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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

JIMIN「Who」がSpotifyで登場5日目に急上昇…リリース状況から上昇の理由を推測する

BTSのJIMINが7月19日にリリースしたアルバム『MUSE』のリード曲、「Who」が世界中のSpotifyデイリーチャートを席巻しています。

上記は7月22日付以降における「Who」のSpotifyでの動向。同曲は7月23日付で急伸し、グローバルでは首位に。日本でも同日付で21→2位に急上昇しています。

 

この「Who」が7月23日にリミックス集をリリースしたことについては先日お伝えしました。

以前のブログエントリーでは、様々なバージョンを合算するチャートポリシーを採用している米ビルボードの米およびグローバルソングチャートでの躍進を狙ってリミックスがリリースされたものと記したのですが、7月23日には『MUSE』の2バージョンも追加リリースされ、リミックス集に収録されたオリジナル以外のリミックス(インストゥルメンタル含む)が3曲ずつ収められています。

ビルボードアルバムチャートはユニット単位で計算され、ストリーミング(動画再生含む)のアルバム換算分(SEA)や単曲ダウンロードのアルバム換算分(TEA)も含まれます。今回の2バージョン追加に伴い、リミックス(インストゥルメンタル含む)がアルバムユニット数に影響を及ぼすものと考えられます。

リミックスの登場はソングチャートでの躍進のみならず、アルバムチャートにおける上位進出の意味もあるのではということを、"WONDER ver."および"WANDER ver."の追加リリースから感じた次第です。

 

 

8月3日付米ビルボードアルバムチャート(集計期間:7月19~25日)においては上記予想が登場していますが、こちらは7月22日までの動向を踏まえたものとみられます。他のサブスクサービスの状況も確認する必要はありますが、JIMIN『MUSE』はエミネムを上回り2位発進となる可能性が高まるかもしれません。

そして8月3日付米ビルボードソングチャートの初期および中間の予想をみると、JIMIN「Who」が後者で15位に初登場するものと予想され、初期段階より高い位置にあることが解ります。Spotifyで高位置を続けていることを踏まえれば、初登場でのトップ10入りも有り得るでしょう。

 

 

さて、JIMIN側はStationheadでの公式リスニングパーティを連日開催しています。ならば7月23日よりも前からSpotifyで「Who」が急伸しておかしくなかったのではというのが私見です。

今回の急伸については、チャートへの意識が高く且つ貢献したい(上位初登場をプレゼントしたい)と考えるファンダムが、リミックス等リリース時に歌手側の投入の意義(チャート上昇を目指すという姿勢)を察知したことで、JIMINの作品をより高い位置に送り込むべく自発的に動いたことの結果ではと感じています。世界で同時に上昇したのは、米ビルボードによるグローバルチャートの存在も大きいかもしれません。

 

一方で、米ビルボードによる各種チャートで上位に到達したとしても、失速してしまうならば真の社会的ヒットとは言い難く、このことは米ビルボードアルバムチャートにおけるK-POP作品の動向を踏まえて今週紹介しています。まず注目は登場2週目の動向であると考えるゆえ、集計期間初日にあたる7月26日金曜付のSpotify動向を押さえる必要があります。この日のチャートは日本時間の27日土曜夕方以降にアナウンスされます。