米津玄師「IRIS OUT」がグローバルチャートでロングヒットする可能性を、以下に挙げる数値から感じています。
9月15日月曜にデジタルリリースされた米津玄師「IRIS OUT」は映画「劇場版『チェンソーマン レゼ篇』」の主題歌。月曜を集計期間初日とするビルボードジャパンソングチャートでは、最新10月22日公開分にて初登場から5連覇を達成しています。同チャートのCHART insightはこちら。

一方で、同曲の獲得ポイントは21,892→29,533→21,767→20,853→18,509と推移し、3週目以降は減少。尤も2週目はフィジカルセールス指標初加算の効果が大きいのですが、ストリーミング再生回数も23,953,292→28,733,082→26,300,207→24,143,874→22,294,448と推移し、ポイントに沿う形で3週目以降は減少しています。
その中にあって、注目はグローバルチャートの動向です。
【ビルボード】米津玄師がトップ3独占「IRIS OUT」グローバル・ジャパン・ソングス5週連続首位 アジアツアー中の優里が浮上 https://t.co/ydyigdyCpU
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2025年10月23日
ビルボードジャパンによるGlobal Japan Songs Excl. Japanは、米ビルボードによるグローバルソングチャートのうちGlobal 200から日本市場分を除いた上で日本の楽曲を抽出したもの。Global 200に倣い金曜を起点とし、またストリーミング指標に動画再生分を含む点でビルボードジャパンソングチャートのチャートポリシー(集計方法)とは異なるのですが、このチャートで米津玄師「IRIS OUT」は5連覇をマークしています。
そのGlobal Japan Songs Excl. Japanにおいて注目は、ストリーミング再生回数の推移。米津玄師「IRIS OUT」は535万→1136万→1412万→1530万→1565万と上昇を続けているのです。初週は集計期間4日目からが加算対象のため低くなっていますが、1週間フル加算となった2週目以降は上昇を続けていることが解ります。
注目したいのが、Global Japan Songs Excl. JapanやGlobal 200のストリーミング指標にデータを提供するSpotifyの動向。直近2日間における日本の比率が5割を下回ったことが特に気になります。落ち着きつつあったグローバル再生回数が上昇に転じたこと、またビルボードジャパンとGlobal Japan Songs Excl. Japanにおけるストリーミング再生回数の推移の差も含め、「IRIS OUT」において海外人気が高まっていることがみえてきます。

「劇場版『チェンソーマン レゼ篇』」は米で首位スタートを果たしたことがアナウンスされたばかりです。
「チェンソーマン レゼ篇」が北米3003館で全米週末興収1720万ドル(約26億2900万円)を稼ぎ出し首位デビュー。日本アニメ映画が全米No.1に輝いたのは直近では「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」(全米週末興収7000万ドル)に続く快挙で、北米配給クランチロールにとって連続ヒットに。 pic.twitter.com/xPAvubuFYd
— 映画情報 オスカーノユクエ (@oscarnoyukue) 2025年10月26日
米バラエティの記事(→こちら)に基づく上記ポストを踏まえれば、米での映画公開が米津玄師「IRIS OUT」の再生回数上昇につながったとみていいでしょう。
(なお劇場版『チェンソーマン レゼ篇』世界中での公開が決定! - NEWS | アニメ『チェンソーマン』公式サイト(4月2日付)によると、米での公開日は10月29日と記載されています。その後、映画の評判等を受けて前倒しされたものと思われます。)
欧米等での公開に伴い「劇場版『チェンソーマン レゼ篇』」の世界興行収入共々、米津玄師「IRIS OUT」がグローバルチャートでどこまで(再)上昇するかに注目です。とりわけ、Global Excl. U.S.(直近10月25日付では4位)に米の分を加えたGlobal 200(同16位)がどう推移するか、米ソングチャートで100位以内エントリーなるか、そして海外人気が日本に波及することで国内再生回数の下落幅を抑えるかが特に気になるところです。
