本日はビルボードジャパン各種チャートの発表日。ソングチャートではYOASOBI「アイドル」が今週も首位を獲得する可能性が高いと思われます。そしてその「アイドル」は、ストリーミングで今も伸び続けています。
#YOASOBI(@YOASOBI_staff)「#アイドル」は再生回数前週同曜日比で未だ100%を割っていません。4月18日付以降は783.7%→243.2%→206.2%→165.6%→159.0%→143.4%→131.1%→127.6%→128.7%→122.6%→113.9%→107.6%→105.5%と推移しており、未だ天井知らずの状況です。 https://t.co/9aqKEnlBrv
— Kei (ブログ【イマオト】/ラジオ/ポッドキャスター) (@Kei_radio) 2023年5月1日
上記は200位までの再生回数が可視化された日本のSpotifyデイリーチャートにおけるYOASOBI「アイドル」の、4月30日付までにおける前週同曜日比の推移。4月29日土曜は前週同曜日に比べて伸び率が初めて1割を下回ったものの、上記ツイートの翌日(5月1日付)もこの水準を維持しています。
Spotifyの再生回数はビルボードジャパンが発表するストリーミング再生回数でおよそ2割を占め、また平日より土曜、土曜より日曜の再生回数が伸びるのが特徴です。また平日が祝日の場合は土日並の水準に達する傾向があります。
日本における5月1日付Spotifyデイリーチャートでは200位の再生回数が39,014回を記録。平日において200位が3万9千回を超えたのは初となります。
— Kei (ブログ【イマオト】/ラジオ/ポッドキャスター) (@Kei_radio) 2023年5月2日
最新5月1日付のSpotifyデイリーチャートでは200位の水準が平日で初めて3万9千回台に到達しています。ここから、YOASOBI「アイドル」のストリーミング再生回数がゴールデンウイーク後半にピークに達するのではと考えています。
日本のSpotifyデイリーチャート、2020年以降のゴールデンウイークにおける首位獲得曲の再生回数推移および前週同様日比を示した表を上記に。2020年以降はいずれも同じ曲が首位を続け、今年はYOASOBI「アイドル」が首位に立ち続けるものと予想されます。
注目は2021年以降、ゴールデンウイーク後半において平日が祝日となった日の前週同曜日比が1割前後上昇しているということ。同じ連休でも年末年始は大晦日を中心に大きく下がる傾向の一方、ゴールデンウイークは帰省者数が少なく娯楽に時間を割く方が多いものと思われ、音楽聴取の拡大にもつながっていると考えられます。尤もコロナ禍が多少改善されたことで今年は音楽聴取以上に外出等が増えるかもしれません。
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— YOASOBI (@YOASOBI_staff) 2023年5月1日
またYOASOBI「アイドル」がオープニングテーマに起用されたテレビアニメ『【推しの子】』は本日そして明日無料配信されます。YOASOBI側の働きかけもありアニメへの注目度が高まることも予想されます(し、この紹介ツイートもまた、背中を押す効果をもたらすという意味で巧いと感じます)。インドアで過ごす方においてはアニメ経由で「アイドル」聴取につながる機会も生まれるはずです。
ここ数年の流れを踏まえれば、Spotifyのみならずストリーミング全体においてもゴールデンウイーク後半の再生回数が増加し、YOASOBI「アイドル」が5月7日までを集計期間とする5月10日公開分のビルボードジャパンソングチャートにて今年度週間最高ポイントを更新する可能性は高いでしょう。実際、本日公開分のチャートにおいてはYOASOBI「アイドル」が前週以上のポイントを獲得すると複数の予想担当者が示しています。
【ビルボード週間最終予想(総合)】
— あさ(ブログ『Billion Hits!』管理人) (@musicnever_die) 2023年5月2日
総合1位も #YOASOBI「アイドル」が有力
2位はファンダム過熱規模が今年最大となった #BEFIRST「Smile Again」、
3位は #AKB48「どうしても君が好きだ」、
4位は #スピッツ「美しい鰭」、
5位は #MANWITHAMISSION×#milet「絆ノ奇跡」と予想https://t.co/0t8DuuJI3r pic.twitter.com/TsIMJDovcD
Billboard JAPAN 5/8付 Hot 100 最終予想
— 紅蓮・疾風 (@ideal_charts) 2023年5月2日
圧倒的なストリーミング再生数で #YOASOBI「#アイドル」の3連覇が有力
2位はCD&配信同時発売の #BEFIRST「#SmileAgain」が有力
3位 #AKB48「#どうしても君が好きだ」、
4位 #MANWITHAMISSON × #milet「#絆ノ奇跡」、
5位 #スピッツ「#美しい鰭」と予想 https://t.co/Og4GALkrnA pic.twitter.com/9CeTnG0UAU
そしてYOASOBI「アイドル」のストリーミングの加速は日本のみならず世界のチャートにも影響を与えるはずです。
4月27日までを集計期間とする最新5月6日付、米ビルボードによるグローバルチャートではYOASOBI「アイドル」がGlobal 200で10位、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.で5位に登場。Global 200において「アイドル」はLiSA「炎」(2020年10月 8位)以来のトップ10入りとなります(なお下記表では注釈のとおり、BTSの日本語詞曲「Film out」や日本人歌手のジョージによる「Glimpse Of Us」は掲載していません)。
米ビルボードによる音楽チャートは木曜までを集計期間とするためビルボードジャパンの週間動向がそのまま反映されるわけではありませんが、日本でのストリーミングの興隆がGlobal 200における14→10位(Global Excl. U.S.では5位をキープ)の要因と言えるでしょう。またSpotifyにおいてはグローバル再生回数に占める日本の割合が大きいゆえ(徒然研究室さんの下記ツイート参照)、日本の動向がよりダイレクトに反映されます。
#YOASOBIアイドル がBillboard Global 200で10位に入ったとのことで、Spotifyデータから国別再生回数シェアを視覚化してみました。
— 徒然研究室(仮称)✍🏻 (@tsurezure_lab) 2023年5月2日
日本が約7割と強く牽引している様子が窺えます。人口に比して台湾、シンガポールの規模が大きいように感じる一方、インドネシアはTop 200未登場です。(続 https://t.co/gIiSmWR9HF pic.twitter.com/MZdXlKu39c
次回5月13日付のグローバルチャートは4月28日~5月4日が集計期間となり、ゴールデンウイーク中盤の動向が反映されます。ゴールデンウイークにはさらに伸びるであろう「アイドル」の勢いをどうやって広く海外に届けていくか、YOASOBI側のさらなるアイデアに注目したいと思います。