今のアメリカにおいて、間違いなく覚えておかないといけない存在…それがタイ・ダラー・サイン(Ty Dolla $ign)でしょう。今日はタイの楽曲をいくつか紹介し、彼の魅力やその幅広い活躍を紹介出来たらと。
主演作ではトップ40にわずか2曲しかチャートインしていないものの、客演では引く手数多。今年に入り、ポスト・マローンに客演参加したこの作品でソングスチャートを制しました。
・ポスト・マローン feat. タイ・ダラー・サイン「Psycho」(2018)
『Beerbongs & Bentleys』から、21サヴェージを迎えた「Rockstar」に続くナンバーワンヒットとなったこの曲。今年のアメリカン・ミュージック・アワードでもこの曲は披露されています。
今年のチャートでいえば、最新10月27日付米ビルボードアルバムチャートでセルフタイトルのアルバムが初登場5位を記録したエラ・メイの、最初のEP『Time』にも参加。
・エラ・メイ feat. タイ・ダラー・サイン「She Don't」(2016)
プロデュースを担当したDJマスタードはエラをフックアップした存在であり、またタイにとって初のトップ40ヒットとなった、B.o.Bとの「Paranoid」を手掛けた方でもあります。
・タイ・ダラー・サイン feat. B.o.B「Paranoid」(2013)
「Boo'd Up」のヒットをおそらく気に入ったであろうマライア・キャリーは、久々の新作『Caution』(2018)からの先行シングル「With You」にてDJマスタードを招聘。そして同じアルバムの中で、プロデューサーは異なれどタイが参加している曲も用意されています。
・マライア・キャリー feat. タイ・ダラー・サイン「The Distance」(2018)
マライアの嗅覚、見事だと思います。
タイの魅力は、歌ってもラップしてもOKだという点。現行のヒップホップは歌モノが増えていますが、歌っても力強さを持ち合わせているのは貴重な存在と言えるでしょう。
・タンク、トレイ・ソングス & タイ・ダラー・サイン「When We (Remix)」(2018)
タンクのアルバム『Savage』(2017)から、シングル化の際に新たにトレイおよびタイ・ダラー・サインをフィーチャーしたバージョン。
中堅LSG(ジェラルド・リヴァート、キース・スウェット & ジョニー・ギル)みたいな組み合わせですね。こちらに対して若手版?というべきなのがこちら。
・カリード feat. ブラック(6LACK) & タイ・ダラー・サイン「OTW」(2018)
来週初の来日公演を行うカリードが今夏リリースしたシングル。しかしながら今月リリースされたEP『Suncity』には未収録ゆえ、フルアルバムでの収録に期待です。
タイが米ビルボードソングスチャートで初のトップ10入りを果たしたのはこの曲でした。
・フィフス・ハーモニー feat. タイ・ダラー・サイン「Work From Home」(2016)
わずか2年前なんですよね。このヒットがタイの知名度を上げ、多くの歌手から呼ばれるきっかけになったと言えるでしょう。そしてジャンルにおいても限定することなく、タイはクリスチャンミュージックやゴスペルの世界にも進出しています。歌とラップのみならず聖俗も器用にこなせるというのは興味深いですね。
・レクレー feat. タイ・ダラー・サイン「Blessings」(2017)
アルバム『All Things Work Together』(2017)収録。
・チャンス・ザ・ラッパー feat. タイ・ダラー・サイン、ロウリー、BJ・ザ・シカゴ・キッド & アンダーソン・パーク「Blessings (Reprise)」(2016)
大ヒットアルバム『Coloring Book』(2016)のトリを飾るゴスペル調の名曲。この曲は一部メンバーを代え、テレビ番組にて披露されました。そこにはアンソニー・ハミルトンの姿が…彼もゴスペル的楽曲をアルバムに収めていたので、より説得力が高まっている気がします。
タイはその他にもドレイク、ミーゴス、リル・ウェイン等今をときめくラッパーや、クリスティーナ・アギレラやアシャンティといったベテラン、アフロジャックやメジャー・レイザーといったダンス系にも呼ばれ、間違いなく引っ張りだこな存在となっていますね。他方、主演作ではソングスチャートトップ10入りはなく、またアルバムにおいてもEP含め、未だアルバムチャートで10位以内になったことがないのが意外ですが、今週ジェレマイとのアルバム『MihTy』がリリースされる模様ゆえ、その作品のアクションに注目したいところです。
メアリー・J・ブライジも用いたメリー・ジェーン・ガールズ「All Night Long」使いなのがニクいですね。とはいえiTunes等ではアルバム情報が出ていないのが気掛かり。無事に出ることを願うばかりです。