レナード・コーエンに続き、大物の訃報が続くのは寂しいものです。
レオン・ラッセルが亡くなりました。74歳でした。
彼の功績などは彼のWikipediaを参照いただくとして(上記記事でも、ビーチ・ボーイズ「California Girls」のレコーディングに参加と記されています)、個人的には彼の書いた「A Song For You」が後にソウル/R&Bにおいて、数多くのミュージシャンに歌い継がれていったという点で、とりわけ偉大な存在でした。
1970年に発表された、冒頭のピアノの降下音が印象的なバラードは後に多くのカバーを生みます。
レイ・チャールズは1993年にカバーし、翌年のグラミー賞で最優秀男性R&Bボーカル・パフォーマンス賞を受賞。
遡って1971年にはダニー・ハサウェイがカバー。娘のレイラもライブで披露しているのですが、親子だなあとしみじみ。
ホイットニー・ヒューストンは復活作『I Look To You』(2009)の中でこの曲に挑戦。全盛期とは程遠かったとはいえど、曲に挑む姿勢には復活せんとする意欲を感じたものです。後半の展開には賛否あるでしょうが、彼女の所属レーベルであるアリスタの得意技なんですよね。
個人的には、「A Song For You」を最初に知ったきっかけはたしか、ジェラルド・リヴァートによるカバーだったと記憶しています。あのピアノの音が冒頭に配されていないのは残念ですが、渋くキメたジェラルドがひたすら格好良い逸品。テレビドラマのサウンドトラック『New York Undercover: A Night At Natalies』(1998)に収録。
アルバム『The Union』(2010)でレオンと共演したエルトン・ジョンが昨日追悼の意をツイートしています。
My darling Leon Russell passed away last night. He was a mentor, inspiration & so kind to me. I loved him and always will #LeonRussell #RIP pic.twitter.com/u2d1KccCNp
— Elton John (@eltonofficial) 2016年11月13日
そのほかにも数多くのミュージシャンから哀悼の意が。レオンの音楽はこの先も歌い継がれていくことでしょうし、そう願いたいものです。
ご冥福をお祈りします。