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【海外ビルボード】米・グローバル共に首位は変わらず、「Luther」が米で10週目の首位達成

(※追記(4月29日18時52分):Global 200における日本の楽曲動向を追記しています。)

 

 

 

現地時間の4月28日月曜に発表された、最新5月3日付米ビルボードソングチャート(集計期間:4月18~24日)では、ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」が10連覇を達成しています。

ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」はストリーミングが前週比13%ダウンの2190万(同指標3位)、ダウンロードが同14%ダウンの2,000(同指標記事未記載)、ラジオが同1%アップの6840万(同指標通算4週目の首位)を記録しています。

「Luther」はケンドリック・ラマーにとって6曲目、シザにとっては3曲目の首位獲得作品であり、双方においてキャリア最長首位記録を更新しています。

1958年8月4日付にて開始した米ビルボードソングチャートにおいて、首位を獲得した1,179曲のうち46曲、全体の4%が通算10週以上首位を達成。「Luther」は男性ソロ歌手と女性ソロ歌手による組み合わせ、且つ他の歌手が存在しない曲としてはダイアナ・ロスライオネル・リッチー「Endless Love」(1981 9週)を上回り最長記録を更新しています。なお男性歌手と女性歌手による作品では、パフ・ダディ & フェイス・エヴァンス feat. 112「I'll Be Missing You」が1997年に11週、そしてマライア・キャリーボーイズIIメン「One Sweet Day」が1995年から翌年にかけて16週の首位を記録しています。

「Luther」はホットR&B/ヒップホップソングチャートおよびホットラップソングチャートの双方を制し、共に18週目の首位を記録しています。

 

アレックス・ウォーレン「Ordinary」が5→3位に上昇し同曲初のトップ3入り。ストリーミングは前週比3%アップの2100万を記録し、同指標初の首位に立っています。一方でダウンロードは前週の首位から3位に後退するも、前週比7%アップの7,000を記録しています。

(ストリーミング再生回数ではアレックス・ウォーレン「Ordinary」よりケンドリック・ラマー & シザ「Luther」が多いものの、米ビルボードソングチャートではストリーミング(動画再生含む)において各サブスクサービスの有料会員による1回再生と無料会員による1回再生、また広告付きオンデマンドストリーミング等のそれとで異なるウエイトを用意しており、指標化の際に「Ordinary」が首位に立った形です。)

 

モーガン・ウォーレン & ポスト・マローン「I Ain't Coming Back」が8位に初登場。集計期間初日である4月18日にリリースされた同曲はストリーミング1950万、ダウンロード6,000およびラジオ290万を記録し、モーガン・ウォーレンは15曲目、ポスト・マローンにとっては14曲目のトップ10入りを果たしています。

「I Ain't Coming Back」は5月16日リリースのモーガン・ウォーレンによるニューアルバム『I'm The Problem』に収録され、またモーガンはアルバムと同名のツアーを6月20日からスタート予定。アルバムからのトップ10ヒットは6曲目となり、テイラー・スウィフト『Red』(2012)およびポスト・マローン『Hollywood's Bleeding』(2019)の4曲を上回りアルバムチャート初登場前に最多トップ10ヒットを輩出した作品となっています。

<米ビルボードソングチャート モーガン・ウォーレン『I'm The Problem』の

 アルバムチャート初登場前における収録曲のトップ10ヒット>

・「Lies Lies Lies」(2024年7月20日付 初登場および最高7位)

・「Love Somebody」(2024年11月2日付 初登場および最高1位(1週))

・「Smile」(2025年1月18日付 最高4位)

・「I'm The Problem」(2025年2月15日付 初登場および最高2位)

・「Just In Case」(2025年4月5日付 初登場および最高4位)

・「I Ain't Coming Back (with ポスト・マローン)」(2025年5月3日付 初登場および最高8位)

 

テディ・スウィムズ「Lose Control」は7→9位に後退するも、トップ10入りが通算59週に。同曲は前週の段階でザ・ウィークエンド「Blinding Lights」を上回りトップ10入り単独最長記録を達成し、当週はさらに記録を伸ばしています。「Lose Control」が初めてトップ10入りしたのは2024年1月20日付であり、以降トップ10内から離れたのはわずか8週となっています。

テディ・スウィムズ「Lose Control」はソングチャート100位以内エントリーにおいても通算88週となり、イマジン・ドラゴンズ「Radioactive」(2012-2014)を上回り米ビルボードソングチャートがスタートして以降単独3位となる長期エントリーに。グラス・アニマルズ「Heat Waves」の91週(2021-2022)、ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」の90週(2019-2022)に続く記録となります。

 

最新のトップ10はこちら。

1位 (前週1位) ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」

2位 (2位) レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」

3位 (5位) アレックス・ウォーレン「Ordinary」

4位 (3位) ドレイク「Nokia

5位 (6位) シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」

6位 (4位) チャペル・ローン「Pink Pony Club」

7位 (10位) モーガン・ウォーレン「I'm The Problem」

8位 (初登場) モーガン・ウォーレン & ポスト・マローン「I Ain't Coming Back」

9位 (7位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

10位 (9位) ベンソン・ブーン「Beautiful Things」

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。5月3日付ではGlobal 200、およびGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.において、レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」が首位をキープしています。

レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」はGlobal 200においてストリーミングが前週比8%ダウンの8390万およびダウンロードが同6%ダウンの6,000を、Global Excl. U.S.においてはストリーミングが前週比8%ダウンの6770万およびダウンロードが同3%ダウンの3,000を、それぞれ記録しています。「Die With A Smile」は、首位獲得週数がGlobal 200、Global Excl. U.S.の双方で歴代単独2位となっています。

<Global 200 長期首位獲得曲>

・19週 マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」(2020-2025)

・18週 レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」(2024-2025)

・15週 ハリー・スタイルズ「As It Was」(2022)

・14週 マイリー・サイラス「Flowers」(2023)

・12週 ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」(2024-2025)

<Global Excl. U.S. 長期首位獲得曲>

・19週 ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」(2024-2025)

・15週 レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」(2024-2025)

・14週 マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」(2021-2025)

・13週 マイリー・サイラス「Flowers」(2023)

・13週 ハリー・スタイルズ「As It Was」(2022)

 

 

※追記(4月29日18時52分)

 

日本時間の4月29日夜、Global 200の全容が発表されました。日本の楽曲動向については、Xにて発信しています。