イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

井上陽水の面白さはタイアップ先との”矛盾”?

井上陽水さんがポカリスエットのCMタイアップというのには正直驚きましたが、夏らしくていいですね。

今回はフィジカルリリースに先駆けて、ストリーミングも解禁。

あくまで書き下ろしのシングルとしては9年ぶり(昨年「夢の中へ」が再発されているため)の「care」ですが、CMとの乖離?に驚かされます。♪子どもたちは真夜中にイヤフォン、と歌っているのですが。

(限定公開につき動画は消える可能性有り)

これでは真昼にヘッドフォン、なんですよね。なんという矛盾。

 

そういえば近年の楽曲でもこうした矛盾がありまして。

2015年作収録の「女神」は『ブラタモリ』(NHK総合 土曜19時30分)のオープニングテーマ。その歌詞の出だしには♪TVなんか見てないでどこかへ一緒に行こう、とあります。しかしながらブラタモリはテレビ番組。番組を観て興味を持った視聴者がそれを踏まえて現地に赴くならばまだしも、最初から矛盾というか否定?と思ってしまうのは…自分の穿った見方なのでしょう。

 

その見方ついでに書くならば、両者ともタイアップ先側からオファーを受けて井上陽水さんが書き下ろし(『ブラタモリ』についてはこちら)。CMには絵コンテがあるか、そもそもポカリスエットという段階で太陽などのイメージが想像出来る(CM放映期間を踏まえれば夏の曲だと解る)ため、敢えて逆の作品を下ろしたのかと想像してしまいます。陽水さんならやりかねないなあと勝手ながらニヤリ、なのです。そしてその矛盾に触れた人がツッコミを入れつつタイアップ先の世界に引き込まれる(テレビを観る、商品を買う)ことは、実はタイアップ先も当初から織り込み済みなのかもしれません。