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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

Snow Man『Snow Mania S1』を後押しする動画に注目、一方でソングスチャートへの波及はどうなる

Snow Manが今週リリースしたファーストアルバム『Snow Mania S1』の勢いが凄まじいことになっています。

いわゆるフラゲ日の売上だけで62万枚近くに達し(【先ヨミ速報】Snow Man『Snow Mania S1』ハーフミリオン突破 2021年最高のフラゲ日売上を記録 | Daily News | Billboard JAPAN(9月29日付)参照)、水曜だけで13万枚以上を売り上げた『Snow Mania S1』。フラゲ日と発売日2日間の売上は2021年リリースの作品の中で最高を記録しており、来週発表のビルボードジャパンアルバムチャートでは首位登場が見込まれます。

 

ファンの数の多さ、リリース形態も強固な売上獲得の要因と言えますが、個人的には今作収録曲の関連動画が実に興味深いのです。

リード曲「EVOLUTION」はメンバーの岩本照さんが振り付けを担当し、リリース前週の『ミュージックステーション』でも披露。この曲のミュージックビデオは8月下旬に公開されていますが、ジャニーズ事務所所属歌手作品では珍しいフルバージョンでの公開となっています。

アルバムリリース前にはショートバージョンながらダンスプラクティスビデオも公開。引きの映像主体で岩本さんのダンスの特徴が解る仕様となっています。この動画が合算された影響でしょう、最新9月29日公開(10月4日付)ビルボードジャパンソングスチャートにおける「EVOLUTION」の動画再生指標は33→8位となり、3週ぶり通算3度目の同指標トップ10入りを果たしています。

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ビルボードジャパンソングスチャートにおける動画再生指標では5週連続で、20位以内にSnow Manの作品が登場。この3週は最新週における「EVOLUTION」のカムバックに加えて、初回盤Bに収められたメンバー3名によるユニット曲がすべて登場しており、毎週の動画投入も『Snow Mania S1』にスポットを当てたと言えそうです。そしてこれらユニット曲のいずれの動画もフルバージョンとなっています。

・深澤辰哉/向井康二/宮舘涼太「P.M.G.」

 (9月15日公開(9月20日付)ビルボードジャパンソングスチャート 動画再生指標9位)

・岩本照/ラウール/佐久間大介「ADDICTED TO LOVE」

 (9月22日公開(9月27日付)ビルボードジャパンソングスチャート 動画再生指標16位)

渡辺翔太/阿部亮平/目黒蓮「360m」

 (9月29日公開(10月4日付)ビルボードジャパンソングスチャート 動画再生指標7位)

 

Snow Manは自身の公式YouTubeチャンネルを持ち、ジャニーズ事務所所属歌手の中でも積極的な動画展開を実施。近年のジャニーズ関連作品は動画再生指標で20位以内に入ることが増えましたが、それを牽引しているのはSnow ManおよびSixTONESという同時デビューを果たした2組であり、しかも彼らの最新フィジカルシングル表題曲がストリーミング指標でも加点対象となったことは特筆すべき動きです。

 

動画投入がアルバムのセールスに寄与する例としては、SixTONES『1ST』が挙げられます。アルバムリリースから3ヶ月以上経過した後、複数の動画をアップしたことがロングヒットにつながったというのが私見。先に紹介した『Snow Mania S1』収録曲の動画はアルバムリリース前にアップされたものですが、ともすれば今後もさらなる動画を投入する可能性がありそうです。

 

 

動画投稿が『Snow Mania S1』のアルバムチャートにおける動向をより盤石なものにするだろう一方で、ソングスチャートへの波及には結びつきにくいのではというのが厳しくも私見です。

SixTONES『1ST』は今年上半期のビルボードジャパンアルバムチャートを制していますが、ダウンロードは未解禁*1。またサブスクも解禁していないため、ソングスチャートのストリーミング指標をほぼ獲得できません。ゆえに『1ST』のアルバムチャート初登場週における収録曲のソングスチャートでの動向は、同日発売となったYOASOBI『THE BOOK』収録曲に大きく水をあけられた形です。

本来、アルバムが大ヒットした際にはソングスチャートにも飛び火する傾向があります。このブログでは米津玄師『STRAY SHEEP』をはじめ、あいみょんさんやONE OK ROCK等を例に挙げていますが、これらはいずれもサブスクの存在が大きな役割を果たしてきました。

他方、Snow ManについてはSixTONES同様にダウンロードおよびサブスク未解禁のため、『Snow Mania S1』収録曲のソングスチャート動向はSixTONES『1ST』に似た形となるかもしれません。ジャニーズ関連作品が動画再生指標で徐々に勢力を拡大していることや「EVOLUTION」等のフルバージョンでのアップがソングスチャートでの存在感につながるかもしれませんが、次週結果が判明次第このブログで検証しようと思います。

 

 

最後に私見を記載するならば、岩本照/ラウール/佐久間大介「ADDICTED TO LOVE」の1980年代ブギーを踏襲したトラックが素晴らしいと感じています。それゆえ、単曲ダウンロードやサブスクでの所有/接触ができたならば…そんな思いに駆られています。

*1:そのためアルバムチャートにおけるSixTONES『1ST』の加算対象は2指標のみ。ビルボードジャパンアルバムチャートはフィジカルセールス、ダウンロードおよびルックアップの3指標で構成されます。