今回のエントリーでは、ビルボードジャパンソングチャートにおいて前週上位に初めて進出した曲の翌週動向、そして最新週における上位初進出曲の状況をチェックし、真の社会的ヒット曲に成るかを読みます。
前週のエントリーはこちら。
ビルボードジャパンの最新のソングチャートに関する記事については、以下をご参照ください。
【ビルボード】Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」総合3連覇、OWV「BREMEN」は自身最高スタート https://t.co/RVhm2MWkd4
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2024年2月14日
まずは前週のエントリーにて紹介した上位初登場曲の、最新チャートにおける動向をCHART insightを用いて紹介します。このCHART insightについては、下記ポストにて簡潔に説明しています。
【ビルボードジャパンのCHART insightについて】
— Kei (ブログ【イマオト】/ラジオ/ポッドキャスター) (@Kei_radio) 2023年7月14日
リンク先:https://t.co/NVZ8bHjac1
<色について>
黒:総合順位
黄:フィジカルセールス
紫:ダウンロード
青:ストリーミング
黄緑:ラジオ
オレンジ:ルックアップ(2022年度で終了)
水色:Twitter(2022年度で終了)
赤:動画再生
緑:カラオケ
【ビルボードジャパンのCHART insightについて】(続き)
— Kei (ブログ【イマオト】/ラジオ/ポッドキャスター) (@Kei_radio) 2023年7月14日
<色について>
ピンク:ハイブリッド指標
(BUZZ、CONTACTおよびSALESから選択可能)
<チャート構成比>
最新週、もしくは300位以内最終在籍時における指標毎のポイント構成
<2024年2月7日公開分 ビルボードジャパンソングチャートにて
20位までに初めて登場した作品の、翌週におけるCHART insight>
・100位未満(300位圏内) (前週8位) 僕が見たかった青空「卒業まで」
・13位 (前週13位) Omoinotake「幾億光年」
・100位未満(300位圏内) (前週14位) DXTEEN「Snowin'」
前週フィジカルセールス上位2作品だった2曲はデジタルの加点がなく総合100位圏外となった一方、フィジカル未リリースのOmoinotake「幾億光年」は順位をキープしています。ポイントは3,695→3,683とほぼ横ばいながら、ラジオ指標の比率は5割弱→15%程度と急落。そのラジオの分を補完しているのがデジタル指標群です。
「幾億光年」は次週以降、そのデジタルをさらに伸ばす可能性が考えられます。
そのほかトップ10圏内では、現在放送中のTBS系火曜ドラマ『Eye Love You』主題歌のOmoinotake「幾億光年」が、2月14日公開チャート時18位より8位にジャンプアップ。このまま初のトップ10入りとなるのか注目したい。
【先ヨミ・デジタル】Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」877.5万回超えでストリーミング首位独走中 https://t.co/8SO3eiii9E
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2024年2月16日
次週2月21日公開分ソングチャートの集計期間前半3日分におけるストリーミング再生回数において「幾億光年」はトップ10入り。そして昨日はTHE FIRST TAKEにて同曲が披露されています。
【#THEFIRSTTAKE】
— THE FIRST TAKE (@The_FirstTake) 2024年2月16日
ー
No.406
Omoinotake@Omoinotakey@eyeloveyou_tbs
ー
第406回はOmoinotakeが登場。TBS系 火曜ドラマ『Eye Love You』主題歌であり国内各種ストリーミングチャートでTOP10にランクインするなど話題の「幾億光年」をメディア初パフォーマンス。
▼22:00~ YouTubeプレミア公開
ビルボードジャパンではオリジナル版と異なるバージョンは合算されませんが、THE FIRST TAKEは音源リリースされない限りは動画再生指標においてオリジナル版に合算されます(この指標はISRC(国際標準レコーディングコード)の付番がカウント対象となり、同じISRCが付番された動画が合算対象となります)。次週は上記動画が加算、また2月28日にはフィジカルもリリースされることから、トップ10入りの可能性は高いでしょう。
続いて、最新ソングチャートにおいて初めてトップ20入りした作品のCHART insightをチェックします。
<2024年2月14日公開分 ビルボードジャパンソングチャート
20位までに初めて登場した作品のCHART insight>
・9位 (初登場) OWV「BREMEN」
OWV「BREMEN」は当週フィジカルセールス指標でトップに。他方、ロングヒットの要となるストリーミングおよび動画再生指標が300位未満となり未加算のため、次週は接触指標群が加点されなければ総合チャートでの急落が予想されます。
さて、当週は44位に=LOVE「呪って呪って」が初登場。3月6日にフィジカルリリースされる同曲のソングチャートにおける原動力はストリーミングであり(指標の基となるストリーミングソングチャートでは26位に登場)、LINE MUSIC再生キャンペーンが影響していると考えていいでしょう。ダウンロード100位未満という成績(ストリーミングとの乖離)も、キャンペーンが原動力と断言可能な理由です。
【お知らせ】
— =LOVE_official (@Equal_LOVE_12) 2024年2月3日
=LOVE 16th シングル表題曲
『呪って呪って』
各種ダウンロード・ストリーミングサービスにて
先行配信決定🎧.∘
LINE MUSICキャンペーンも実施いたします𓂃💌
▼配信開始
2/4(日) 0:00~
▼詳細https://t.co/JlRGH40lYH
どうぞ、お楽しみに❤︎⋆.#呪って呪って#イコラブ pic.twitter.com/TRzo9V5uxD
「呪って呪って」は=LOVEをプロデュースする指原莉乃さんが作詞を担当していますが、同じく指原さんが作詞およびプロデュースを手掛けた≠ME「アンチコンフィチュール」は昨年12月27日公開分のビルボードジャパンソングチャートで4位に初登場。指原さんが以前在籍していたHKT48「バケツを被れ!」を上回る結果となりました。
「アンチコンフィチュール」も「バケツを被れ!」もフィジカルセールス以外の指標が未加算ゆえ翌週には急落するのですが、指原莉乃さんが手掛けた作品群は徐々に存在感を発揮しているといえます。日本の女性アイドルグループはLINE MUSIC再生キャンペーン自体あまり採用しないと捉えてよく(ハロー!プロジェクトのように未だサブスク自体未解禁の歌手も)、指原さんがどう動くかについては今後注目すべきと考えます。