イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

2025年6月の私的トップ10ソングス、選びました

2020年1月にスタートした【私的トップ10ソングス+α】企画、今回は2025年6月分です。前の月にリリースされた曲を中心に選出しています。ミュージックビデオ等動画がない曲も含め、エントリーの最後に掲載したSpotifyプレイリストでチェックしてください。

これまでの私的トップ10ソングス等についてはこちらSpotifyを利用し、最新曲のみで構成されるプレイリスト(New Music WednesdayNew Music Friday JapanNew Music FridayおよびMonday Spin)を毎週チェックしています。

 

なお、"私的トップ10ソングス"とあるように、月イチで紹介するこのエントリーは完全な私見に基づくベストソング選出企画となります。音楽チャート等紹介の際、個人的な作品への思い入れを乗せないよう心掛けています。

 

 

10位 ジョナス・ブラザーズ「No Time To Talk

Aメロからはマルーン5らしさを感じつつ、サビでいきなりビー・ジーズ「Stayin' Alive」をほぼ全編引用しているという、良い意味でずるい作品。なお、「Stayin' Alive」の作者についてはきちんとクレジットされています。

 

9位 マーク・ロンソン & レイ「Suzannne」

マーク・ロンソンが得意とするレトロソウルが、レイのややスモーキーな歌声でより芳醇に。特にサビはじめの高音、そしてビブラートのインパクトたるや。またイントロでの惹き込ませ方は今月の作品で随一といえるでしょう。

 

8位 なとり「プロポーズ」

Overdose」で魅せたスムースなR&Bテイストも感じられつつ、ポップ寄りな同曲の歌詞に注目。既に存在しないであろうプロポーズ(したい)相手に対し、それが未だできないままの主人公の苦悩が、ピアノの生音でさらに強く浮かび上がってきます。

 

7位 UMI「10AM」

たゆたうようなギターの音色が全編に敷かれ、UMIのテンダーな歌声がその中で優しく踊るかのように紡がれる、ただただ美しい作品。

 

6位 THE CHARM PARK「Safe」

一番自体は短いものの、コンパクトながら彩り豊かなメロディ構成は見事。今の季節のみならず、冬も似合いそうな作品です。

 

5位 ジョージー・スウィート「As I Am」

新曲プレイリスト最終曲の再生終了後、お勧めとして表示されたこの曲に惹かれました。2000年前後のスムースダンサーなR&Bを彷彿とさせ、特に自分が好きなローネイ「Groovin'」(アルバム『Laurneá II』(2000)収録)を想起した次第です。

 

4位 矢舟テツロー feat. 畠山美由紀「You Gotta Let Go」

マーシャ・ハインズによる1975年作品を軽快なジャズテイストでカバー。畠山美由紀さんの、芯がありながら軽やかな歌声が光ります。矢舟テツローさんの新作はあの”Free Soul”を冠していますが、このカバーはまさにその感覚を想起させます。

 

3位 アディソン・レイ「Times Like These」

2月、4月に続く選出。ここまでくるとアディソン・レイのファンと断言しても差し支えないのかもしれません。「Headphones On」(4月選出)でも感じたジャネット・ジャクソンらしさはこの曲におけるコーラスワーク、またビートの音(「You Want This」を想起)からも感じられます。

 

2位 エリック・べネイ & ゴアペレ「More Of The Same」

今月は大人のデュエット作品に良作が。フェイス・エヴァンスやタミアとのデュエット曲も見事だったエリック・ベネイの新作は女性歌手とのデュエット集。その中でゴアペレとの共演曲における美しいメロディライン、流麗なストリングス、そして長尺アウトロが醸す余韻が特に素晴らしいのです。そしてそのアウトロはジャネット・ジャクソンらしさに溢れ、現代においてジャネット再評価の動きが出ているのではと感じます。

 

1位 ノラ・ジョーンズジョン・レジェンド「Summertime Blue」

演者が互いを見つめ合い微笑む様子が想像できる、大人な作品。秀逸なのはサビの構成で、”Summertime Summertime Summertime Blue”を二度繰り返し、別のフレーズを用意した後に最初のフレーズに戻るのですが、そのお決まりのフレーズが音階を徐々に上げており、自然な展開ながらも聴き手の心地よさを一気に高めてくれます。

 

 

以下、次点として10曲。

・Mama Rag「Skip Skip」

・アキア「Back In Bed」

・ARTMS「Icarus」

・BINI「Shagidi」

エリカ・バドゥ & ジ・アルキメスト「Next To You」

・グレンペレス「Peace Of Mind」

・インディア・ショーン「Kill Switch」

・イサイア・ヒューロン「List Crawler」

・LE SSERAFIM「DIFFERENT」

・オーティス・ケイン & カササンティ(Casasanti)「Alive」

アジアンポップスの良作が多かった今月、フィリピン発のガールズグループによる「Shagidi」の中毒性に惹かれています。”レゲエ×ニッキー・ミナージュ×デスティニーズ・チャイルド「Lose My Breath」”かのような攻撃性の高い作品で、アジアンポップスの楽しさを感じずにはいられません。

 

 

Spotifyのプレイリストはこちらに。

今月も素晴らしい音楽に出逢えることを願っています。