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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ロングヒットの可能性を秘めたOfficial髭男dism「らしさ」、ライブパフォーマンスが上昇につながる可能性

Official髭男dism「らしさ」がロングヒットのフェーズに入っているものと捉えています。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています。なおビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています。)

最新10月15日公開分のビルボードジャパンソングチャートでは、登場10週目の「らしさ」が22位にランクイン。最も安定し難いラジオ(CHART insightでは黄緑で表示)も10週連続で100位以内に入り、そしてロングヒットの要たるストリーミング(青)は直近3週に渡り10位台前半につけています。

 

 

Official髭男dism「らしさ」は劇場アニメ『ひゃくえむ。』の主題歌。映画は9月19日金曜に公開されましたが、同日には映画「劇場版『チェンソーマン レゼ篇』」が公開されたこともあってか注目度、そして興行収入には開きが生じています。それでも映画はロングヒットしているとのことゆえ、今後の動向に注目したいところです。

そして主題歌である「らしさ」は映画の注目度キープ、もしくは上昇につながるのではという動きを示しています。特に注目したいのが、冒頭で紹介したCHART insightにて赤で表示される動画再生指標の動きです。

 

まずは「らしさ」と劇場アニメ『ひゃくえむ。』のコラボレーション動画の登場。映画公開の前日に公開されたことで、動画効果が初めて反映された9月24日公開分ビルボードジャパンソングチャートでは動画再生指標が67→55位と推移し、再生分が初めて1週間分加算された翌週10月1日公開分では21位に上昇しています。

実は映画公開の翌日には、8月に幕張で開催されたSUMMER SONICでのライブパフォーマンス動画も公開。ゆえに先述した動画再生指標の上昇はこの動画公開も影響しています。とはいえこの曲の注目度は元々高く、ミュージックビデオ公開の3週前に登場した公式オーディオ(リリックビデオ仕様)効果に伴い、「らしさ」は登場2週目となる8月20日公開分にて動画再生指標が49位に上昇していました。

 

この相次ぐ動画公開、特に映画公開前後の動画の用意がストリーミングの安定に寄与したと考えていいでしょう。そしてOfficial髭男dismは一昨日、『ミュージックステーション』(テレビ朝日)に3年ぶりに出演し「50%」(2025)共々「らしさ」を披露しています。観客と一体となったライブの迫力が再現されたステージは、多くの方に絶賛されている模様です。

そのOfficial髭男dismはTOYOTA ARENA TOKYOの(音楽ライブとしての)こけら落とし公演を10月11~12日に開催しており、『ミュージックステーション』でのパフォーマンス共々ライブバンドとしての凄さを(再)認識した方も多いかもしれません。その番組終了後に歌手側がXにて発信した内容はこちら。

スタジアムライブの模様を収めた映画の公開もあるとして、しかしながらミュージックビデオではなくライブパフォーマンス動画のリンクを貼っているという点を興味深く感じています。ともすれば音楽チャートでの動向に動画公開効果が反映されていることも考慮しての貼付かもしれません。

 

 

Official髭男dism「らしさ」のビルボードジャパン総合ソングチャートにおける最高位は8月20日公開分における11位。当週は上位での初登場や上位進出曲も少なくなかったゆえトップ20から後退していますが、ライブパフォーマンスの魅力が伝わったことで再浮上につながるかもしれません。今後の行方に注目です。

 

 

最後に。

ミュージックステーション』の最新回では、Official髭男dism、King GnuそしてMrs. GREEN APPLEの意気込みコメントが放送前に発信。この珍しい動きに注目しています。