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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【ビルボードジャパン最新動向】”BBBB”9連覇、Omoinotake「幾億光年」は次週トップ3入りが確実視

最新3月27日公開分(集計期間:3月18~24日)のビルボードジャパンソングチャートでは、Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」が9連覇を達成しています。

 

さて、ビルボードジャパンは今週水曜までにCHART insightを変更しています。この点については明日のブログエントリーにて掲載しますが、現時点で変更に関するアナウンスはビルボードジャパンから発信されていない模様です。

Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」はダウンロード数、およびストリーミング指標の基となる再生回数が1割前後減少。ラジオ指標はトップ10から脱落していますが、ストリーミング、動画再生およびカラオケの3指標を制しています。前週はTHE FIRST TAKE動画が初めて1週間フル加算されたこと(および動画再生指標の”欠測”解消)によりポイント前週比1.5倍となりましたが、その反動が少なからず発生した形です。

前週「Bling-Bang-Bang-Born」のフィジカルシングルがリリースされましたが、フィジカルセールス指標はダブルAサイドの「二度寝」に加算されています。このタイミングでダウンロードやストリーミング、ラジオ各指標の順位が伸び、「二度寝」は総合24→14位、ポイント前週比148.3%を記録。ソングチャートとアルバムチャートを合算したトップアーティストチャートではCreepy Nutsが2位に到達しています。

(ソングチャートのフィジカルセールス指標について、複数のAサイド曲を収録した作品においては1曲のみに加点されます。)

 

二度寝」は次週フィジカルセールス指標の減少が予想されるものの、総合では上位をキープする可能性が高いでしょう。次週の集計期間中に同曲が主題歌を務める『不適切にもほどがある!』(TBS)が最終回を迎えることで、主題歌にも影響が及ぶものと考えます。

Creepy Nutsは「二度寝」のミュージックビデオ等公式動画を用意していないため、同曲の動画再生指標は現在加点されていません(ドラマとのコラボ動画は先月アップされていますが、テレビ局側の公式YouTubeチャンネル発となる動画は加算対象外となります)。「二度寝」の公式動画が歌手側から日曜までに発信されるかにも注目ですが、TBS系連続ドラマにおいては安定した人気を誇るもう1曲の動向にも注目です。

 

Omoinotake「幾億光年」は一昨日終了したTBSドラマ『Eye Love You』主題歌。注目はこの曲のストリーミング指標が伸び続けている点にあります。

続く2位はOmoinotake「幾億光年」が獲得。前週より週間ストリーミング数が8%増の11,001,271回再生で、9週連続で週間ストリーミング数が増加している。

ポイント面でも、2月7日公開分で初めてトップ20入り(98→13位)を果たして以降は3,695→3,683→4,602→5,377→7,066→6,658→7,023→7,712と推移。前週割れする週もありながら、上昇を続けています。Omoinotakeが「幾億光年」を披露したTHE FIRST TAKEが初の1週間フル加算となった2月28日公開分では、ポイント前週比が116.8%に達しています。

 

Omoinotakeは、『Eye Love You』最終回放送当日の『ラヴィット!』(TBS)にて「幾億光年」を生披露。番宣で訪れていた二階堂ふみさんとの共演を果たしています。

そしてドラマ終了のタイミングで、Omoinotakeはツアーのダイジェストムービーを公開。本編では「幾億光年」が用いられており、ともすればこちらも次週のソングチャートにおける動画再生指標に加算されるかもしれません。

ストリーミング指標データ提供元のひとつであるSpotifyにて、「幾億光年」は3月26日付で372,301回再生を記録し、同曲のデイリー最高再生回数を更新しています(これまでは3月24日付における365,972回再生が最高記録)。日本では土日の再生回数が伸びる傾向にあるサブスクにて、ドラマ最終回のみならず、それに合わせた施策が大きな影響源となったことが見て取れるのです。

 

Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」がいわば異次元の高ポイントを獲得していることから同曲の連覇はしばらく続くと思われますが、6週連続トップ10入り、そして未だ順位を一度も落としたことのないOmoinotake「幾億光年」が次週どこまでポイントを伸ばすかにも注目です。次週は強力なフィジカルセールス初加算曲がないと予想されるため、「幾億光年」が初めてトップ3入りすることは確実といえるでしょう。