イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

なにわ男子『1st Love』が9週連続トップ10入り、その原動力のひとつといえるカラオケ指標の動向を追う

9月10日付のブログエントリーにて、なにわ男子のアルバム『1st Love』の好調についてお伝えしました。

その際『1st Love』については、2020年デビューの先輩グループによるファーストアルバムに比べて『売上回復(前週より上昇)の状態は見られません』と書きましたが、最新9月14日公開分(9月19日付)ビルボードジャパンアルバムチャートにおいてフィジカルセールスが上昇し、この点もクリアしたと言えます。

SixTONES『1ST』は7週目に売上枚数を伸ばしていますが、同週にシングル「僕が僕じゃないみたいだ」がソングスチャート首位を獲得。Snow Man 『Snow Mania S1』における8週目以降の上昇は、登場10週目にシングル「Secret Touch」が同じくソングスチャートを制したことが影響したと思われ(アルバムの10週目におけるセールスは5,205枚)、次作シングルが過去作をフックアップしている流れが生まれていると言えます。

一方なにわ男子においては、次作シングルのアナウンスが現段階でありません。ゆえにこのタイミングで数字を伸ばしているのは興味深い傾向です。

 

なにわ男子の好調を示すものとして前回取り上げた動画再生のほか、カラオケ指標にも触れる必要があります。ビルボードジャパンにはソングスチャートとアルバムチャートとをまとめたArtist 100チャートがあり、2021年度以降についてはCHART insightで確認が可能。というわけで、CHART insightを用いて3組の動向を見てみます。CHART insightのうち2つ目は動画再生(赤)およびカラオケ(緑)のみ抽出したものとなります。

SixTONES

Snow Man

・なにわ男子 (2020年12月30日公開分(2021年1月4日付)以降掲載)

2020年以降デビューのジャニーズ事務所所属歌手で、カラオケ指標にはっきりとした差が見て取れます。リリースした曲の数ではなにわ男子が最も少ないと思われますが、デビュー曲「初心LOVE」の人気が大きく牽引しているのは確実です。

なにわ男子はセカンドフィジカルシングル「The Answer」「サチアレ」(ダブルAサイド)が共にカラオケ指標で300位以内に入っていませんが、アルバムのリード曲『ダイヤモンドスマイル』は現在までにカラオケ指標が通算4週300位以内に入り加点対象となっています。「初心LOVE」的ポップソングの有無がカラオケ指標に、そしてArtist 100に反映されるのは興味深い動きです。

 

加えて、なにわ男子の9日前にフィジカルデビューを果たしたBE:FIRSTやINIとも、このカラオケ指標において大きな差が生じています。

・BE:FIRST (2021年8月18日公開分(8月23日付)以降掲載)

・INI (2021年9月29日公開分(10月4日付)以降掲載)

たとえばBE:FIRSTにはポップな「Bye-Good-Bye」も存在しますが、BE:FIRST、INI共にカラオケ指標が一度も加点されていません。ともすればメディア(特に地上波テレビ番組)への露出の差も影響しているかもしれませんが、気になるところです。BE:FIRSTはアルバム、INIはシングルのリリースから間もないため、次作リリース前にどの位置にいるか、カラオケ指標は加点されるかがライト層獲得のひとつの判断基準と成るでしょう。

 

なお最新9月14日公開分(9月19日付)Artist 100では、Adoさんが5週連続、通算7週目の首位を獲得しています。今回の5連覇、以前の2連覇共に初週はアルバムセールス初加算の影響が大きいものの、デジタルの強さも際立ちます。そして動画再生指標は5週連続、カラオケ指標は4週続けて最新週まで首位をキープしているのが大きなポイントです。

Adoさんのヒットは『ONE PIECE FILM RED』の驚異的な人気も影響していますが、動画のチェックや歌唱という様々な接触手段に支えられていることが解ります。コアファンの力は勿論のこと、ライト層の影響も大きいはずです。今回取り上げたボーイバンド(ダンスボーカルグループ)のみならず、コアファンの熱量が大きい歌手においては特に、コアファン共々接触指標群の動向を意識する必要があるものと考えます。