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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】シャブージー、ガガ&ブルーノが首位キープ、ザ・ウィークエンド&プレイボーイ・カルティ初登場

現地時間の10月7日月曜に発表された、最新10月12日付米ビルボードソングチャート(集計期間:9月27日~10月3日)。シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」が12週連続、通算13週目の首位を獲得しています。

シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」はストリーミングが前週比4%ダウンの2670万(同指標2位)、ダウンロードが同4%ダウンの8,000(同指標2位)、ラジオが同3%ダウンの7620万(同指標通算10週目の首位)を記録しています。また計算方法が総合ソングチャートと同一となるホットカントリーソングチャートでは、2024年において最長となる17週目の首位を獲得しています。

「A Bar Song (Tipsy)」はジャンルを横断したラジオ指標、そしてカントリーエアプレイチャートの双方において、1990年以降(総合では1998年のリニューアル以降)首位を記録した7曲目の作品であり、その中でラジオ指標で10週以上制したのは初となります。なお以下の7作品はカントリーおよびポップ/アダルトジャンル双方のラジオチャートでも好成績を収めており、そのうち3曲はこの1年のうちに誕生しています。

<米ビルボードソングチャートのラジオ指標およびカントリーエアプレイ、双方を制した曲>

 (カッコ内は総合ソングチャートのラジオ指標における首位獲得週数)

 

・シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」(2024 10週)

・ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」(2024 5週)

・ビービー・レクサ & フロリダ・ジョージア・ライン「Meant To Be」(2018 5週)

・ルーク・コムズ「Fast Car」(2023 4週)

・レディ・A (旧名:レディ・アンテベラム)「Need You Now」(2010 2週)

テイラー・スウィフト「You Belong With Me」(2009 2週)

・ギャビー・バレット feat. チャーリー・プース「I Hope」(2020 1週)

 (カントリーエアプレイではギャビーのソロとしてクレジットされ、チャーリー・プースは"Pop Remix"バージョンに参加)

今回の首位獲得に伴い、シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」は2024年における首位獲得週数がポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」の倍以上となりました。

<米ビルボードソングチャート 2024年に複数週首位を獲得した曲>

・13週 シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」 (2024年7月13日付以降)

・6週 ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」 (2024年5月25日付以降)

・5週 ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」 (2023年12月2日付以降) ※ 通算6週首位

・3週 フューチャー、メトロ・ブーミン & ケンドリック・ラマー「Like That」 (2024年4月6日付以降)

・2週 ケンドリック・ラマー「Not Like Us」 (2024年5月18日付以降)

・2週 テイラー・スウィフト feat. ポスト・マローン「Fortnight」 (2024年5月4日付以降)

・2週 ビヨンセ「Texas Hold 'Em」 (2024年3月2日付以降)

さらに「A Bar Song (Tipsy)」は、2020年代の首位獲得作品として歴代単独3位となりました。

<米ビルボードソングチャート 2020年代において10週以上首位を獲得した曲>

・16週 モーガン・ウォレン「Last Night」 (2023)

・15週 ハリー・スタイルズ「As It Was」 (2022)

・13週 シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」 (2024)

・12週 マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」 (2020-2023)

 (※ 通算14週首位 (2019年12月に2週首位を獲得))

・11週 ロディ・リッチ「The Box」 (2020)

・10週 アデル「Easy On Me」 (2021)

・10週 BTS「Butter」 (2021)

ビルボード66年の歴史において、13週以上の首位獲得はシャブージー「A Bar Song (Tipsy)」が16曲目。すべての首位獲得曲の中でわずか1.4%のみが達成している記録となります。なお16曲すべて、米ビルボードが電子モニターによるルミネイト社のデータを採用した1991年11月以降に達成しており、この採用に伴い以前よりも長く首位を獲得することが一般的となっています。1991年11月以降、首位を獲得した曲で13週以上その座に就いたのは全体の3.9%となります。

 

ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」が6→2位に浮上し、これまでの同曲最高位(5位)を更新。これは9月27日に同曲のミュージックビデオが公開されたことに伴うもので、ストリーミングは前週比16%アップの2420万を記録しています。またダウンロードは前週比30%アップの5,000、ラジオは同1%未満アップとなる5220万となっています。

<米ビルボードソングチャート ビリー・アイリッシュによるトップ10ヒット>

・最高1位 「Bad Guy」 (2019年8月24日付)

・同2位 「Birds Of A Feather」 (2024年10月12日付)

・同2位 「Therefore I Am」 (2020年11月28日付)

・同5位 「Lunch」 (2024年6月1日付)

・同6位 「My Future」 (2020年8月15日付)

・同8位 「Everything I Wanted」 (2019年11月30日付)

・同10位 「Your Power」 (2021年5月15日付)

 

ザ・ウィークエンド & プレイボーイ・カルティ("プレイボーイ・カーティ"と表記するメディアも有り)「Timeless」が3位に初登場。9月27日リリースの同曲はストリーミング2860万、ダウンロード6,000およびラジオ510万を記録しています。

ザ・ウィークエンドにとっては19曲目のトップ10ヒットにして初登場時における最高位を記録、またプレイボーイ・カルティにとっては5曲目のトップ10入りとなります。さらに「Timeless」はザ・ウィークエンドにとって4曲目、プレイボーイ・カルティは2曲目となるストリーミング指標首位作品となります。

なおザ・ウィークエンドとプレイボーイ・カルティによる共演曲では、マドンナも参加した「Popular」が昨年総合ソングチャートにて43位を記録、ストリーミング指標では29位に達しています。

 

サブリナ・カーペンターが今週もトップ10内に3曲ランクイン。いずれも『Short N' Sweet』収録曲であり、「Espresso」は3→5位、「Please Please Please」は8→10位に後退し、「Taste」は9位をキープ。3曲同時トップ10入りは6週連続となっています。

3曲以上同時トップ10入りの記録は下記記事でも公開されており、6週以上を記録したのはザ・ビートルズ(1964 10週)、アッシャー(2004 6週)、50セント(2005 11週)、T-ペイン(2007 9週)、ジャスティン・ビーバー(2015-2016 10週)、ドレイク(2018 9週)に続き、サブリナ・カーペンターが7組目となります。

 

テディ・スウィムズ「Lose Control」は7→8位に後退するも、米ビルボードソングチャートにおいて史上6位タイとなる38週目のトップ10入りを達成しています。

<米ビルボードソングチャート トップ10在籍記録>

・57週 ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」 (2020-2021)

・44週 ザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー「Stay」 (2021‐2022)

・41週 モーガン・ウォレン「Last Night」 (2023‐2024)

・41週 デュア・リパ「Levitating」 (2021)

・39週 ポスト・マローン「Circles」 (2019-2020)

・38週 テディ・スウィムズ「Lose Control」 (2024)

・38週 ハリー・スタイルズ「As It Was」 (2022‐2023)

・37週 グラス・アニマルズ「Heat Waves」 (2021‐2022)

また「Lose Control」は総合ソングチャート60週目のエントリーを達成。これまで総合100位以内には31,000曲以上がランクインしていますが、そのうち60週以上在籍した作品は28曲目となります。なお最長はグラス・アニマルズ「Heat Waves」の91週であり、ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」が90週で続いています。

 

最新のトップ10はこちら。

1位 (前週1位) シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」

2位 (6位) ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」

3位 (初登場) ザ・ウィークエンド & プレイボーイ・カルティ「Timeless」

4位 (2位) ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」

5位 (3位) サブリナ・カーペンター「Espresso」

6位 (5位) レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」

7位 (4位) チャペル・ローン「Good Luck, Babe!」

8位 (7位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

9位 (9位) サブリナ・カーペンター「Taste」

10位 (8位) サブリナ・カーペンター「Please Please Please」

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。10月12日付ではGlobal 200、およびGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.の双方にて、レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」が6連覇を達成しています。

レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」はGlobal 200でストリーミングが前週比1%弱ダウンの1億1730万およびダウンロードが同3%アップの9,000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比1%弱アップの9420万およびダウンロードが同2%ダウンの5,000を、それぞれ記録しています。「Die With A Smile」は両者にとって、2020年9月に双方のチャートが始まって以来初となる首位獲得曲となります。

Global 200において、「Die With A Smile」はストリーミングが5週連続で1億回超えを記録しています。今年通算3週以上1億回超えを記録したのはケンドリック・ラマー「Not Like Us」(5~7月 3週)およびサブリナ・カーペンター「Please Please Please」(6~7月 3週)に続き、「Die With A Smile」が3曲目となります。

ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」がGlobal 200、Global Excl. U.S.の双方で2位をキープ。ミュージックビデオの公開に伴い、Global 200ではストリーミングが前週比18%アップの9030万、ダウンロードが同45%アップの10,000を記録しています。

ザ・ウィークエンド & プレイボーイ・カルティ「Timeless」がGlobal 200で3位、Global Excl. U.S.では4位に初登場。Global 200ではストリーミング6620万およびダウンロード7,000、Global Excl. U.S.ではストリーミング3780万およびダウンロード1,000を記録しています。トップ10入りはザ・ウィークエンドがGlobal 200で13曲目およびGlobal Excl. U.S.で11曲目、プレイボーイ・カルティはGlobal 200で4曲目およびGlobal Excl. U.S.で3曲目となります。

サブリナ・カーペンターがふたつのグローバルチャートにおいて、トップ10内3曲同時エントリーを続けています。Global 200では「Taste」が4位をキープ、「Espresso」が3→5位、そして「Please Please Please」が6→7位に。2024年のこのチャートにおいてトップ10内に3曲同時エントリーを6週達成したのはサブリナが初となり、ビリー・アイリッシュおよびテイラー・スウィフトが2週で続いています。またGlobal Excl. U.S.では「Espresso」が3位、「Taste」が6位をキープしたほか、「Please Please Please」が7→10位に。2024年のこのチャートでトップ10内に複数週3曲同時エントリーを果たしたのはサブリナが2024年で初、今回が6週目の記録となります。