イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記有) ビルボードジャパン最新チャート、『カルテット』主題歌がトップ10内に初登場

ビルボードジャパンのソングスチャート(JAPAN Hot100)を定点観測。というか、個人的に気になる部分をピックアップしていきます。

 

昨日発表された、2月20日付最新チャートはこちら。詳細については下記のチャートトピックスを参照してください。

今週はなんといっても4位に初登場を果たした、ドラマ『カルテット』(TBS 火曜22時)主題歌であるDoughnuts Hole「おとなの掟」に注目。『椎名林檎が書き下ろし、歌唱を松たか子満島ひかり高橋一生松田龍平による番組限定ユニット』が担当するこの曲は、先週火曜に突如配信開始。ダウンロードチャートでは『2位のPerfume「TOKYO GIRL」にダブルスコア以上の大差をつけて1位』となりました(『』内は記事より)。CDリリースがなくストリーミングが11位ゆえ、セールスとストリーミングの合算では2位となっています(CHART insightより。先週も書きましたが、ストリーミングおよびデジタルダウンロードのチャートを別途提示し、且つCHART insightでも分けて表示してほしいと思うのですが如何でしょう)。

 

この「おとなの掟」がより大きく、また長くヒットほしいと願うのですがそうなるためには、YouTube配信やCD化などによるデータのない指標を埋めることも大事でしょう。が、同時にドラマ『カルテット』のヒットもまたデジタルダウンロードやラジオエアプレイを上昇、維持させる点において必須ではないかと。一つ前のクールで放送され大ヒットした『逃げるは恥だが役に立つ』に比べると視聴率面では劣りますが、一昨日放送の第5回では視聴率が上向きになっています。

視聴率が良し悪しを決める全ての指標ではないことは承知で、でも面白いと評判の作品(たとえばドラマ評論家や好事家、SNSでの盛り上がり等は視聴率以上のものを感じます)が実際に上向きに転じることは素直に嬉しいこと。元来この火曜22時枠は視聴率が10%を獲ればヒットといえる枠でしたし(その辺については『重版出来!』を視聴率の面だけで失敗だと決めつけた記事を強く疑問視する(2016年7月2日付)で記載)、今作も数字の面では決して失敗とはいえないでしょう。サプライズすぎる宮藤官九郎さんの登場(ネタバレしないよう徹底したスタッフ等の尽力は見事!)を経ての次週以降の”第2幕”から目が離せません。気になるという方は、6分間のダイジェストがありますのでそちらを是非。

(※2/23追記 ダイジェスト動画の公開は終了しております。)

 

さて、名うての演奏陣と椎名林檎さんらしい言葉を堪能できる「おとなの掟」ですが、個人的にはCD化を願わずにはいられません。なんせこの曲について林檎さんは、『Mummy-Dがご出演されることは、年明けにネットのニュースで知りました。本来なら冒頭32小節くらい彼の時間として書くべきでした』と述べ、その上で『次回はそういたします』とコメント(『』内は主題歌|TBSテレビ:火曜ドラマ『カルテット』より。歌詞も確認出来ます)。ドラマの中で高橋一生さん演じる家森を追い詰める半田役を演じたRHYMESTERMummy-Dさんとは既に幾度か共演しており、その相性は抜群なのです。

「流行」は椎名林檎さんのアルバム『三文ゴシップ』(2009)の冒頭を飾る曲で、Mummy-Dさんは別ユニット”マボロシ”として参加。この「流行」に次ぐ形で「おとなの掟」のリミックス(ラップ入りバージョン)に参加し、リミックス込みでシングル化してくれたならドラマにハマったファンはきっと手に入れるのではないかと考えています。たとえばドラマの最終回あたりでCDリリースされたならば、ビルボードジャパンのチャートでもロングヒットに至れるのではないでしょうか。