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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

1月15日公開分ビルボードジャパンソングチャート、Mrs. GREEN APPLEが躍進した要因とは

最新1月15日公開分(集計期間:1月6~12日)のビルボードジャパンソングチャートではMrs. GREEN APPLEライラック」が2週連続、通算4週目となる首位を獲得しています。当週のソングチャートでは、Mrs. GREEN APPLEの躍進が際立っています。

Mrs. GREEN APPLEライラック」は、ビルボードジャパンソングチャート構成指標のうちラジオ(19位)を除く4指標を制しています(フィジカルシングル未リリースにつきフィジカルセールス指標は未加算)。下記CHART insightでは緑で表示されるカラオケ指標においては、今回初の首位を獲得しています。

また「ライラック」は、"歌ってみた"や"踊ってみた"に代表されるUGC(ユーザー生成コンテンツ)の人気曲を可視化したTop User Generated Songsチャートで当週13位に上昇し、最高位を更新しています。カラオケ共々"活用"面での人気上昇は注目すべきといえるでしょう。

 

 

さて当週は、「ライラック」のみならずMrs. GREEN APPLEの作品全体がソングチャートでさらなる躍進を果たしています。

上記はCHART insightからヒットを読む カテゴリーのブログエントリー一覧に掲載しているストリーミング表ですが、この表に登場するMrs. GREEN APPLEの11曲はすべてポイントを伸ばし、伸び率は「青と夏」以外の作品で1割を上回っています。これはストリーミング再生回数の増加が大きく影響しています。

なお、前週チャートでトップ100圏内に計20曲を送り込んでいたMrs. GREEN APPLEだが、今回もまったく同じラインナップで引き続き20曲がチャートイン。さらに、そのすべてが再生回数の前週比110%以上を記録しており、トップ10圏内においての楽曲数が前週4曲→当週6曲と、そのシェアをさらに上位に押し上げている。

当週はポイント前週超え作品が少なくありませんが、その上昇幅はMrs. GREEN APPLEほど大きくありません。また『第75回NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 2024年12月31日放送 以下"紅白"と表記)披露曲で引き続きポイントを伸ばしている曲もある一方、たとえばCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」は前週比7割強、こっちのけんと「はいよろこんで」は同8割強となっており、紅白関連曲がすべて伸びているわけではありません。

 

Mrs. GREEN APPLEの作品の中では特に「ケセラセラ」の伸びが大きくなっていますが、同曲は当週の集計期間開始前日に放送された『さんま・玉緒のお年玉!あんたの夢をかなえたろか30周年SP』(TBS)にて、Mrs. GREEN APPLEが子どもたちと共に披露しています。感動を呼んだこの番組がチャートにも寄与したことは間違いないでしょう。

加えてMrs. GREEN APPLEは、『SONGS』(NHK総合)の昨年放送回が1月9日に再放送され、またその前日には『週刊ナイナイミュージック』(フジテレビ)のバラエティ企画に登場しています。2025年に入りゴールデンやプライムタイムの音楽番組が通常シフトに戻っていない中でのメディア露出の多さも、アーティストパワーの増大につながったといえるでしょう。

 

この露出の多さは、ソングチャートにおけるダウンロード、ストリーミングおよび動画再生指標の合計ポイントが増加した順を示すHot Shot Songsチャートにも表れています。

前週のHot Shot Songsチャートでは紅白効果が反映されましたが(紅白効果、Mrs. GREEN APPLEのさらなる上昇…直近2週分のビルボードジャパンソングチャートについて(1月9日付)参照)、当週のトップ20は3曲を除き入れ替わっています。その中でMrs. GREEN APPLEは「ライラック」が3→4位、「ケセラセラ」が14→3位とキープしたのみならず、11~20位においては7曲が登場。歌手人気の増大を感じるに十分です。

 

 

アーティストパワーは、本日公開されるアルバムチャートにも表れます。当週はフィジカルセールス9万枚強を売り上げたすとぷり『Strawberry Prince Forever』が総合首位を窺っていますが、フィジカルセールスに強い作品の中でストリーミングに強いMrs. GREEN APPLE『ANTENNA』や『Attitude』等がどう推移するかに注目です。そしてこの勢いは、来週リリースされる「ダーリン」にも反映されるでしょう。