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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

日本の楽曲のチャート成績、世界そして日本で発信が不十分...ビルボードジャパンやメディアに提案する

ビルボードジャパンの総合ソングチャートに関する記事は、後に米ビルボード側に英訳記事が掲載されると共に、米ビルボードの公式Xアカウントからも発信されます。一方でこの流れに対し、疑問を抱いています。

ビルボードの公式Xアカウントから発信されたCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」に関するポスト(→こちら)のほとんどはビルボードジャパンによるソングチャート記事の英訳版ですが、実は4週目の首位獲得時(2月21日公開分)までは英訳記事の発信が日本時間の木曜午前となっていました。つまり、途中からこの発信時間がおよそ1日遅れる形に変わったことが判ります。

変更理由は分かりかねますが、ポストでも記したように機会損失と考えます。米ビルボードによるグローバルチャートのうちGlobal 200をベースに、ビルボードジャパンは日本以外でヒットする日本の楽曲を抽出したGlobal Japan Songs Excl. Japanを昨年秋に立ち上げています。同社が日本の楽曲の世界発信を使命と考えるようになったと捉えるゆえ尚の事、チャートは異なれど世界への迅速な記事公開は必要だと思うのです。

そしてビルボードジャパンを中心に、日本のメディア全般に対しても、音楽チャートの発信について思うところがあります。

 

昨日のエントリーにてILLIT「Magnetic」の米ビルボードによるグローバルチャートの成績を紹介しましたが、本来グローバルチャートのうちGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.についてはトップ10以外米ビルボード有料会員向け以外には公開されていません。しかし韓国メディアはK-POPの成績を発信しています。

ILLITの1stミニアルバム「SUPER REAL ME」のタイトル曲「Magnetic」が、4月2日に米ビルボードが発表した最新チャート(4月6日付)において「グローバル200」と「グローバル(米国を除く)」でそれぞれ63位、33位となった。K-POPガールズグループのデビュー曲として両チャートとも歴代最高順位を獲得し、新記録を樹立した。

(Kstyle自体は日本発ですが、『韓国の大手芸能・ニュースサイト「TVREPORT」「10asia」など6社と連携し、まだ日本に配信されていない最新ニュースをはじめ、ドラマ・映画・K-POPなどあらゆる韓流情報を1日に約80本配信している、韓流エンターテインメント専門のニュースサイト』(NAVER、韓流・韓国芸能ニュースサイト「Kstyle」の iPhone・Androidアプリを公開 - ZDNET Japan(2012年4月10日付)とあることから、韓国メディアと形容可能だと考えます。)

ビルボードと韓国メディアとの間にどのような取り決めがあるかは分かりかねますが、しかし成績の紹介は歌手自身、またコアファン(その中でも音楽チャート等に意識的なファンダム)の熱量を高め、連帯を強化し、そして記事に触れた広義の音楽ファンがK-POPの強さを実感するものと考えます。

 

他方、現在もGlobal Excl. U.S.でトップ10入りを続けるCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」については日本メディアにおけるニュース発信が乏しいといえます(Yahoo!JAPANのニュース検索にて"Bling-Bang-Bang-Born Global 200"と検索した結果はこちら、また"Bling-Bang-Bang-Born Global Excl. U.S."と検索した結果はこちら)。事実、先述したGlobal Japan Songs Excl. Japan紹介記事以外はほぼ登場しないというのが現状です。

また、テレビを中心にグローバルチャートでの日本の楽曲成績の報道を時折見かけるのですが、Global Excl. U.S.とGlobal 200を混同したり、また"米ビルボードで◯位"とあたかも米ソングチャートにランクインしたかのような表現を目にすることが少なくありません。発信側の知識不足、または大げさにみせようとする姿勢(もしくはその双方)がみえてくることも、今の日本のメディアに対する違和感の根底にあるものです。

Global Japan Songs Excl. Japanでのヒットも素晴らしいことですが、日本の楽曲が海外の作品を含むチャートでもヒットしていることを日本のメディア、少なくともビルボードジャパンが記事にて発信することが必要だと考えます。仮にグローバルチャートで日本の楽曲がトップ10入りしていなくとも記事を発信し続けることで、海外トレンドを日本の歌手、そして音楽ファンに意識させることもできるはずです。

実際、チャート記事の発信についてはGlobal Japan Songs Excl. Japan発足直後のエントリーにて似た内容を提案したのですが(上記リンク先参照)、自分が抱いている懸念は拭えていません。

 

 

今回のブログエントリーの冒頭で貼付したポストからはじまるスレッドの中で、こちらのポストに沢山のリアクションをいただきました。

Travis Japan「T.G.I. Friday Night」は3月30日付Global Japan Songs Excl. Japanで100位台前半に初登場した翌週には200位圏外に後退したものの、グローバルチャートのひとつで200位以内に入りました。この曲に限らずですが、日本の楽曲のランクインはビルボードジャパンや日本のメディア経由で紹介されていいはずです。チャートへのランクインを知ったコアファンの熱量上昇は、上記ポストにいただいた反応から見て取れます。

(なおTravis Japan「T.G.I. Friday Night」におけるGlobal Excl. U.S.での200位以内登場は、英語詞版と日本語詞版の同時リリースに伴うダウンロード指標の高さゆえと考えられます。最新4月6日付ではフューチャーとメトロ・ブーミンによるコラボアルバム『We Don't Trust You』収録曲が大挙エントリーを果たしたこともありますが、ストリーミングが高ければ2週連続での200位以内ランクインもあり得たでしょう。)

日本のメディア、そして何よりビルボードジャパンには【ビルボードジャパンソングチャートの英訳記事の迅速な発信】【米ビルボードのグローバルチャートを主体とした日本の楽曲やアルバムのランクイン状況の紹介】を求めます。そして日本メディア全体が【発信者としてグローバルチャートへの正確な知識を身につけること】もまた必要です。後者においては以前のエントリーが参考になるならばと考え、下記に掲載します。