ビルボードジャパンによるトップアーティストチャート(Artist 100)について、勝手ながらですが毎週"記事化"していきます。理由については下記エントリーをご参照ください。
ビルボードジャパンでは2025年下半期の集計期間初週である6月4日公開分以降、ソングチャートおよびアルバムチャートのストリーミング指標においてリカレントルールを導入。Streaming SongsチャートおよびStreaming Albumsチャート(後者は未公表)を指標化する際、ソングチャートは100位以内に53週以上、アルバムチャートでは同27週以上ランクインした作品に減算処理を施します。
＜6月25日公開分において新たにリカレントルール対象となった作品＞
・ソングチャート
こっちのけんと「はいよろこんで」(6月18日公開分 総合51位)
・アルバムチャート
back number『blues』(6月18日公開分 総合29位)
MISAMO『HAUTE COUTURE』(同77位)
トップアーティストチャートでは、リカレントルール適用後のストリーミング指標が用いられます。
2025年6月25日公開分(集計期間：6月16～22日)のトップアーティストチャート(Artist 100)では、Stray Kidsが昨年11月20日公開分以来となる総合首位を獲得しています。
6月25日公開分ビルボードジャパントップアーティスト、総合5位までにおける指標構成を示したCHART insightを上記に。こちらは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています。なお、ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています。
Stray Kidsが前週の37位から首位に。『Hollow』のアルバムチャート制覇が大きく、フィジカルセールスは738,209枚を記録。今年度のフィジカルセールスでは前週記録したtimelesz『FAM』(649,529枚)を上回り、Snow Man『THE BEST 2020 - 2025』(1,438,742枚)に次ぐ規模に。さらにダウンロードは3,761DLをマークし、トップアーティストチャートでは所有指標の強さが際立ちます(フィジカルセールス1位、ダウンロード3位)。
他方、Stray Kidsはストリーミング23位および動画再生53位となり、接触指標群は所有ほど高くありません。『Hollow』はストリーミング指標300位未満のため、次週はアルバムおよびトップアーティストチャートでの急落は否めません。『FAM』のフィジカルセールスに伴い前週トップアーティストチャートも制したtimeleszは、当週『FAM』がアルバムチャート48位に急落、トップアーティストチャートでも30位に後退しています。
ストリーミングの指標化時にリカレントルールが適用された今年度下半期以降、Mrs. GREEN APPLEはトップアーティストチャートでの首位獲得が1週にとどまるものの、その他の週は2位をキープ。「breakfast」がソングチャートを制したこと、また集計期間中に主催イベントであるMrs. GREEN APPLE presents 『CEREMONY』が開催されたこともあり、フィジカルセールスを除く5指標すべてで首位を獲得しています。
Mrs. GREEN APPLEはTop User Generated Songsチャートの歌手別部門でも2位に。"歌ってみた"や"踊ってみた"に代表されるユーザー生成コンテンツの人気からは、Mrs. GREEN APPLEが所有や接触のみならず(カラオケを含む)"活用"でも人気であることがうかがえます。この人気を維持し、ベストアルバムの初登場時に6指標首位という完全制覇を成し遂げるかに注目です。アルバム『10』は7月16日公開分にて初めて加算されます。
トップ10返り咲きは2組。マカロニえんぴつは「静かな海」のソングチャート20位初登場が影響し、27→9位に浮上。2022年2月9日公開分以来となるトップ10入りを果たしています。また63→10位に急上昇したILLITはアルバム『bomb』の3位初登場が原動力に。トップ10復帰は2024年4月10日付以来となります。
＜6月25日公開分トップアーティストチャート トップ10＞
1位 (前週37位) Stray Kids
2位 (2位) Mrs. GREEN APPLE
3位 (5位) back number
4位 (3位) HANA
5位 (6位) ちゃんみな
6位 (7位) Vaundy
7位 (4位) 米津玄師
8位 (8位) 藤井風
9位 (27位) マカロニえんぴつ
10位 (63位) ILLIT
