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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり)【海外ビルボード】プレイボーイ・カルティ、チャペル・ローン、ドーチー…米で4曲が新たにトップ10入り

(※追記(3月25日18時17分):Global 200における日本の楽曲動向を追記しています。)

 

 

 

現地時間の3月24日月曜に発表された、最新3月29日付米ビルボードソングチャート(集計期間:3月14~20日)。ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」が5連覇を果たしています。

ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」はストリーミングが前週比11%ダウンの2790万(同指標3位)、ダウンロードが同12%アップの3,000(同指標10位)、ラジオが同1%アップの5620万(同指標2位)を記録しています。

「Luther」はケンドリック・ラマーにとって6曲目、シザにとっては3曲目の首位獲得曲。今回5週目の首位を獲得したことで、双方においてキャリア最長首位曲記録を更新しています。

「Luther」は総合ソングチャートと集計方法を同一とするホットR&B/ヒップホップソングチャートおよびホットラップソングチャートの双方で13週目の首位を獲得しています。

 

プレイボーイ・カルティ(一部メディアではプレイボーイ・カーティと表記するところも)による「Evil J0rdan」が2位、ザ・ウィークエンドと共演した「Rather Lie」が4位にそれぞれ初登場。いずれも最新3月29日付米ビルボードアルバムチャートを初登場で制した『Music』に収録されています。ストリーミングは「Evil J0rdan」が3080万、「Rather Lie」が2660万を記録し、前者はプレイボーイ・カルティにとって3曲目となるストリーミング指標首位作品となります。

プレイボーイ・カルティによるトップ10ヒットは7曲となり、2曲以上同時トップ10入りは初。またザ・ウィークエンドにとっては20曲目のトップ10ヒットとなり、米ビルボードソングチャート66年の歴史において27組目の記録達成となります。

 

チャペル・ローン「The Giver」が5位に初登場。ストリーミング2230万、ダウンロード6,000およびラジオ220万を記録しています。チャペル・ローンにとっては「Good Luck, Babe!」(2024年9月 4位)、「Pink Pony Club」(2025年3月 7位)に続く3曲目のトップ10ヒットにして、トップ10内(さらには40位以内)デビューは初となります。

「The Giver」は総合ソングチャートと集計方法を同一とするホットカントリーソングチャートにて首位初登場、このチャートでキャリア初の首位獲得を果たしています(なおラジオにおいては全体の2割がカントリーエアプレイチャート集計対象局からのものであり、またアダルトポップエアプレイチャートでは33位に初登場)。ホットカントリーソングチャート初エントリーにして首位初登場を果たした女性歌手はビービー・レクサ(フロリダ・ジョージア・ラインとの「Meant To Be」(2017))、ビヨンセ(「Texas Hold 'Em」(2024))に続く3組目となります。なお「Meant To Be」は同チャート最長となる50週首位を記録しています。

 

ドーチー「Anxiety」が13→10位に上昇し、キャリア初のトップ10入り。ストリーミングは前週比4%アップの2140万、ダウンロードは同101%アップの11,000、ラジオは同479%アップの480万を記録しています。ダウンロードにおいて、ドーチーはキャリア初の首位を獲得しています。

ビルボードが3月29日に開催するビルボード・ウィメン・イン・ミュージック・アワードにてウーマン・オブ・ザ・イヤーの受賞が決定しているドーチーによる「Anxiety」は、元々2019年にYouTubeのみで配信された後、スリーピー・ハロウが「Anxiety」のフックをコーラスに使用した「A N X I E T Y」をスリーピー・ハロウ feat. ドーチー名義にて2023年にリリース。「A N X I E T Y」は3月初旬に入り、45位に初登場を果たしています。

「Anxiety」は、2012年に8週首位を獲得したゴティエ feat. キンブラ「Somebody That I Used To Know」をサンプリング。「Somebody That I Used To Know」は最新チャートの集計期間において、ストリーミング500万およびラジオ490万を記録しています。

 

初登場以外の作品では、レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」が2→3位に。ラジオは前週比2%アップの6390万を記録し、同指標7週目の首位を獲得しています。

 

最新のトップ10はこちら。

1位 (前週1位) ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」

2位 (初登場) プレイボーイ・カルティ「Evil J0rdan」

3位 (2位) レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」

4位 (初登場) プレイボーイ・カルティ & ザ・ウィークエンド「Rather Lie」

5位 (初登場) チャペル・ローン「The Giver」

6位 (4位) シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」

7位 (9位) ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」

8位 (3位) ケンドリック・ラマー「Not Like Us」

9位 (7位) チャペル・ローン「Pink Pony Club」

10位 (13位) ドーチー「Anxiety」

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。3月29日付ではGlobal 200においてレディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」が首位をキープ。またGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.ではロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」が首位に返り咲いています。

ビルボードの記事ではGlobal Excl. U.S.が先に紹介。同チャートを制したロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」はストリーミングが前週比3%ダウンの7670万、ダウンロードが同12%ダウンの6,000を記録。「APT.」はこのチャートでの最長首位記録を18週に伸ばしています。

 

Global 200ではレディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」が首位に。ストリーミングは前週比12%ダウンの1億210万、ダウンロードは同19%ダウンの8,000を記録しています。Global 200では通算13週目の首位となり、首位獲得記録ではマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」(19週)、ハリー・スタイルズ「As It Was」(15週)に続き、マイリー・サイラス「Flowers」と並ぶ歴代3位タイとなっています。

またGlobal 200が2020年9月に開始して以降、「Die With A Smile」はストリーミング指標における1億超えが歴代最長の29週に達しています。

 

プレイボーイ・カルティ「Evil J0rdan」がGlobal 200で4位、プレイボーイ・カルティ & ザ・ウィークエンド「Rather Lie」が同じく6位に初登場。ストリーミングは前者が6710万、後者が5410万を記録し、このチャートでのトップ10入りはプレイボーイ・カルティが6曲、ザ・ウィークエンドが15曲に達しています。またGlobal Excl. U.S.では「Evil J0rdan」がストリーミング3680万を記録し6位に初登場。このチャートにおけるプレイボーイ・カルティのトップ10入りは4曲目となります。

 

チャペル・ローン「The Giver」がGlobal 200で10位に初登場。ストリーミング4000万、ダウンロードは8,000を記録しています。このチャートでのチャペル・ローンのトップ10ヒットは、「Good Luck, Babe!」(2024年9月 5位)に次ぐ2曲目となります。

 

 

※追記(3月25日18時17分)

 

日本時間の3月25日夜、Global 200の全容が発表されました。日本の楽曲動向については、Xにて発信しています。