現地時間の10月30日月曜に発表された、最新11月4日付米ビルボードソングチャート(集計期間10月20～26日)。テイラー・スウィフト「Cruel Summer」が2週連続で首位を獲得しています。
.@taylorswift13’s ‘Cruel Summer’ Tops #Hot100 for Second Week, Hits No. 1 on Streaming Songs Chart https://t.co/gderzONCri
— billboard (@billboard) 2023年10月30日
テイラー・スウィフト「Cruel Summer」はストリーミングが前週比14％アップの2130万(同指標首位)、ダウンロードが同83％ダウンの7,000(同指標2位)、ラジオが同3％アップの8010万(同指標首位)を記録。前週は集計期間後半にふたつのバージョンが新たに登場したことでダウンロードが急上昇しましたが、当週はその反動がこの指標に表れています。
テイラー・スウィフトによるストリーミング指標制覇は「Shake It Off」(2014-2015 2週)、「Blank Space」(2014-2015 7週)、「Look What You Made Me Do」(2017 2週)、「Cardigan」(2020 1週)、「All Too Well (Taylor's Version)」(2021 1週)、「Anti-Hero」(2022 2週)に続く7曲目となり、首位獲得曲数はジャスティン・ビーバーを抜いて2位に。なおトップはドレイクの20曲となります。
「Cruel Summer」は2019年にリリースされ、4年を経てストリーミング指標で首位に。これはクリスマス関連曲を除けば最長記録となります。なおクリスマス関連曲では1958年リリースのブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」が昨年のシーズンに初めて首位に立ちました。また1994年に発表されたマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」は2018年のシーズン以降、通算18週首位を獲得しています。
「Cruel Summer」はラジオ指標でも通算2週目の首位となり、総合チャートを制した曲でストリーミングおよびラジオ指標を同時に制したのは「Cruel Summer」が今年初の作品に。2020年代においてはアデル「Easy On Me」が2021年11月に1週、ハリー・スタイルズ「As It Was」が2022年6月に1週記録して以来となります。
次週11月11日付の米ビルボードアルバムチャートではテイラー・スウィフト『1989 (Taylor's Version)』が初登場で首位を獲得することが見込まれます。
最新のトップ10はこちら。
This week's #Hot100 top 10 (chart dated Nov. 4, 2023).
— billboard charts (@billboardcharts) 2023年10月30日
［今週 (前週) 歌手名・曲名］
1位 (1位) テイラー・スウィフト「Cruel Summer」
2位 (2位) ドージャ・キャット「Paint The Town Red」
3位 (3位) シザ「Snooze」
4位 (6位) ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス「I Remember Everything」
5位 (7位) ルーク・コムズ「Fast Car」
6位 (9位) モーガン・ウォレン「Last Night」
7位 (10位) モーガン・ウォレン「Thinkin' Bout Me」
8位 (4位) ドレイク feat. イート「IDGAF」
9位 (5位) バッド・バニー「Monaco」
10位 (11位) ガンナ「Fukumean」
米ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。11月4日付ではGlobal 200にてテイラー・スウィフト「Cruel Summer」が、Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.ではイニゴ・クインテロ「Si No Estás」が制しています。なお今回はGlobal 200とGlobal Excl. U.S.とで記事が分かれています。
.@taylorswift13’s ‘Cruel Summer’ Hits No. 1 on Billboard #Global200 Chart https://t.co/JaGyLKOXOG
— billboard (@billboard) 2023年10月30日
Inigo Quintero’s ‘Si No Estas’ Surges to No. 1 on Billboard Global Excl. U.S. Chart https://t.co/aoQA8HSXrq
— billboard (@billboard) 2023年10月30日
This week's #Global200 top 10 (chart dated Nov. 4, 2023)
— billboard charts (@billboardcharts) 2023年10月30日
This week's Global Excl. U.S. top 10 (chart dated Nov. 4, 2023)
— billboard charts (@billboardcharts) 2023年10月30日
Global 200ではテイラー・スウィフト「Cruel Summer」が前週から1ランクアップし初制覇。ストリーミングは前週比17％アップの6140万、ダウンロードは同78％ダウンの10,000を記録しています(ダウンロード指標の急落は米ソングチャートで記載した内容に準じます)。テイラーは「All Too Well (Taylor's Version)」(2021年11月 1週)、「Anti-Hero」(2022年11月以降 4週)に続く3曲目のチャート制覇となり、女性歌手ではオリヴィア・ロドリゴと並び最多となりました。男性歌手も含めればドレイクも3曲で並び、BTSの7曲、バッド・バニーの4曲に続く歴代3位タイとなります。
「Cruel Summer」は2019年にリリースされた作品であり、発表から首位獲得までの期間が歴代3位に。トップは1994年リリースのマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」(2020年のクリスマスシーズンに初の首位となり、現在までに通算13週制覇)、次いで1985年発売のケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal With God)」(2022年6月 3週首位)となります。なお「Running Up That Hill (A Deal With God)」は『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン4』(Netflix)での起用が大きく貢献しています。
なおテイラー・スウィフト「Cruel Summer」は、Global Excl. U.S.において8→4位に上昇し、同曲最高位に返り咲いています。
Global Excl. U.S.ではイニゴ・クインテロ「Si No Estás」が前週の4位から首位に到達。ストリーミングは前週比10％アップの5420万、ダウンロードは同37％アップの1,000を記録しています。FIFTY FIFTY「Cupid」が5月に2週制して以来、今年キャリア初のチャートインを果たした歌手による首位獲得曲となりました。
「Si No Estás」はTikTokやインスタグラムにてバズが発生し、イニゴ・クインテロは米ビルボード各種チャートにて4週前にキャリア初となるエントリーを果たしています(Global Excl. U.S.にて129位に初登場)。また「Si No Estás」は米ビルボードによるスペインソングチャートで3週目の首位に立っています。
なお「Si No Estás」は、Global Excl. U.S.に米の分を加えたGlobal 200では10→5位に上昇。ストリーミングは前週比10％アップの5650万、ダウンロードは同35％アップの1,000を記録しています。
Global 200では南アフリカ出身のタイラによる「Water」(同チャートにおいてタイラ初のエントリー曲)が21→9位となり初のトップ10入り。ストリーミングは前週比19％アップの4360万、ダウンロードは同14％アップの4,000を記録しています。この曲もTikTokがブレイクのきっかけとなり、この曲の一部分は現在までに100万本近い動画に使用されています。
Global Excl. U.S.ではザ・キッド・ラロイ、ジョングク ＆ セントラル・シー「Too Much」が10位に初登場。ストリーミング3150万、ダウンロード14,000を記録しています。
オーストラリア出身のザ・キッド・ラロイにとってはジャスティン・ビーバーとの「Stay」が2021年に9週首位を獲得して以来キャリア2曲目となるこのチャートでのトップ10入りを達成。イギリス出身のセントラル・シーはデイヴとの「Sprinter」が7月に6位を獲得して以来、こちらも2曲目のトップ10入りを果たしています。
そしてジョングクは6曲目のトップ10ヒットとなり、BTSのメンバーによるソロでは最多に(BTSメンバーのソロ作品は14曲がトップ10入り)。なおBTSとしてはトップ10ヒットが11曲となり、うち7曲が首位を獲得しています。
＜BTSメンバーのソロ曲 Global Excl. U.S.におけるトップ10ヒット＞
・ジョングク「Stay Alive」(2022年2月 8位)
・PSY feat. SUGA「That That」(2022年5月 2位)
・チャーリー・プース feat. ジョングク「Left And Right」(2022年7月 2位)
・JIN「The Astronaut」(2022年11月 6位)
・ジョングク「Dreamers (Music From The FIFA World Cup Qatar 2022)」(2022年12月 4位)
・TAEYANG feat. JIMIN「Vibe」(2023年1月 9位)
・JIMIN「Set Me Free Pt.2」(2023年4月 5位)
・JIMIN「Like Crazy」(2023年4月 2位)
・ジョングク feat. ラトー「Seven」(2023年7月 9週1位)
・V「Love Me Again」(2023年8月 6位)
・V「Rainy Days」(2023年8月 8位)
・V「Slow Dancing」(2023年9月 4位)
・ジョングク feat. ジャック・ハーロウ「3D」(2023年10月 1位)
・ザ・キッド・ラロイ、ジョングク ＆ セントラル・シー「Too Much」(2023年11月 10位)
