(※追記(9時18分)：元のタイトルに関して、『日本におけるSpotify再生回数、一昨日の減少幅が大きかったことについて』の"一昨日”を”7月8日付”に変更しました。)
日本におけるSpotifyデイリーチャートを日々追いかける者として、最新7月8日付の動向には驚かされます。
Spotifyはグローバルおよび各地域の200位までが再生回数と共に可視化されています(現在は下記リンク先より登録の上、確認が可能。ただし登録には一定の条件が設けられています)。
日本における最新7月8日付Spotifyデイリーチャートの顔ぶれは変わっていませんが、再生回数の前日比は88.8～91.8％となっています。1週間前の金曜におけるトップ10の前週比(92.5％～95.6％)と比べて、減少幅が目立つのです。この状況は10位未満でも基本的に同様となっています。
上記は日本におけるSpotifyデイリーチャート、1月31日以降における1位、50位および200位の推移を示したグラフ(50位および200位のみを抽出したものも用意)。最新7月8日付では1位の再生回数が208,661回(Official髭男dism「ミックスナッツ」)、50位が86,878回(Vaundy「踊り子」)、200位が25,859回(Nissy「I Need You」)でしたが、1位は4月15日付、50位は6月7日付、200位は2月22日付以来の低水準となっているのです。
Spotifyデイリーチャートには曜日特性があり、日本の場合は週末の金曜が平日の中で最も下がる傾向にあります。またイレギュラーな動きが少なからず影響し、直近ではKDDI回線障害と思しき再生回数ダウンがみられました。
また昨年はオリンピックの開催や、自然災害の影響も。音楽以外に時間を割いたり、音楽を聴く環境的な余裕がないユーザーの増加が、Spotify再生回数の減少につながったと捉えています。
7月8日については突如発生した事件に伴い、地上波テレビ局が臨時報道番組に切り替え、テレビ東京以外はその状況が続いていました。連続ドラマの初回や昨年人気を博したアニメ映画の放送が延期される等娯楽が減り、それも相俟ってか普段の生活を楽しむことを躊躇する方も散見されています。報道番組の視聴、また音楽を聴こうとする(精神的)余裕のない方の増加が、この再生回数推移から見て取れると言えるでしょう。
テレビ番組の差し替えは昨日もみられ、また本日は参議院議員選挙投票日による開票番組が各局で放送されることから、Spotifyの再生回数は減少を続ける可能性もあります。特に気になるのはKDDI回線障害が発生した先週土日との比較で、ともすれば2週前と1週間前(回線障害発生時)の再生回数推移よりも2週間前と今週末の推移のほうが、減少幅が大きくなる可能性もあります。この点を注視していこうと思います。
