先日公開したこちらのエントリーに沢山のアクセスをいただきました。心より感謝申し上げます。
上記エントリー執筆時には白組にジャニーズ事務所所属歌手4組および特別枠として男闘呼組の出場を予想しました。その際、『前社長の性加害問題は長期での解決が必要だろうこと、被害者側による刑事告発の内容も影響してくると考えますが、メディア側は所属タレントの出演自体は問題ないという判断で一致していくと考えます』と記しましたが、会見後におけるCM起用各社の状況からは風向きが変わっていると感じます。
今回、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 以下”紅白”と表記)がジャニーズ事務所所属歌手を選出しない可能性が出てきたものと考え、その仮定の上で今一度予想を行います。なお今回は第1.5回予想的な位置付けであり、後日正式な第二回予想を掲載する予定です。
それでは予想を掲載します。主な予想傾向については前回のエントリー(→こちら)をご参照ください。
<『第74回NHK紅白歌合戦』 出場歌手予想>
(※前年同様、紅白各22組にて予想しています。)
(※9月5日付エントリーの掲載内容からジャニーズ事務所所属歌手分を差替しています。)
・紅組
Ado × Vaundy
ano
結束バンド
島津亜矢
TWICE
NiziU
NewJeans
日向坂46
MAN WITH A MISSION × milet
MISIA & Rockon Social Club
YOASOBI
LE SSERAFIM
・白組
INI
imase
Official髭男dism
JO1
純烈
ジョングク
Stray Kids
Vaundy
back number
BE:FIRST
藤井風
Mrs.GREEN APPLE
米津玄師
・特別枠
B'z
(以上敬称略)
このブログでは昨年紅白が出場歌手第一弾を発表したタイミングにて下記エントリーを掲載し、ビルボードジャパンによるトップアーティストチャートの(CHART insightにおける)安定性が重要であると述べました。
ビルボードジャパンのトップアーティスト(ソングチャートとアルバムチャートを合算したもの)、CHART insightは下記リンクから”Artist 100”をタップ(クリック)してチェックが可能です。各指標毎に20位まで、また2021年以降における各週のチャートを確認することができます。https://t.co/4MJkwaZ6pu pic.twitter.com/GX2fGkNNj4
— Kei (ブログ【イマオト】/ラジオ/ポッドキャスター) (@Kei_radio) 2023年9月4日
【ビルボードジャパンのCHART insightについて】
— Kei (ブログ【イマオト】/ラジオ/ポッドキャスター) (@Kei_radio) 2023年7月14日
リンク先:https://t.co/NVZ8bHjac1
<色について>
黒:総合順位
黄:フィジカルセールス
紫:ダウンロード
青:ストリーミング
黄緑:ラジオ
オレンジ:ルックアップ(2022年度で終了)
水色:Twitter(2022年度で終了)
赤:動画再生
緑:カラオケ
【ビルボードジャパンのCHART insightについて】(続き)
— Kei (ブログ【イマオト】/ラジオ/ポッドキャスター) (@Kei_radio) 2023年7月14日
<色について>
ピンク:ハイブリッド指標
(BUZZ、CONTACTおよびSALESから選択可能)
<チャート構成比>
最新週、もしくは300位以内最終在籍時における指標毎のポイント構成
今回は差替された/差替した歌手、および選出しなかったものの候補に挙げた歌手のビルボードジャパントップアーティストチャートにおけるCHART insightを紹介します(既に予想済の歌手を含みます)。なお期間は最新9月6日公開分までの60週分です。
特別枠は差替を実施せず1枠減に。そして白組の枠においてジャニーズ事務所所属の4組(King & Prince、SixTONES、Snow Manおよびなにわ男子)を日本のダンスボーカルグループ2組(JO1およびINI)、そしてK-POP2組(ジョングクさんおよびStray Kids)に差し替えています。JO1は昨年初出場していますが、今年の予想段階ではその枠にDa-iCEを入れていました。
ビルボードジャパンソングチャートでは2023年度よりルックアップおよびTwitter指標を廃止しており、前者はジャニーズ事務所所属歌手の曲、後者はジャニーズ以外の男性ダンスボーカルグループの曲のトップアーティストチャートにおける勢いの減退につながりました。それらはとりわけ、なにわ男子やJO1、またINIのCHART insightにより大きな影響を及ぼしていると捉えていいでしょう。
とはいえ、男性ダンスボーカルグループではBE:FIRSTと共に強さを発揮しているのがJO1やINIであることから彼らを選出しています。なおDa-iCEは「CITRUS」や「スターマイン」というロングヒット曲の存在が他の男性ダンスボーカルグループとは異なるCHART insightの動きにつながり、チャートの安定につながっていることから第一回予想時にて選出した次第です。
白組におけるK-POP枠は当初選んでいたSEVENTEENを加えた3組に。これは紅組の3組(TWICE、NewJeansおよびLE SSERAFIM)と合わせたことのみならず、ビルボードジャパンアルバムチャートにおけるK-POP男性ダンスボーカルグループの強さも考慮しています。トップアーティストチャートにおいて、アルバムチャートはソングチャートと合算されます。
2023年度においては前週までの40週のうちおよそ3分の1をK-POP歌手の作品が占めています。そのうちSEVENTEENは二度首位を獲得し、共に週間60万枚以上のフィジカルセールスを記録していることから選出。そしてStray Kidsも首位を獲得したことに加えて、今月NHKの番組に出演することも大きいと捉えています。
次回は9月23日(土) 23:00~放送❣#Venue101 Presents#StrayKids 5-STAR LIVE
— Venue101 (@nhk_venue101) 2023年9月9日
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Venue101だけの特別なセトリで#スキズ のかっこよさと
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そして、ジョングクさんの選出についてですが、アルバムは未リリースながら「Seven (feat. ラトー)」がヒットを続けています。最新9月6日公開分ビルボードジャパンソングチャートのCHART insightをみると(下記参照)、チャート構成比においてストリーミング指標(青)の割合が最も高いことが解ります。これはロングヒットの理想形と呼べるものです。
世界的にも、米ビルボードによるグローバルチャートにおいて最新9月16日付ではGlobal Excl. U.S.で8連覇、Global Excl. U.S.に米の分を加えたGlobal 200では2位ながら前週まで7連覇を達成しています(詳細は昨日付ブログエントリーをご参照ください→こちら)。日本ではまだテレビパフォーマンスが行われていない模様ですが、ともすればこの曲の披露は紅白にとっても大きな目玉と成るかもしれません。
(なお歌詞について過激と思しき面もありますが、当初から「Seven」にはクリーンバージョンも用意されているためそちらに差し替えれば好いと考えます。)
ジョングクさんに関して、過去のBTSにおける不出場の経緯を踏まえれば、一部から反発が出てくるかもしれません。
2018年の紅白出場歌手発表前、BTSのメンバーが以前着用していた服に関して疑義が高まったことも影響してか、その年は紅白出場が有力視されながらも出場に至りませんでした。その際、制作側は不出場の理由について明言を避けています。
一方でBTS側は2018年の紅白出場歌手発表前日にステートメントを発信(→こちら)。その後の世界的な活躍もさることながら、国連での登壇等も踏まえるに彼らのスタンス、世界や社会への意識は高まっていると考えていいでしょう。そして芸能事務所側の対応も適切だったと考えます。
(ちなみにBTSはその後、2020年に『SONGS』(NHK総合)に出演しています(→こちら)。NHK音楽番組への出演は紅白出場の可能性を高めるものと捉えています。)
NHKがジョングクさんの出場に至らせるならば(スケジュール等の都合により断られる可能性もありますが)、ソロとはいえBTSメンバーの起用が”歌手側の改善が再度起用につながること”、そして”局や番組側もきちんと省みる姿勢を採っていること”の訴求につながるはずです。このことは、今回ジャニーズ事務所所属歌手を選外にしたとしてもきちんと変われば再度選出することの訴求となり、前向きな変革をもたらすものと考えます。
また、ジョングクさんが出場することになった際に反発が生まれたとして、NHK側は毅然に対応することが必要です。受信料あっての放送局ではあるとして、その反発がヘイトに基づくものならばはっきり注意する必要があります(強い非難に対し必要以上に顔色をうかがう必要はありません)。音楽チャートでは「Seven (feat. ラトー)」が今年を代表する曲のひとつと言ってよく、その点にて十分な選出理由に成り得るものと考えます。
仮にジャニーズ事務所所属歌手が外れたとしてダンスボーカルグループ以外の歌手による差替もあり得ますが、今回はダンスボーカルグループに絞って選出した次第です。
最後に。今回の社会問題についてメディアもきちんと自省するか注視する必要がありますが、この問題については知っていながらスルーしていた方が大半だろうことを踏まえれば、問題を自分ごととして省みた上で、社会全体の改善および今後同種の問題が起きないよう未然に防ぐための仕組みづくりを各自が意見を出し合い行う必要がある、というのが自分の見方です。