CDレンタル業界の新しい流れに驚きを隠せません。
CDレンタル業界の悪しき流れか…? 水曜レンタル解禁がなくなるかもしれません。
— Kei (@Kei_radio) 2020年12月27日
1月20日水曜発売の #SnowMan のシングル「#Grandeur」が23日土曜解禁 https://t.co/GMBVMiZ2AK、27日水曜発売の #秋山黄色 さんのシングル「#アイデンティティ」は30日土曜解禁となっていますね https://t.co/BQ5LWEuEnY
たとえばツイートのリンク先にあるSnow Man「Grandeur」について、12月28日5時半現在ではレンタル開始日が2021年1月23日と表示。この日は土曜日となっています。一方でキャプチャした画面右の[お店で買う]をクリック(もしくはタップ)すると。
同じく12月28日5時半現在において、発売日は2021年1月20日となっており、この日は水曜。つまり、レンタル解禁が発売と同日ではなく3日後になっているのです。この状況はGEOでも同様でした(CD情報はこちら)。
(画面のキャプチャは、今回の説明をより分かりやすく行うこと、また今後レンタル開始日が変更される可能性を踏まえて現段階での状況を記録することを目的としています。問題があれば削除いたします。)
シングルCDのレンタル土曜解禁は、たとえば坂道グループやLiSA「炎」等ソニーミュージックに多く見られる手法ですが、しかしそれらはアルバムのスケジュールに倣い17日後に解禁されています。一方で、今回提示したような3日後の土曜解禁というのはほぼ聞いたことがないのですが、TSUTAYAリリースカレンダー(→こちら)によると2021年1月4週目(1月18~24日)以降はすべて、水曜レンタル開始作品がゼロとなっているのです。念の為に1月20日発売のアルバムを調べてみたところ、たとえばSnow Manと同じくエイベックス発となるDa-iCE『SiX』は2月6日レンタル解禁となっており(TSUTAYAの情報はこちら)、アルバムが発売の17日後、そしてシングルは3日後が一般化するものと考えます。
この水曜レンタル開始作品ゼロ化の真の目的は解りかねますが、水曜レンタル開始を止めるのならば何よりもまず公式案内がほしいところです。案内がない以上、冒頭のツイートで記載したような『CDレンタル業界の悪しき流れか…?』との邪推が拡がるばかりではないでしょうか。
今回の水曜ゼロ化において考えられるのは、業界内でCDレンタルを縮小させる流れが加速する可能性。店舗の減少のみならず、CDレンタルのみ取扱をやめた店も増えています。既にCDレンタルに未来はないと踏んでいる姿勢が透けて見えているとはいえ、またCD自体売上が減少傾向にあるとはいえども、こういう形でのシュリンクはどうなのかというのが私見です。
仮にCDレンタルにおいて水曜および土曜の店舗オペレーション(事前準備)が大変だからという理由ならばそれは解るとしても、ならば土曜の開店前に同日解禁作品がきちんと並んであるように徹底させることが必要です。地元で最大規模となる店舗がこの点においてあまりにも弱く、このような姿勢が最終的に顧客のレンタル需要を逃しシュリンクに向かわせる一因と考えます。
そしてCDレンタルの解禁遅らせを、仮にCDセールスへの移行という目的をメインに考えるならば、その考えは捨てたほうが好いでしょう。価格設定の高さにおいても、レンタルがないから購入するという行動の変化は今後ますます生まれにくくなるはずです。むしろレンタルもデジタルも含めてトータルで楽曲を売り出すほうが好調に推移し、最終的にはCDの安定的な売上にもつながるというのが、チャートを追いかける者としての意見。仮に今回のCDレンタル3日遅らせという状況がレコード会社の苦肉の策に因る提案だとしたら、その手法はユーザーがレンタルするという正当な権利を意図的に阻害しかねないものだと思うのです。