イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

2021年度もYOASOBIが強かった…Spotifyでその勢いの凄まじさを確認する

2021年度のビルボードジャパン年間チャートは来週の今日、午前4時に発表されます。その中で、年間アーティストランキングを制するかもしれないのがYOASOBI。一昨日に新しいEP『THE BOOK 2』をリリースし、明日明後日は日本武道館を控える彼らが、2022年度においても最高のスタートを切るだろうことは以前お伝えしました。

ビルボードジャパンの年間チャートに先駆けて、ソングスチャートのストリーミング指標にデータを提供するLINE MUSIC、Apple MusicそしてSpotifyはいずれも今週、2021年度の振り返り企画を行っています。

Apple Musicでは詳細は見られない模様ですが、サブスクにおけるYOASOBIの勢いの凄まじさが報じられています。

そして、各種年間チャートをYOASOBIが席巻中だ。Apple Musicでは2021年トップソング100:グローバルに3曲がランクインし、「夜に駆ける」は全世界で19位にランクインした。国内チャート2021年トップソング100:日本ではなんと11曲がランクインを果たし、トップ10には3曲がランクインした。

Spotifyでは、国内で最も再生されたアルバム1位に1st EP『THE BOOK』が輝き、アーティストランキングでも2位、国内トップ50には8曲がランクイン。LINE MUSICでも2021年に最も聴かれたアーティスト2位に輝いた。

詳細は上記記事をご参照ください。このブログエントリーでは、各サブスクサービスの中で再生回数が可視化されているSpotifyの動向を紹介します。

 

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上記は、ビルボードジャパンの2021年度年間チャートと集計期間を同一とする、YOASOBIの各曲における日本でのSpotifyデイリー再生回数の推移となります。

 

表をみると、年度後半には緩やかにダウンしながらも勢いがキープできていることが解ります。今年1月にEP『THE BOOK』をリリースしたことで同作品収録のインタールード2曲が200位以内にエントリーしたことがアルバム支持(通し聴き)を示す何よりの証拠と言えますが、他にも特筆すべき出来事が多数。そこでツイートやブログエントリーを基に振り返ってみます。

 

『THE BOOK』リリース後の相次ぐテレビ出演(無論、昨年の『NHK紅白歌合戦』出演がEPの期待度を加速させたことは間違いありません)がEP人気の持続につながったのは間違いありません。

また『THE BOOK』収録の「群青」はリリースのおよそ半年後にTHE FIRST TAKEで披露され、そのタイミングでSpotifyにおけるデイリー再生回数最高を更新。この影響がYOASOBIの他の作品にも波及しているのが興味深いところです。

 

配信ライブも影響をもたらしています。7月4日のライブは直後のSpotify再生回数に大きく寄与。ライブで披露していない曲にも及んでいることから、YOASOBI自体のファンが拡大しているだろうと推測できます。

 

この1年間も新曲を相次いで投入し、その度に過去曲の底上げにつなげていたYOASOBI。さすがに11月に入ると唯一トップ10入りを続けていた「夜に駆ける」もその位置から脱落してしまいますが、しかし年度最終日においても50位以内に6曲ランクインしているのはさすがです。そして『THE BOOK 2』の登場に伴い、YOASOBIの作品はまたも再浮上しています。

『THE BOOK 2』収録曲は「優しい彗星」の135.3%を筆頭に、再生回数前日比108.5%以上を記録(初登場曲を除く)。そして前作『THE BOOK』に収録されデイリー200位以内にランクインしている曲も、再生回数前日比101.3~103.3%となっています。最も伸びたのが実質的な冒頭曲である「アンコール」であることを踏まえれば、YOASOBIをアルバムを通す形で(あらためて)聴くという流れが生まれているのかもしれません。

 

 

YOASOBIは2022年度も年間アーティストランキングの頂点を狙えるかもしれません。さらに、『THE BOOK 2』リリース前後のテレビパフォーマンスで”テレビ初披露”を続けている状況を踏まえれば、彼らはその位置に就くことをともすれば意識しているとも言えそうです。