(※追記(10時36分):Mrs. GREEN APPLE「ライラック」紹介時に掲載した同歌手による「コロンブス」ミュージックビデオを取り下げました。ミュージックビデオでの表現が差別や悪しき歴史等の肯定に成り得ることがその理由です。Xにて”コロンブスMV”と検索すると(→こちら)、指摘内容を確認できます。)
最新6月12日公開分(集計期間:6月3~9日)のビルボードジャパンソングチャートでは、Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」が3週ぶり、通算17週目となる首位を獲得しています。総合ソングチャート、およびストリーミング指標の基となるStreaming Songsチャートの記事はこちら。
【ビルボード】上半期を制したCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」が返り咲き、通算17度目の総合首位に https://t.co/wMGfFYAl6Q
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2024年6月12日
【ビルボード】Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」がストリーミング20連覇達成、あいみょん「マリーゴールド」と並ぶ https://t.co/JIX3N9ovu8
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2024年6月12日
ビルボードジャパンはCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」の首位返り咲きについて、集計期間中の先週金曜に発表した2024年度上半期各種チャートの影響が特にラジオ指標に表れていると指摘。同指標における獲得ポイントは前週比1.8倍となっています。なお上半期各種チャートについては弊ブログでも分析しています(ビルボードジャパン上半期各種チャート、分析エントリーのリンクをまとめました(6月12日付)等参照)。
(当週において、ストリーミング指標の基となるStreaming Songsチャート、またダウンロードの記事に掲載されたCHART insightの画像から、「Bling-Bang-Bang-Born」のラジオ指標が24位であることが判明しています。)
他方、「Bling-Bang-Bang-Born」においては数値が可視化されているダウンロード、またストリーミング指標の基となるストリーミング再生回数はいずれもダウンしており、次週ラジオ指標がダウンすることで9千ポイント台前半に落ち着く可能性も考えられます。サブスクサービスによってはMrs. GREEN APPLE「ライラック」が逆転する日も増えており、「Bling-Bang-Bang-Born」が今後何週首位に至るかに注目です。
その「ライラック」は安定した動きをみせています。
(当週においてはCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」同様に、ストリーミング指標の基となるStreaming Songsチャートの記事に掲載されたCHART insightの画像から、「ライラック」のラジオ指標が67位であることが判明しています。)
8週連続トップ5入りのMrs. GREEN APPLE「ライラック」はストリーミングが安定。現時点でおよそ9050万回再生を記録しており(Streaming Songsチャートの記事より)、また急落もみられない状況です。
なお「ライラック」が総合1万ポイントを突破した5月8日公開分においてはラジオ指標の効果が大きく(【ビルボードジャパン最新動向】「BBBB」首位返り咲き、「ライラック」1万ポイント超え…大型連休効果を考える(5月9日付)参照)、当週の「Bling-Bang-Bang-Born」同様ラジオがイレギュラーな加点につながるといえるでしょう。
Mrs. GREEN APPLEは今週リリースした「コロンブス」が次回6月19日公開分のビルボードジャパンソングチャートで初登場予定。相次ぐリリースのみならず、そのリリースの認知度や期待値を高める施策の徹底が新曲のみならず過去曲も押し上げることから、「ライラック」がCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」とのポイント差を次週どこまで詰めていけるかに注目です。
(※追記(10時36分):冒頭でもお伝えしたように、「コロンブス」のミュージックビデオ掲載を取り下げています。)
さて、明日以降のエントリーでは今回新たにトップ10入りした曲の中から、主に男性アイドルやダンスボーカルグループに焦点を当てます。基本的に彼らの作品は、所有指標初加算時にポイントを大きく上げる一方、接触指標が強くないために翌週急落する傾向にあります。
すとぷり「誓いの花束を~With You~」は502,921枚のフィジカルセールスを記録し、当週の総合ソングチャートで5位に初登場。しかしながら他の5指標はいずれも300位未満、ポイント未加点となっています。ここから、50万枚強のフィジカルセールスを記録すれば7千ポイント近くを獲得できるということが解ります。
フィジカルセールスはアイドルやダンスボーカルグループ(もしくはそのジャンルとみなすことが可能な歌手)において大きな強みとなりますが、その勢いを維持するには接触指標の充実、つまりライト層にも作品を波及させていくことが求められます。