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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】"クリスマスはマライア"…「恋人たちのクリスマス」が米およびグローバルを制覇

現地時間の12月20日月曜に発表された最新12月25日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)。マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You (邦題:恋人たちのクリスマス)」が3シーズン連続、通算6週目となる首位を獲得しました。

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」はストリーミングが前週比16%アップの3760万(同指標1位)、ダウンロードが同7%アップの7400(同指標7位)、ラジオが同7%アップの2610万(同指標23位)を獲得。ストリーミングは通算13週目となる首位に立ちました。

2011年のクリスマスシーズンに米ビルボードはクリスマスソングスチャート(Holiday 100)をスタートしていますが、通算54週目となる同チャートで「All I Want For Christmas Is You」は49週目の首位を獲得。2015年以降は34週連続でトップの座に就いています。またこの曲はクリスマスソングで歴代ナンバーワンの記録を更新中です(Greatest Of All Time Holiday 100 songsチャートより)。

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」は米でこれまでに、ストリーミングが14億、ダウンロードが370万、そしてラジオは4億3千万を記録しています。

(上記は2019年公開のミュージックビデオ。)

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」は2019年12月21日付ではじめて首位を獲得すると、その後12月28日付および2020年1月4日付でも首位に。また2020年のクリスマスシーズンには2回、その座に就いています(2020年12月19日付および2021年1月2日付。なお2020年12月26日付ではテイラー・スウィフト「Willow」が首位を獲得しています)。

今回の首位到達で、マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」は3シーズンに渡り、通算6週目の首位を獲得しました。三度に渡る返り咲き記録は24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」(2020)およびドレイク「Nice For What」(2018)に並ぶ最多タイとなります。なお「Mood」および「Nice For What」は100位圏外からの返り咲きではありません。

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」は今回、最初に首位を記録してから2年と4日を経過しての首位獲得となりました。チャビー・チェッカー「The Twist」(1960)が1960年9月19日付で初めて首位を記録した後にアダルト層の支持を取り付けて人気が再燃したことで1962年1月13日付およびその翌週首位を獲得、1年3ヶ月3週ぶりの返り咲き記録が生まれていましたが、今回この記録が更新されました。

クリスマスソングで総合チャートを制したのはデヴィッド・セヴィル & ザ・チップマンクス「The Chipmunk Song」(1958)とマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」のみ。「The Chipmunk Song」は4週首位を獲得しており、「All I Want For Christmas Is You」は首位獲得週数で2週引き離したことになります。

そしてマライア・キャリー自身は今回の制覇により、85週目となる首位を獲得。米ビルボードソングスチャート63年の歴史において、マライアは首位獲得週数で2位リアーナ(60週)との差を引き離しました。この記録は以下、ザ・ビートルズ(59週)、ドレイク(52週)、ボーイズIIメン(50週)、アッシャー(47週)、ビヨンセ(41週)、マイケル・ジャクソン(37週)、エルトン・ジョンおよびブルーノ・マーズ(34週)と続きます。

マライア・キャリーにとって6週以上の首位獲得曲は「All I Want For Christmas Is You」が5作品となり、ボーイズIIメン、ドレイクおよびアッシャーに並びました。また12月25日付のチャートにおいては1993年に自身の「Hero」が首位を獲得しています。

 

(以下、記事未記載分となります。)

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」は、時代に即したチャートポリシー変更(集計方法の変更)に伴い、首位を獲得するに至っています。その点については下記ブログエントリーでまとめています。

また今回の首位獲得の原動力のひとつとして、マライア・キャリーマクドナルドとのコラボレーションが挙げられます。このコラボについては昨日のブログエントリーで紹介しています。

(記事未記載分はここまで。)

 

ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」(1958)が1ランクアップし2位へ。ストリーミングは前週比19%アップの3580万、ダウンロードは同3%ダウンの5900、ラジオは同7%アップの1980万を獲得し、2019年および2020年のクリスマスシーズンに記録した最高位に並びました。

2曲に阻まれる形で3位に後退したアデル「Easy On Me」はストリーミングが前週比7%ダウンの1920万、ダウンロードが同10%ダウンの8300、ラジオが同1%アップの8660万を記録。記事ではラジオのみ順位が公開され、同指標は4週目の首位を獲得しています。

ザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー「Stay」は2ランクダウンし6位へ。7月24日付で3位に初登場して以来23週が経過しますが、これまで一度も6位を下回っていません。初登場から23週以上6位以内に滞在した曲はエド・シーラン「Shape Of You」(2017 27週)、ポスト・マローン feat. トゥエニーワン・サヴェジ(もしくは21サヴェージと表記するところも)「Rockstar」(2017-2018 23週)に続き「Stay」が3曲目となります。

ワム!Last Christmas」(1984)が再びトップ10入り。4ランクアップし9位に到達したことで、昨年のクリスマスシーズンにおける最高位に並んでいます。ストリーミングは前週比16%アップの2340万、ダウンロードは同2%アップの3400、ラジオは同7%アップの1710万を獲得しました。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (2位) マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」

2位 (3位) ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」

3位 (1位) アデル「Easy On Me」

4位 (6位) ボビー・ヘルムス「Jingle Bell Rock」

5位 (5位) バール・アイヴス「A Holly Jolly Christmas」

6位 (4位) ザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー「Stay」

7位 (10位) アンディ・ウィリアムス「It's The Most Wonderful Time Of The Year」

8位 (9位) グラス・アニマルズ「Heat Waves

9位 (13位) ワム!Last Christmas

10位 (8位) リル・ナズ・X & ジャック・ハーロウ「Industry Baby」

 

 

ビルボードが昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。12月25日付ではGlobal 200、Global Excl. U.S.共にマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」が頂点に立ちました。

(上記はリリックビデオ。)

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」はGlobal 200ではストリーミングが前週比6%アップの8120万、ダウンロードが同6%アップの14800を記録。前週に続き2週連続、また昨年は4週首位を記録しています。一方、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.においてはストリーミングが前週比2%アップの4850万、ダウンロードが同5%アップの7300を記録し、昨年以来通算2週目となる首位に返り咲きました。

ゲイル「Abcdefu」がふたつのチャート共に3→2位へ上昇。Global 200ではストリーミングが前週比8%アップの6740万、ダウンロードが同2%アップの18600を記録しています。

クリスマスソングが上昇する中、アリアナ・グランデ「Santa Tell Me」(2014)がGlobal 200で16→9位となり、昨年5位に到達して以来となるトップ10入り。ストリーミングは前週比10%アップの4080万を記録しています。

イマジン・ドラゴンズ & J.I.D(元記事ではJIDと表記)「Enemy」がGlobal Excl. U.S.で12→9位に。ストリーミングは前週比6%アップの3710万を記録しています。両者にとって初の同チャートトップ10入りを果たしたこの曲は、ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』のアニメ版となる『アーケイン』(Netflix)において各話の冒頭で流れています。