イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

新型コロナウイルスはラジオ局の聴取率調査週間にも影響、しかし危機以上にラジオの重要性が高まっていることを実感する

自分がスタッフの一員として参加するラジオ番組、FMアップルウェーブ『わがままWAVE It's Cool!』(日曜17時)。普段使用するサテライトスタジオが緊急事態宣言に伴う弘前市の施設の休館措置に伴い、昨日放送分からしばらくの間は下土手町にあるFMアップルウェーブのストリートビュースタジオよりお送りすることになりました。番組のInstagramアカウントはこちらに(フォローもよろしくお願いいたします)。

自分は昨日メインDJを担当し、放送中に街の様子を眺めたのですが、いつもならば目と鼻の先にある弘前公園に向けて人や車が絶えないはずが、自粛のためにバスすらガラガラという状況。さくらまつり中止ゆえやむなしと言えどもこれはたしかに異様な光景で、新型コロナウイルスの収束をあらためて強く願った次弟です。

(スタジオや弘前公園の様子を紹介したいのですが、放送局の許可をとっていないこと、さくらまつり中止に伴う写真アップの自粛要請を踏まえ、公開を控えることをご了承ください。しばらくはイレギュラーな状況を前向きに受け入れ、心が和らぐ放送を心がけていきます。

 

そのストリートビュースタジオも万全な対策が講じられており、CM中のスタジオとサブ(機械のある副調整室)のドアオープンによる換気、そしてDJ間にアクリル板を設置し飛沫感染を防いでいます。下記はFMアップルウェーブの公式Instagramより。

東京のラジオ局でいち早く用意されたアクリル板対策は、出演者からはあたかも刑務所の接見であると例えられていましたが、なるほどこういうことだったのかと放送中の目の前の板を見て実感。

TBSラジオ『たまむすび』(TBSラジオ 月-金曜13時)のInstagramよりリンクを貼らせていただいたのですが、やはり面会(コント)と形容してみたくなるものです。

 

 

さて、TBSラジオを含む首都圏放送局では昨日まで聴取率調査週間でした。ニッポン放送TOKYO FM等はスペシャルウイークと銘打って豪華ゲストに豪華プレゼント、レギュラー番組を休止しスペシャル番組に差し替える等の措置を行うのですが、今回は大々的に訴求されていませんでした。

如何せん新型コロナウイルスの影響は大きく、出演者が罹患しお休みするという措置がいくつかみられました。先述した『たまむすび』では月-木曜担当の赤江珠緒さんがお休みにつき、金曜担当の外山惠理TBSアナウンサーが終日出演。同局では『ACTION』(TBSラジオ 月-金曜15時30分)の月曜担当、宮藤官九郎さんの代打で伊勢志摩さんが登場。またTOKYO FMでは『Blue Ocean』(月-金曜9時)の住吉美紀さんに代わって先週は同局の『THE TRAD』(月-木曜15時)のアシスタントを務める吉田明世さんが担当し、今週は以前この番組を担当した望月理恵さんが務める等、異例のシフトとなっています。

 

実は以前、このようなエントリーを記載し、平日帯番組で出演者が統一されないとラジオ界のスターが生まれにくいのではという疑問を呈したことがあります。

しかしながら今回の新型コロナウイルス蔓延という状況は、自分が望む"平日帯番組での出演者統一"が叶えば叶うほど、その方が万一罹患したならば番組自体が大変なことになるのか…ということを痛感しています。

 

とはいえ、罹患した方を絶対に責めてはいけません。万一の際は放送局がきちんと第2第3の策を講じることに努め、罹患した方は十分な静養をとっていただき心身共に回復したらまた元気な声を聴かせてくださることを願います。赤江珠緒さんが、ご家族の方の罹患に伴う一時休業を『たまむすび』に報告した際の手紙における【事前にできる準備】、特にその⑥は、今の日本全体に響かせないといけないものだと考えます。

 

緊急事態宣言に伴う在宅勤務や自粛要請に伴い自宅で過ごすようになった方が増え、彼らの中にはテレビやネットでの情報、さらにはそこに紛れ込む感情の偏りが心に悪影響を及ぼすとしてラジオに回ってくる方が少なくないと聞きます。ラジオ局は出演者やスタッフの万一の際の対応や感染予防目的でのリモート放送等イレギュラーな事態がしばらく続きますが、新型コロナウイルスの情報は報じながらも偏ったり煽ったりと余計な色を付けることなく、そして何より普段どおりの放送を心がけてくださることを願うばかり。それがリスナーの心の平穏につながるはずです。仮に出演者が罹患されたならば、その方の復帰後に彼らが体験したことを伝え、罹患しないための対策以上に"万一罹患しても責めない社会"を築き上げる一助となるようお願いしたいところです。先述した赤江珠緒さんの手紙に込められた思いに触れ、赤江さんがラジオ人の鑑であると強く感じるゆえ尚の事、なのです。

 

そしてその姿勢は大都市圏のみならず地方の放送局、コミュニティFMでも同じことですよね。昨日のFMアップルウェーブの対応に触れ、伝え手としての安堵と共に、万一の際にラジオが正確な情報と安心感を伝える担い手になるんだという責任感を抱いています。