イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

2024年12月の私的トップ10ソングス、選びました

2020年1月にスタートした【私的トップ10ソングス+α】企画、今回は2024年12月分です。前の月にリリースされた曲を中心に選出しています。ミュージックビデオ等動画がない曲も含め、エントリーの最後に掲載したSpotifyプレイリストでチェックしてください。

これまでの私的トップ10ソングス等についてはこちらSpotifyを利用し、最新曲のみで構成されるプレイリスト(New Music WednesdayNew Music Friday JapanNew Music FridayおよびMonday Spin)を毎週チェックしています。

 

なお、"私的トップ10ソングス"とあるように、月イチで紹介するこのエントリーは完全な私見に基づくベストソング選出企画となります。音楽チャート等紹介の際、個人的な作品への思い入れを乗せないよう心掛けています。

 

 

10位 ズヘイル feat. ランガ・ジョーンズ「Happy Man」

客演するランガー・ジョーンズ共々、その声の美しさたるや。アコースティックギターの美しさ、トラックとボーカルとの相性、隙のないメロディーでありながらも余裕の感じられる空間の作り方に惹かれています。

 

9位 DMX feat. スヌープ・ドッグ、テラス・マーティン & レナ・バード・マイルズ「Until I’m Gone」

今は亡きDMXの祈りの言葉を用いて、R&Bにも精通するウォーリー・キャンベルが制作したトラックのひとつ。徐々に熱を帯びていくサウンドDMXの声にさらなる説得力を与えています。アルバム4曲(インストルメンタル含め全8曲)の全編を手がけたウォーリンがゴスペルやゴスペル的アプローチの作品で起用され続ける理由がよく解ります。

 

8位 角松敏生「Tiny Scandal

先月急逝した中山美穂さんの代表曲のひとつ、「You're My Only Shinin' Star」を手掛けた角松敏生さんによる、ギターをメインとしたインストゥルメンタル。尺は5分以上ありながら一切ダレることなく、よりドープに誘うことに成功しています。

 

7位 ROTH BART BARON「火魅蟲」

昨年は日本版Tiny Desk Concertにも出演したROTH BART BARON。アコースティックを基調としながら美しいアレンジ、そして三船さんのファルセットが、神秘的な世界を紡ぎ出しています。

 

6位 T-GROOVE & GEORGE KANO EXPERIENCE「Jealousy」

上質でダンサブルなディスコティークを輩出するT-GROOVEさんとドラマーのGeorge Kanoさんによるユニット作からのインストゥルメンタル曲。様々な楽器が代わる代わる主役を担いながらグループ感は一切失われず、強靭なブギーが生まれています。

 

5位 さかいゆう「PASADENA」

キャリア10年以上のアーティストが海外歌手とコラボレーションする機会が増加しており、先月は一十三十一さん、そしてさかいゆうさんも作品をリリース。「Tonight Tonight」が米ビルボードソングチャートで7位を記録したホット・シェル・レイのメンバー、ナッシュ・オーヴァーストリートのプロデュースの下で軽快ながら芯のあるポップミュージックに挑戦しています。

 

4位 ジェーン・ハンドコック & チャーリー・ビリアル「I Can't Recall It」

流麗なフリーソウルのオマージュ的作品が並ぶ、デスロウ発コンピレーションアルバムからのナンバー。デニース・ウィリアムス「Free」やチャカ・カーン「What Cha' Gonna Do For Me」等名曲のエッセンスが、流麗でふくよかなボーカルで見事に再現されています。この時期のリリースも相まって、『Luxury Soul』や『Soul Togetherness』といったイギリス発の良質R&Bコンピレーションを想起した次第。

 

3位 TAKU INOUE feat. なとり「ライツオフ」

ハウス、R&B、ラウンジミュージックなどのジャンルを兼ね備えたTAKU INOUEさんのサウンドに、なとりさんのボーカルが器用ながら強烈な存在感を放っています。2番Aメロにおけるボーカル、ピアノそしてベースの一体感には特に痺れます。

 

2位 あっこゴリラ「あとのまつり」

プロデュースに小西遼さんが関わっていることに驚きます。TOMOOさんの代表曲を手掛けるのみならず、昨年はドラマ『全領域異常解決室』の音楽を担当したり『第75回紅白歌合戦』のオープニング曲をアレンジする等活躍していますが、それら作品群に比べてもいい意味で突飛なサウンドがあっこゴリラさんのリリックをより鋭くしています。

 

1位 TWICE feat. ミーガン・ザ・スタリオン「Strategy」

ファレル・ウィリアムスによる2000年代のやや変態チックなサウンドをエイティーズ風に仕立て上げ、軽やかながらも中毒性の高い作品に。ミーガンのラップも素晴らしく、そして何よりラップ後にサビに戻さない構成に唸ります。

 

 

以下、次点として10曲。

・Cwondo「Love Mono」

・賽 feat. 馬場智章「花珠」

・TENDRE「HAPPY END」

tofubeats「SHOPPING MALL - TB Club Mix」

・ジュリア・ウー「Killing Me Slowly」

・カリ「Upperhand」

・メイ・メイ「Ocean Song」

・ネイオ「All Of Me」

・ソー「Someone To Love You」

・シフォ「Stain. (Golden Tears)」

昨夏ごくわずかな時間のみフリーダウンロードが許可されていたアルバム『Acts Of Faith』が先月デジタルで一般流通開始。ボーカルにクレオ・ソルを迎えたこの作品は憂いも感じられつつ、しかしながらグルーヴィーなアレンジにクレオの穏やかな歌声がとても映えます。祈りをテーマとした作品が先月多かったのはクリスマスもさることながら、世界情勢に対する思いが音楽家から生まれたからではと感じます。

 

 

Spotifyのプレイリストはこちらに。

今月も素晴らしい音楽に出逢えることを願っています。