ビルボードジャパンによる、ソングチャートとアルバムチャートを合算したトップアーティストチャート(Artist 100)について、勝手ながらですが毎週"記事化"しています。理由については記事化初回のエントリーをご参照ください。
ビルボードジャパンでは2025年下半期の集計期間初週である6月4日公開分以降、ソングチャートおよびアルバムチャートのストリーミング指標においてリカレントルールを導入。Streaming SongsチャートおよびStreaming Albumsチャート(後者は未公表)を指標化する際、ソングチャートは100位以内に53週以上、アルバムチャートでは同27週以上ランクインした作品に減算処理を施します。
<7月23日公開分において新たにリカレントルール対象となった作品>
・ソングチャート
Mrs. GREEN APPLE「Dear」(7月16日公開分 総合59位)
・アルバムチャート
(該当作品はありません。)
トップアーティストチャートでは、リカレントルール適用後のストリーミング指標が用いられます。
7月14~20日を集計期間とする7月23日公開分のトップアーティストチャート(Artist 100)では、Mrs. GREEN APPLEが首位をキープしています。

(7月23日公開分ビルボードジャパントップアーティスト、総合10位までにおける指標構成を示したCHART insightを上記に。こちらは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています。なお、ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています。)
ビルボードジャパンがソングチャートおよびアルバムチャートのストリーミング指標にリカレントルールを導入し、ロングヒット作品が有利ではなくなった下半期においてもMrs. GREEN APPLEは8週中5週において首位に立ち、当週は4連覇を達成しています。
アルバムチャートではベストアルバム『10』が連覇を達成。フィジカルセールス2位の一方、ダウンロードおよびストリーミングで首位をキープしています。『10』の好調はソングチャートにも引き続き波及し、ストリーミング指標の基となるStreaming Songsチャートでは26曲が、総合チャートでは21曲が100位以内にランクイン。それによりトップアーティストチャートでは当週、フィジカルセールス以外の5指標を制しています。
HANAが1ランクアップし、キャリア最高位となる2位に到達。ソングチャートで首位初登場を果たした「Blue Jeans」は、週間獲得ポイントおよびストリーミング再生回数が今年度最高を記録しています。さらに新曲が過去曲の勢いも高めたことで、トップアーティストチャートでは5指標がトップ10入り、且つデジタル3指標で2位を獲得。リリースわずか5曲での総合2位到達は、歌手の勢いを示すに十分です。
トップ10内ではNEXZ(7位)、TWICE(8位)およびCreepy Nuts(10位)がトップ10入り。そのうちNEXZは、6指標すべてが300位未満となり総合未ランクインだった前週から大きく上昇しています。これはアルバム『One Bite』の4位初登場が影響しています。
TWICEは前週の28位から8位に上昇。これは当週がアルバム『THIS IS FOR』における集計期間初の1週間フル加算となり、アルバムチャートで3位をキープしたことが要因となります。また『THIS IS FOR』と同じく7月11日金曜に『Swag』をリリースしたジャスティン・ビーバーは、初の1週間フル加算に伴いアルバムチャート10→5位に上昇。トップアーティストチャートでも89→33位と推移しています。
『THIS IS FOR』や『Swag』と同じ日に新曲「JUMP」をリリースしたBLACKPINKは、当週初の1週間フル加算に伴いソングチャートで38→8位に上昇。それに伴いトップアーティストチャートでも44→16位と推移しています。K-POP女性歌手は男性歌手に比べてストリーミングが強く、この指標ではNEXZが300位未満に対しTWICEが8位、BLACKPINKが14位を記録。この指標が次週のチャート推移に大きく影響するとみられます。
<7月23日公開分トップアーティストチャート トップ10>
1位 (前週1位) Mrs. GREEN APPLE
2位 (3位) HANA
3位 (2位) back number
4位 (7位) Vaundy
5位 (4位) ちゃんみな
6位 (8位) 米津玄師
7位 (100位未満) NEXZ
8位 (28位) TWICE
9位 (10位) RADWIMPS
10位 (11位) Creepy Nuts