イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【Diggin'】どの「サマーヌード」がお好き?(再掲版)

今週リリースされた作品の中からひとつをピックアップ、より広くより深く掘り下げていこうというのが【Diggin'】です。今回は復活第2回。

 

今週、渡辺美里さんの新曲「ボクはここに」がシングルリリースされました。曲を提供したのが真心ブラザーズ桜井秀俊さん。美里さんはこの曲に出会ったとき、『「夏が来た!」の主人公のアナザーストーリーのような曲』だと思ったそう。1990年前後に彼女の音楽に特に深く浸っていた自分には気になるところだったりします。

そしてなにより、桜井秀俊さんが手がけた夏ソングといえば真心ブラザーズの「サマーヌード」ではないでしょうか(作詞はYO-KINGさんとの共作)。以前この曲が山下智久さんにカバーされたタイミングでオリジナルとカバーを取り上げたところ、今もたくさんのアクセスをいただいています(本当にありがとうございます)。この4年で動画の削除等もありますので、ここで今一度、どの"サマーヌード"がお好き?(2013年7月1日付)をブラッシュアップし、以下に編集の上、再掲させていただきます。

 

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連続ドラマ『SUMMER NUDE』(フジテレビ系 毎週月曜21時)で、主人公を演じる山下智久さんが主題歌も手がけ、しかも真心ブラザーズの名曲「サマーヌード」をカヴァー(「SUMMER NUDE '13」)…ドラマタイトルも主題歌もド直球で挑んできました。キーはオリジナルより低いので歌いやすく、それでいてオリジナルのアレンジを強く踏襲して心地よいこのバージョン、オリコンセールスチャートで1位を記録しました。アレンジはCHOKKAKU氏と、そしてあのOKAMOTO'Sが担当しています。山下智久「SUMMER NUDE '13」(シングル『SUMMER NUDE '13』(2013)収録)の動画はこちらに。

 

そのオリジナルはこちら。

真心ブラザーズサマーヌード」(シングル『サマーヌード』(1995)収録)

先述したドラマ主題歌が判明したタイミングで、ドラマ開始直前に公式動画が公開されました。

 

真心ブラザーズ「ENDLESS SUMMER NUDE」(シングル『ENDLESS SUMMER NUDE』(1997)収録)

セルフカヴァー版のアレンジもCHOKKAKU氏。ベストアルバム『GOODDEST』(2009)にはこちらのセルフカヴァー版のみ収録されています。

 

真心ブラザーズ「ENDLESS SUMMER NUDE (Tomita Lab. Remix)」(アルバム『真心COVERS』(2004)、シングル『紺色』(2005)収録)

Apple Musicは下記に。

リミックス版はもはや完全なる冨田ラボワールド。とりわけ2番サビ後の展開は、そうくるだろうこと分かっていながら抗えません。多幸感が味わえます。

 

土岐麻子サマーヌード」(アルバム『Summerin'』(2008)収録)

愛らしい声もこの曲には似合うのです。この夏ソングアルバムには未収録ですが、ケツメイシのカヴァー、「夏の思い出」(アルバム『WEEKEND SHUFFLE』(2006)収録)もお勧め。

 

・bird「サマーヌード」(アルバム『MY LOVE』(2008)収録)

アルバムからの先行シングルとして選ばれたのがこの曲。アコースティックなダンスサウンドは彼女の真骨頂。KinKi Kidsジェットコースター・ロマンス」のカヴァーも素敵ですし、MONDO GROSSO復帰作『何度でも新しく生まれる』(2017)の冒頭を飾る「TIME」における大沢伸一さんとの邂逅もまた見事でした。

 

クラムボンサマーヌード」(アルバム『LOVER ALBUM』(2006)収録)

 (動画はライヴヴァージョン)

カバーには原曲のアレンジを踏襲する場合と自分たち流に崩す方法とにわかれますが、クラムボンの場合は絶対的に後者。そして彼ら独特の解釈は流石です。しかもアルバムではこの曲の前に「波よせて」(オリジナルはSmall Circle of Friends)を配していて、流れで聴くととりわけ心地良いのです。

 

・夢みるアドレセンス「サマーヌード・アドレセンス」(シングル『サマーヌード・アドレセンス』(2015)収録)

アイドルが「サマーヌード」をサンプリングというのは意外な気がします(がよくよく考えたら山下智久さんもアイドルですね)。そしてこの曲のプロモーションではとにかく明るい安村さんを起用…夏といえば安村さんの裸という発想は、今年Da-iCEがリリースした「トニカクHEY」でもそうでした

 

 

その他、Wikipediaによると真心ブラザーズのメンバーのひとり、桜井秀俊さんが"桜井秀俊&パイオニア・コンボ"名義でカヴァー、なんとクリスマスアルバム『MAXIMUM X'MAS』(1996)に収録という変化球も。音源が手元にないのでどんな音なのか気になるところです。

 

 

個人的には、どんなアレンジどんな歌唱でも心地よさは変わらないし、またそれぞれの良さがあるなあと実感。名曲が歌い継がれる理由が解る気がします。