イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

(追記あり)【海外ビルボード】グラミー賞ウイークに「Lovin On Me」が米で首位返り咲き、Creepy NutsがGlobal Excl. U.S.で3位に

(※追記(19時58分):米ビルボードのチャート専用Xアカウントによるグローバルチャートのトップ10一覧表画像付ポスト、またグローバルチャートにおける日本の楽曲のトップ10ランクイン一覧表画像を貼付しました。加えて、前週米ビルボードおよびGlobal 200を制したミーガン・ザ・スタリオン「Hiss」の最新チャート動向を追記しています。)

 

 

 

現地時間の2月12日月曜に発表された、最新2月17日付米ビルボードソングチャート(集計期間:2月2~8日)。ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」が2週ぶり、通算5週目の首位を獲得しました。

ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」はストリーミングが前週比10%ダウンの2320万(同指標3位)、ダウンロードが同39%ダウンの6,000(同指標20位)、ラジオが同1%アップの7670万(同指標4週目の首位)を記録しています。

 

前週初のトップ10入りを果たしたベンソン・ブーン「Beautiful Things」は8→3位に上昇。ストリーミングは前週比23%アップの2280万を記録し、同指標にてキャリア初となる首位を獲得しています。なお数値の面ではジャック・ハーロウ「Lovin On Me」が上回っていますが、ストリーミング指標はその基となるデジタルプラットフォームにおいて有料会員による1回再生と無料会員によるそれとで異なるウエイトが適用されており、指標化の際に「Beautiful Things」が上回った形です。

 

テイラー・スウィフト「Cruel Summer」(当週4位)は当週が40週目となるエントリー。テイラーによる232曲のランクイン作品の中で40週以上の在籍を果たしたのは「Anti-Hero」(2022-2023 53週)、「Shake It Off」(2014-2015 50週)、「You Belong With Me」(2008-2010 50週)、「Love Story」(2008-2009 49週)、「Teardrops On My Guitar」(2007-2008 48週)に続く6曲目となります。

 

当週は、集計期間中となる2月4日に開催されたグラミー賞が影響しています。

最優秀R&Bソング賞を受賞したシザ「Snooze」は10→5位に上昇。ストリーミングは前週比29%アップの1650万、ダウンロードは同284%アップの3,000、ラジオは同1%アップの4500万を記録。同曲は「Kill Bill」と共にメドレーの形で、グラミー賞にてパフォーマンスも行われています。

「Snooze」は当週が60週目のチャートイン。米ビルボードが1958年8月4日付にてソングチャートを開始して以降3万以上の作品が登場してきた中、60週以上在籍した作品は「Snooze」が26曲目となります。

 

ルーク・コムズ「Fast Car」は20→8位に上昇。ストリーミングは前週比26%アップの1360万、ダウンロードは同1,185%アップの17,000、ラジオは同1%アップの3940万を記録。グラミー賞ではオリジナル版を歌ったトレイシー・チャップマンと共に、同曲がパフォーマンスされています。

そのトレイシー・チャップマンによるオリジナルバージョンの「Fast Car」は、当週総合42位に返り咲きを果たしました。ダウンロードは前週比8,215%の35,000を記録し、同指標首位に。またストリーミングは前週比153%アップの600万、ラジオは同67%アップの130万を記録しています。トレイシー・チャップマンが米ビルボードチャートにて首位を記録したのは「Telling Stories (There Is Fiction in the Space Between)」がアダルトオルタナティブエアプレイチャートで8週首位を記録した2000年以来。ソングチャートにおいては「Give Me One Reason」が1996年12月28日付で48位を獲得して以来となる返り咲きとなり、「Fast Car」自体は1988年10月22日付まで21週ランクインしていました。

なおルーク・コムズは今回のグラミー賞で受賞は果たしていませんが、トレイシー・チャップマンはこれまで4回グラミー賞を受賞。そのうち3つは1989年に獲得しており、「Fast Car」にて最優秀女性ポップボーカルパフォーマンス賞、「Fast Car」を含むアルバム『Tracy Chapman』にて最優秀コンテンポラリーフォークアルバム賞、そして自身は最優秀新人賞に輝いています。)

 

最優秀レコード賞および最優秀ポップソロパフォーマンス賞を受賞したマイリー・サイラス「Flowers」は32→10位に浮上。ストリーミングは前週比51%アップの1130万、ダウンロードは同2,160%アップの26,000、ラジオは3300万(前週比未掲載)を記録しています。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (2位) ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」

2位 (4位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

3位 (8位) ベンソン・ブーン「Beautiful Things」

4位 (3位) テイラー・スウィフト「Cruel Summer」

5位 (10位) シザ「Snooze」

6位 (6位) ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス「I Remember Everything」

7位 (5位) テイト・マクレー「Greedy」

8位 (20位) ルーク・コムズ「Fast Car」

9位 (7位) ドージャ・キャット「Agora Hills」

10位 (32位) マイリー・サイラス「Flowers」

テイト・マクレー「Greedy」(7位)は今回の集計期間となる2月3日に行われた米ナショナルホッケーリーグ(NHL)のオールスターゲームにて披露。ダウンロードは前週比6%アップの1,000を記録しています。

また、前週初登場で首位を獲得したミーガン・ザ・スタリオン「Hiss」はトップ10圏内から脱落しています。速報記事では未掲載でしたが、米ソングチャートでは1→13位に、また後述するGlobal 200においては1→28位に後退しています。

 

当週はビリー・ジョエルの17年ぶりのシングルとなる「Turn The Lights Back On」が62位に初登場。ボブ・ディラン「To Make You Feel My Love」のカバー版が1997年10月11日付にて97位に登場して以来となる100位以内返り咲きを果たしています。

ビリー・ジョエルは「Piano Man」が1974年2月23日付で94位に初登場したのが米ビルボードソングチャートでのキャリア初ランクインとなり、当週は初登場からほぼ50年での再ランクインとなります(なお「Piano Man」の最高位は25位)。「Turn The Lights Back On」はキャリア43曲目となるソングチャートエントリー作品となり、ビリーはこれまでに13曲がトップ10入り、そのうち「It's Still Rock And Roll To Me」(1980 2週)、「Tell Her About It」(1983 1週)および「We Didn't Start The Fire」(1989 2週)の3曲が首位の座に就いています。

「Turn The Lights Back On」は2月1日木曜にリリースされ、当週が初の1週間フル加算。ビリー・ジョエルは同曲をグラミー賞にてパフォーマンスしています。ストリーミングは450万、ダウンロードは22,000、ラジオは510万を記録し、ダウンロードにおいてはレコードセールスも加算され同指標5位に登場しています。

「Turn The Lights Back On」はビリー・ジョエルに加えてアーサー・ベーコン、ウェイン・ヘクターおよびフレディ・ウェクスラーがソングライターにクレジット。ビリーがソングチャートに送り込んだ43曲のうち40曲は単独のペンによる作品であり、共作でのランクインは今回が初となります。他2曲は先述したボブ・ディラン「To Make You Feel My Love」のカバー、およびエルヴィス・プレスリー「All Shook Up」のカバー(1992)となります。

 

 

ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。2月17日付ではGlobal 200にてベンソン・ブーン「Beautiful Things」が初の首位を獲得、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではテイト・マクレー「Greedy」が通算5週目となる首位に達しています。

ベンソン・ブーン「Beautiful Things」はGlobal 200にて6→1位となり、キャリア初の首位を獲得(これまでは「In The Stars」が2022年5月に48位、「Ghost Town」が2021年11月に79位を記録)。ストリーミングは前週比31%アップの5280万、ダウンロードは同24%アップの13,000を記録しています。またGlobal Excl. U.S.では14→2位に上昇し、キャリア初のトップ10入り(同チャートでは「In The Stars」が59位、「Ghost Town」が98位を記録)。ストリーミングは前週比38%アップの3130万、ダウンロードは同49%アップの4,000を記録しています。

 

Global Excl. U.S.ではテイト・マクレー「Greedy」が通算5週目の首位に。ストリーミングは前週比3%ダウンの3830万、ダウンロードは同7%アップの1,000を記録しています。

 

グラミー賞効果に伴い、マイリー・サイラス「Flowers」が双方のチャートでトップ10内に返り咲きを果たしています。Global 200ではストリーミングが前週比38%アップの3740万、ダウンロードが同1,271%アップの33,000を記録し29→8位へ、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比31%アップの2750万、ダウンロードが同470%アップの7,000を記録し32→10位へ上昇しています。Global 200では2023年1月の初登場時以降通算13週に渡り首位を、Global Excl. U.S.ではマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」およびハリー・スタイルズ「As It Was」と並び最長タイとなる13週首位を獲得しています。

 

Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」がGlobal Excl. U.S.で7→3位へ上昇。ストリーミングは前週比7%アップの2710万、ダウンロードは同29%アップの12,000を記録しています。Global Excl. U.S.における日本の楽曲のトップ3入りは、LiSA「炎」(2020 2位)、YOASOBI「アイドル」(2023 3週1位)に続き、「Bling-Bang-Bang-Born」が3曲目となります。