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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ソングスチャート、3曲が新たにトップ10入り

ビルボードソングスチャートを定点観測。

現地時間の2月12日月曜に発表された、2月17日付最新チャート。ドレイク「God's Plan」が3週連続で首位を獲得、そして3曲が新たにトップ10入りを果たしました。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

ドレイク強し。ストリーミングにおいては今週も微減したものの7960万という高い数値をマーク。3週連続で7500万以上というのは史上初の快挙となります。デジタルダウンロードでは首位に返り咲き(ただし前週比15%ダウン)、一方ラジオエアプレイでは同40%近く上昇し同指標17位に急伸。ストリーミング人気が続く中でラジオエアプレイが伸びてくれば、あと数週は首位にとどまりそうです。

今週のチャートは上位5曲が前週と変わらず。デュア・リパ「New Rules」が1ランクアップし最高位を更新(6位)。そして7~9位は全て初めてのトップ10入り。

7位初登場はザ・ウィークエンドとケンドリック・ラマーによる「Pray For Me」。映画『ブラックパンサー』(米2月16日、日本3月1日公開)からの先行曲で、サウンドトラックは次週のアルバムチャートに登場予定。デジタルダウンロードで2位、ストリーミングで16位、ラジオエアプレイで35位と各指標満遍なく獲得しています。ザ・ウィークエンドにとっては7曲目のトップ10入り(そして初登場でトップ10入りは初)、ケンドリック・ラマーは6曲目(初登場トップ10入りは3曲目)。映画からはケンドリック・ラマーとSZAによる「All The Star」が2月6日にミュージックビデオ解禁となり、次週以降の動向も気になるところ。

 

8位にはミーゴス「Stir Fry」が4ランクアップでトップ10入り。

前週アルバムチャートを制した『Culture II』収録曲(アルバムは今週2位)で、ミュージックビデオが解禁されストリーミングにおいて1週間フルカウントとなったことが上昇の要因。アルバムからはニッキー・ミナージュとカーディ・Bを招いた「MotorSport」(最高6位)に次ぐトップ10入り。ミーゴスにとっては、リル・ウージー・ヴァートをフィーチャーした「Bad And Boujee」での首位獲得以降、3曲目のトップ10入りとなります。

 

9位には2ランクアップで、ビービー・レクサとフロリダ・ジョージア・ラインの「Meant To Be」がトップ10入り。こちらも各指標満遍なくヒットしており(デジタルダウンロード7位、ストリーミング17位、ラジオエアプレイ15位)、カントリーソングスチャートでは女性が主演を務めた曲で単独最長記録となる11週目の首位を獲得しました(ちなみにこれまでの記録はテイラー・スウィフト「We Are Never Ever Getting Back Together」(2012-2013)の10週。客演なし、女性単独となるとこちらが記録保持曲となります)。ビービー・レクサにとってはデヴィッド・ゲッタに客演参加した「Hey Mama」(2015 8位。他にニッキー・ミナージュ、アフロジャックもフィーチャー)、Gイージーに招かれた「Me, Myself & I」(2016 7位)に次ぐ3曲目、フロリダ・ジョージア・ラインはネリーを招いた「Cruise」(2013 4位)以来2曲目のトップ10入りです。前にも書きましたが、今年はカントリーとその他ジャンルの歌手とのコラボレーションがどんどん登場するかもしれません。

惜しむらくは、今週アルバムチャートを制したジャスティン・ティンバーレイクの、アルバム『Man Of The Woods』収録曲がトップ10入りしなかったということ。293000もの獲得ユニット数に対しアルバムの純然たるセールスが83%近くを占め、ストリーミングが37000ユニットにとどまったことが、ヒップホップのような動きに至れなかった理由かもしれません。