イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米シングルチャート、ザ・ウィークエンドアルバム全曲をトップ100に送り込む

ビルボードシングルチャートを定点観測。日本時間の火曜早朝に発表された、12月17日付最新チャート。 同週アルバムチャートを今年3番目の初動で制したザ・ウィークエンドが、収録曲の全18曲をトップ00に送り込んできました。そしてタイトルトラックの「Starboy」はどうなったのか...最新チャートについての詳細は下記をご参照ください(トップ10カウントダウン動画もあります)。

結果的に、「Starboy」はランクを上げたものの2位止まり。シングルチャートを制したのは、"マネキン・チャレンジ"ムーブメントに乗った、レイ・シュリマー feat. グッチ・メイン「Black Beatles」で、4週目の首位をキープしています。とはいえここにきてムーブメントは収束に向かっているのか、大きく下がった指標が。

「Black...」と「Starboy」を比較して見ると。

・「Black Beatles

 ...デジタルダウンロード 83,000(40%↓)

  ストリーミング 42,000,000(25%↓)

  ラジオエアプレイ 73,000,000(25%↑)

・「Starboy」

 ...デジタルダウンロード 53,000(28%↓)

  ストリーミング 33,400,000(18%↑)

  ラジオエアプレイ 125,000,000(2%↓)

 ( ()内は前週比)

「Black...」はラジオエアプレイで上げているものの他指標が大幅ダウン。他方「Starboy」はデジタルダウンロードにおいて下がっているものの、こちらについては曲単体ではなくアルバムとして購入している方が増えているゆえの下降と思われ、次週も大きく下げることはないでしょう。そう考えると、「Black…」の次週の首位キープは難しいでしょう。

 

それにしても、ザ・ウィークエンドの勢いは凄まじいものがあります。同週のアルバムチャートを制した『Starboy』の初動348,000ユニット(セールス、および曲単体での購入やストリーミングを含む)はドレイク、ビヨンセに次ぐ今年3位の記録となりました。2016年12月3日付以降は2017年度チャート換算となるため、今年度では今のところ最大のヒットになった形です。

初動ユニットのうちセールスは209,000枚。そしてストリーミングでのポイント(ユニット数に換算する分)が117,000...いかにストリーミングが強かったかが分かるのですが、大手ストリーミングサービスのSpotifyにおいて、このアルバムは新記録を樹立。

その結果といえるでしょう、このアルバム『Starboy』収録全18曲が、12月17日付のシングルチャートトップ100に全てランクインする形となりました。詳細な順位は日本時間の今夜までに明らかになりますが、この同時ランクイン記録はドレイクがアルバム『Views』初登場週である2016年5月21付チャートにて達成した20曲に次ぐ記録(ちなみにドレイクは、その翌々週にも18曲同時を記録しており、今回のザ・ウィークエンドの記録は歴代2位タイ)。ドレイクの場合、『Views』の収録曲数が20曲と多く、またアルバムの初動が1,040,000と桁違いなのですが、今回それに次ぐ記録を達成したザ・ウィークエンドに対して、多くの方の熱い視線が注がれていた証拠と言えますね。

 

その他、トップ10内に大きな動きは見られず、一方でもうすぐトップ10には注目曲が幾つかあるのですが、先週弊ブログで紹介したマライア・キャリー「All I Want Is Christmas Is You」が総合チャートでもランクイン。23位に再登場を果たしました。

昨年度においては、今年1月9日付シングル(総合)チャートにおいて同曲最高の11位まで上昇。初のトップ10入りなるか、注目していきましょう。