2020年1月にスタートした【私的トップ10ソングス+α】企画、今回は2024年10月分です。前の月にリリースされた曲を中心に選出しています。ミュージックビデオ等動画がない曲も含め、エントリーの最後に掲載したSpotifyプレイリストでチェックしてください。
これまでの私的トップ10ソングス等についてはこちら。Spotifyを利用し、最新曲のみで構成されるプレイリスト(New Music Wednesday、New Music Friday Japan、New Music FridayおよびMonday Spin)を毎週チェックしています。
なお、"私的トップ10ソングス"とあるように、月イチで紹介するこのエントリーは完全な私見に基づくベストソング選出企画となります。音楽チャート等紹介の際、個人的な作品への思い入れを乗せないよう心掛けています。
10位 サンファ「Dancing Circles 2.0」
昨年リリースのアルバム『Lahai』に4曲を追加したデラックスエディション版から。このような施策(商法)はコアファンの重複購入等の面にて好まないというのが正直なところですが、サンファらしさ溢れるクールなアップには抗うことができません。
9位 メアリー・J. ブライジ「You Ain't The Only One」
今月リリース予定のアルバムからの先行曲は、時代にとらわれないエバーグリーンなスムースダンサー。メアリーの貫禄や余裕、そしてフレッシュさも感じられる作品に。ミックスゆえかボーカルがやや引っ込んでいるのが少し気になるもの、ライブでは大合唱になるのでは。
8位 X・アンバサダーズ「Fragile」
ゴスペル(クリスチャンミュージック的)アプローチを施したのは、リリース元のレーベル名(Warner Chappell Music)ゆえでしょうか。クワイア的なコーラスは登場しないものの、ボーカルのネイキッドな、熱を込めた歌唱が奥行きのあるミックスと相まってチャーチ感、そして切迫感をより強く示しています。
7位 Furui Riho「言えないわ」
R&Bを主体に、しかしその中でのジャンルの幅が広いのが特徴のシンガーソングライターによる新曲。特に高音のサビとグルーヴィーなボトムの相性は抜群。曲の終わりまで一切の隙がなく、ただただ格好いいの一言に尽きます。
6位 ILLIT「Cherish (My Love)」
「Magnetic」が世界でヒットしたK-POPアクトの新曲。クリストファー・クロス「Arthur's Theme (Best That You Can Do) (邦題:ニューヨーク・シティ・セレナーデ)」(1981)を思わせる展開がノスタルジック、そして曲への親しみを与えることに成功。このようなアプローチができることを証明したK-POPに、さらなる可能性を感じずにはいられません。
5位 King & Prince「WOW」
STARTO ENTERTAINMENT所属歌手(エージェント契約)においてデジタル先行でアルバムリリースを採ったのみならず、そのアルバム先行曲に三浦大知さんを招聘したことも珍しいのですが、三浦さんならではのポジティブなゴスペルアプローチが見事にハマっています。共同プロデュースを務めるUTAさんは後述する「伝えなくちゃ」も手掛けており、J-POPのゴスペルアプローチを牽引する存在といえるでしょう。
4位 ジョーディー・グリープ「Blues」
(公式オーディオ(→こちら)は年齢制限が設定されているためにブログに貼付してもブログ内で確認することができないため、ライブ動画を代わりに貼付しています。)
イラストながらもショッキングなジャケットがともすれば賛否両論を招いているかもしれないものの、作品の内容が多くの方に絶賛されている、ブラック・ミディのボーカルによるソロアルバムの冒頭曲。激しいベースラインから始まる展開の凄まじさには圧倒されるばかりです。
3位 Official髭男dism「Same Blue」
アニメソングが世界でも轟きやすいJ-POPにあって、より多くの方に聴いてもらえるタイアップ先に変拍子作品を用意したヒゲダンの攻めの姿勢たるや。聴き手は一瞬迷うかもしれないものの、タイトな演奏、そして藤原さんの強靭なボーカルはその違和感を忘れさせてくれるに充分です。
2位 XG「IYKYK」
ニューアルバムの先行曲はm-flo「prism」(2001)をサンプリング。ここ数年再流行の兆しを見せる2ステップの引用のみならず、宇多田ヒカルさんによるベストアルバムにて再録音された「traveling」での☆Taku Takahashiさんの起用も相まって、m-floが再評価されていることを強く感じます。
1位 イェナ (YENA)「NEMONEMO」
元IZ*ONEのメンバーによるこの曲の位置付けには迷ったものの、ハドソン・モホーク「What U Need」、きゃりーぱみゅぱみゅ「どどんぱ」的なインパクトの強さにやられて10月の首位に。コライトによる作品は少し古さやいなたさを感じさせながらも、あの頃の親しみやすいJ-POPを見事に濃縮したといえます。
以下、次点として10曲。
・木梨憲武 feat. AI、Crystal Kay、DOUBLE、福原みほ、Full Of Harmony、林和希、JAY'ED、松下洸平、Mhiro & 露崎春女「伝えなくちゃ」
・SPECIAL OTHERS ACOUSTIC「ORION」
・ビッグ・ピッグ「Decimal」
・FKAツイッグス「Perfect Stranger」
・J. Lamotta すずめ「わらわら」
・マッテオ・ボチェッリ & ソフィア・カーソン「If I Knew」
・ペニー・アンド・スパロウ「Cheers To Good Friends」
・トゥイ「Crash & Burn」
・アンダーワールド「Techno Shinkansen」
・サマー・ウォーカー「Heart Of A Woman」
AIさん、UTAさんそしてMihiroさんによる共同プロデュース作品において、木梨憲武さんの立ち位置はまるでカーク・フランクリンのそれであり、人を楽しませると言うスタンスがカーク的な振る舞いにつながったのではと感じています。ともすれば、お笑いという職業と宣教師というスタンスは似ているのかもしれません。
Spotifyのプレイリストはこちらに。
今月も素晴らしい音楽に出逢えることを願っています。