イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり)【海外ビルボード】「Luther」「Die With A Smile」が首位キープ、米では2組がキャリア初のトップ10入り

(※追記(4月15日18時46分):Global 200における日本の楽曲動向を追記しています。)

(※追記(4月16日4時23分):米ビルボードによるチャート専用のXアカウントにて、本来日本時間の4月15日早朝に公開予定だったGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.のトップ10画像付ポストが、ほぼ1日遅れで投稿されました。そのポストを貼付しています。)

 

 

 

現地時間の4月14日月曜に発表された、最新4月19日付米ビルボードソングチャート(集計期間:4月4~10日)。ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」が8連覇を達成しています。

ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」はストリーミングが前週比7%ダウンの2270万(同指標3位)、ダウンロードが同8%ダウンの2,000(同指標23位)、ラジオが同3%アップの6310万(同指標通算2週目の首位)を記録しています。

「Luther」はケンドリック・ラマーにとって6曲目、シザにとっては3曲目の首位獲得曲。今回8週目の首位を獲得したことで、双方においてキャリア最長首位曲記録を更新しています。また「Luther」は24kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」(2020-2021 8週首位)と並び、2020年代のソングチャートにおいてラップ曲では首位獲得週数が歴代2位タイに。最長記録であるロディ・リッチ「The Box」(2020 11週)まであと3週に迫っています(ここでいうラップ曲とは米ビルボードのホットラップソングチャートにランクインした、もしくはその可能性のある作品を指します)。

「Luther」はホットR&B/ヒップホップソングチャートおよびホットラップソングチャートの双方を制し、共に16週目の首位を記録しています。

 

ドレイク「Nokia」が3→2位に上昇。ストリーミングは前週比9%アップの2340万、ダウンロードは同20%アップの8,000、ラジオは同28%アップの1970万を記録しています。ストリーミングの上昇は、3月31日に公開されたミュージックビデオが当週初の1週間フル加算となったことに伴います。

ドレイクにおけるソングチャート2位以内のヒット曲は24曲目に。ザ・ビートルズおよびマライア・キャリーを上回り、ドレイクが単独最多記録を達成しています。

<米ビルボードソングチャート 最多トップ2輩出歌手>

24曲 ドレイク (1位 13曲/2位 11曲)

23曲 ザ・ビートルズ (20曲/3曲)

23曲 マライア・キャリー (19曲/4曲)

22曲 テイラー・スウィフト (12曲/10曲)

18曲 リアーナ (14曲/4曲)

18曲 マドンナ (12曲/6曲)

15曲 マイケル・ジャクソン (13曲/2曲)

14曲 シュープリームス (12曲/2曲)

14曲 ジャネット・ジャクソン (10曲/4曲)

13曲 エルトン・ジョン (9曲/4曲)

 

なお、昨年ビーフを繰り広げたケンドリック・ラマーとドレイクがソングチャートで2位以内に並んだのは、当週が初となります。

 

4月4日にリリースされたビッグXザプラグ feat. ベイリー・ジマーマン「All The Way」が4位に初登場。ストリーミング2410万、ダウンロード8,000、ラジオ3万を記録し、ストリーミングおよびダウンロードで首位を獲得しています。2指標の制覇は両者共に初となります。

キャリア初のエントリーとなった「Mmhmm」が2024年4月に63位を記録したダラス出身のビッグXザプラグにとって、「All The Way」は初のトップ10ヒットに。またベイリー・ジマーマンにおいては2023年4月に10位を記録した「Rock And A Hard Place」に次ぐ2曲目のトップ10入り。ユナイテッドマスターズ(レーベル)からは初のトップ10ヒットとなります。

「All The Way」はホットカントリーソングチャートにて首位初登場を果たし、ビッグXザプラグは初、ベイリー・ジマーマンにとってはトップ10入り5曲目にして初の首位獲得となります。またホットラップソングチャートでは3位に初登場を果たしています。

 

アレックス・ウォーレン「Ordinary」が14→7位に上昇し、キャリア初のトップ10入り。ストリーミングは前週比9%アップの2040万、ダウンロードは同19%アップの6,000、ラジオは同71%アップの830万を記録しています。

ビッグXザプラグおよびアレックス・ウォーレンは共に、2025年にキャリア初のトップ10入りを果たした歌手に。昨年は4バッツ、グレイシー・エイブラムス、ベンソン・ブーン、サブリナ・カーペンター、チャペル・ローン、ドディ6、ノア・カーン、リッチ・ザ・キッド、セクシー・レッド、トミー・リッチマン、ロゼ、テディ・スウィムス、タイラー・ザ・クリエイターの計13組が初めてトップ10入りしています。

 

テディ・スウィムズ「Lose Control」は6→8位に。米ビルボードソングチャートで86週目のランクインを果たし、グラス・アニマルズ「Heat Waves」の91週(2021-2022)、ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」の90週(2019-2022)、イマジン・ドラゴンズ「Radioactive」の87週(2012-2014)に続き、米ビルボードソングチャートがスタートして以降4番目の長期エントリーを記録しています。

 

最新のトップ10はこちら。

1位 (前週1位) ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」

2位 (3位) ドレイク「Nokia

3位 (2位) レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」

4位 (初登場) ビッグXザプラグ feat. ベイリー・ジマーマン「All The Way」

5位 (5位) チャペル・ローン「Pink Pony Club」

6位 (4位) シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」

7位 (14位) アレックス・ウォーレン「Ordinary」

8位 (6位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

9位 (9位) モーガン・ウォーレン「I'm The Problem」

10位 (11位) ベンソン・ブーン「Beautiful Things」

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。4月19日付ではGlobal 200、およびGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.において、レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」が首位をキープしています。

レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」はGlobal 200においてストリーミングが前週比4%ダウンの9130万およびダウンロードが同3%ダウンの6,000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比7%ダウンの7400万およびダウンロードが同8%ダウンの3,000を、それぞれ記録しています。これにより「Die With A Smile」は、首位獲得週数がGlobal 200にて歴代単独2位、Global Excl. U.S.においては歴代3位タイとなっています。

<Global 200 長期首位獲得曲>

・19週 マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」(2020-2025)

・16週 レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」(2024-2025)

・15週 ハリー・スタイルズ「As It Was」(2022)

・14週 マイリー・サイラス「Flowers」(2023)

・12週 ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」(2024-2025)

<Global Excl. U.S. 長期首位獲得曲>

・19週 ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」(2024-2025)

・14週 マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」(2021-2025)

・13週 レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」(2024-2025)

・13週 マイリー・サイラス「Flowers」(2023)

・13週 ハリー・スタイルズ「As It Was」(2022)

 

Global 200ではドレイク「Nokia」が13→8位に上昇。ストリーミングは前週比9%アップの3990万、ダウンロードは同28%アップの12,000を記録しています。ドレイクはGlobal 200において「Nokia」が36曲目のトップ10ヒットとなり歴代最多記録を伸ばしています。なお2位はテイラー・スウィフトの33曲となります。

 

Global Excl. U.S.では、共にコロンビア共和国出身のW・サウンド(W Sound)、ベレーエ(Beéle)およびオヴィー・オン・ザ・ドラムス(Ovy On The Drums)による「La Plena (W Sound 05)」が14→9位に上昇。ストリーミングは前週比8%アップの3570万を記録しています。この曲のヒットにより、3組共にこのチャートで初のトップ10入りを果たしています(なおW・サウンドはウエストコルとオヴィー・オン・ザ・ドラムスによるユニットのシリーズ名となります)。

 

 

※追記(4月15日18時46分)

 

日本時間の4月15日夜、Global 200の全容が発表されました。日本の楽曲動向については、Xにて発信しています。