米ビルボードソングスチャート速報。現地時間の6月24日月曜に発表された、6月29日付最新ソングスチャート。リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」が12週目の首位を獲得、前週トップ10入り曲数でビートルズに並んだドレイクが今週「Money In The Grave」でビートルズ超えを達成、またテイラー・スウィフトが「Me!」に続き「You Need To Calm Down」を2位に送り込んできました。
.@LilNasX's #OldTownRoad leads the #Hot100 for 12th week, as new songs from @taylorswift13 & @Drake debut in the top 10 https://t.co/bNzqkeAoM4 pic.twitter.com/Zr5UodwXs1
— billboard (@billboard) June 24, 2019
リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」はストリーミングで12週目の首位となる9160万を獲得(前週比8%ダウン)、デジタルダウンロードは前週比16%ダウンの59000で2位に転落、ラジオエアプレイは9580万で前週比3%ダウンの3位に。今週ラジオエアプレイがマイナスに転じたことで全指標がダウンし、「Old Town Road」はピークを超えたことになりますが、ストリーミングが通常の倍の数字を獲得していること、ラジオエアプレイも強いことを踏まえれば史上最長となる16週1位の記録を更新出来るかもしれません。
2位にはテイラー・スウィフト「You Need To Calm Down」が初登場。
LGBTコミュニティへのヘイトに対するメッセージソングとなり、多数の著名人ならびにビーフを繰り広げていたとされるケイティ・ペリーを招いたミュージックビデオも話題となりました(詳細はこちらに)。「You Need To Calm Down」はデジタルダウンロードで79000を獲得し、同指標での最多首位獲得曲数を17に伸ばしています。ストリーミングは3900万で同指標3位、ラジオエアプレイは2420万で同指標50位に登場しました。
それでも「You Need To Calm Down」を1とすれば「Old Town Road」は1.8となり、未だ大差が付いている状況。前週までの8週間「Old Town Road」は2位との差が倍以上となっていたため、「You Need To Calm Down」はある意味一矢報いたのかもしれません。ちなみに総合ポイントで8週もの間2位に倍以上の差を付けたというのは史上2位の記録であり、最長記録はホイットニー・ヒューストン「I Will Always Love You」(1992-1993)の9週間となります。
「You Need To Calm Down」は「Old Town Road」に1位を阻まれた6曲目。仮に次週以降1位の座を奪えなかったならば「Old Town Road」は2位止まりの曲を最も多く輩出させた曲として記録を更新することになります。これまでの記録はブライアン・アダムス「(Everything I Do) I Do It For You」(1991)およびパーシー・フェイス・オーケストラ「Theme From A Summer Place」(1960)の5曲でした。
今週3位に順位を落としたものの、ビリー・アイリッシュ「Bad Guy」の勢いはましています。ストリーミングは前週比13%アップの4380万(同指標2位)、デジタルダウンロードは同1%アップの21000(同指標4位)、ラジオエアプレイは同16%アップの5860万(同指標9位)。ラジオエアプレイにおいてビリー自身初となるトップ10入りを果たしています。そのラジオエアプレイを制したのはカリード「Talk」(総合4位)で、前週比8%アップの1億1470万とさらに数字を伸ばしています。
7位にはドレイク feat. リック・ロス「Money In The Grave」が初登場。
ドレイクの地元、トロントのバスケットボールチームであるラプターズがNBAを制した記念でリリースした2曲入りEP『The Best In The World Pack』からは35位にも「Omertà」が入りましたが、リック・ロスをフィーチャーしたこちらが7位に到達。ストリーミングは3140万を叩き出し同指標4位、デジタルダウンロードは17000で同指標9位に登場しています。初登場でのトップ10入りは今回が20曲目、そして客演も含めると今回が35曲目となるトップ10入りとなり、前週クリス・ブラウンへの客演曲「No Guidance」がトップ10入りしたことで並んだばかりのビートルズを抜き、トップ10入り記録で単独2位となりました。首位のマドンナまではあと3曲ですが、そのマドンナは今週『Madame X』がアルバムチャートを制した一方、ソングスチャートトップ10内に曲を送り込んでいないこともあり、ドレイクの逆転はほぼ確実と言えるでしょう。
最新のトップ10はこちら。
[今週 (前週) 歌手名・曲名]
1位 (1位) リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」
2位 (初登場) テイラー・スウィフト「You Need To Calm Down」
3位 (2位) ビリー・アイリッシュ「Bad Guy」
4位 (3位) カリード「Talk」
5位 (5位) エド・シーラン & ジャスティン・ビーバー「I Don't Care」
6位 (4位) ジョナス・ブラザーズ「Sucker」
7位 (初登場) ドレイク「Money In The Grave」
8位 (6位) ポスト・マローン「Wow.」
9位 (8位) ダベイビー「Suge」
10位 (9位) クリス・ブラウン feat. ドレイク「No Guidance」
次週はリル・ナズ・X初のEP『7』がアルバムチャートで初登場を果たす予定で、アルバム単位のセールスにより(曲単位での)デジタルダウンロードが下がることが予想されますが、ストリーミングとラジオエアプレイにはもう少し火が付きそうな気がします。また前週リリースされたショーン・メンデス & カミラ・カベロ「Señorita」のミュージックビデオが現段階で再生回数7300万を突破しており、(アメリカでの再生回数のみがカウント対象となるものの)次週高位置での初登場が予想されます。