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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

ヒゲダン祭りが『Editorial』のさらなる上昇につながるか? アルバムの動向を追いかける

昨日開催されたOfficial髭男dismのオンラインでのフリーライブ、わずか4曲のステージながら圧巻の一言に尽きました。

Instagramの写真は、最後に披露した「アポトーシス」の際のプロジェクションマッピング。天井の正方形にニューアルバム『Editorial』のジャケットが映し出された瞬間の美しさ、演奏の見事さ、そして藤原聡さんの表現力の深さにただただ圧倒されました。同時接続者数は18万を超えており、多くの方がヒゲダンの世界観に魅了されたことが"ヒゲダン祭り"のTwitterトレンド入りからもみえてきます。

 

このオンラインライブは8月18日にリリースされたOfficial髭男dismのメジャーセカンドアルバム、『Editorial』を記念してのもの。同作品は最新8月25日付公開(8月30日付)ビルボードジャパンアルバムチャートを制しています。

本作はOfficial髭男dismのメジャー2ndアルバム。そのCDセールスは108,164枚で1位、ダウンロード数は10,793DLで1位、そしてルックアップも1位と3指標すべてで1位を記録した。2019年10月にリリースされた前作『Traveler』は初週のダウンロード数が13,760DLだったため、少し数字としては少なくなったものの、前作の初週CDセールスは86,159枚だったため、CDセールスは本作の方が増加している。

『Editorial』はアルバムチャートを構成する3指標すべてを制覇。リリースの1週間前に解禁した「アポトーシス」が『ミュージックステーション』(テレビ朝日)でフルバージョンにて披露されたこと、さらにはデジタルリリースした「Cry Baby」が曲構成やパフォーマンスによる評判にて今月ソングスチャートトップ5入りを果たしたことで、2曲がリード曲と言える位置付けとなったことも大きく影響していると言えます。

 

この『Editorial』には14曲が収録されていますが、今回のオンラインライブで披露されたのは「アポトーシス」が解禁された8月11日以降のSpotifyデイリーチャートにおいて、最新アルバムの中で再生回数の多い上位4曲でした。

(上記は昨日のオンラインライブでの演奏順であり、Spotifyデイリーチャートでの順位とは異なります。)

そのSpotifyの動向をチェックしてみると。

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(上下の表において、各曲における棒グラフの色が異なっております。ご了承ください。)

グラフの期間中に、日本におけるSpotifyデイリーチャートで一度でも200位以内に入ったのは14曲。うち『Editorial』収録曲は9曲に達しています。最新アルバム収録曲のうち同日より前に解禁されている作品は、アルバムが発売された8月18日に前日から1万回前後再生回数が上昇。また「アポトーシス」は20日放送の『ミュージックステーション』でのパフォーマンス効果により、アルバム発売週の週末に急浮上を遂げています。

一方でリリース2週目は再生回数がなだらかに降下。『Editorial』より前にリリースされた作品の下落幅と比べて大きくなっていますが、ともすれば昨日開催のオンラインライブが下落に歯止めをかけ再浮上に至らせる大きなきっかけとなるかもしれません。また、当初から『Editorial』をリリース以降も時間をかけてプロモートしていくという前提のもと、オンラインライブを昨日用意したと言えそうです。

 

(ちなみに、オンラインライブにおいてはどの会場を選択するかも重要となってきそうです。今夏のライブが同時接続者数28万を記録したYOASOBIは『NHK紅白歌合戦』でのパフォーマンスも含め、話題性が高くまた映える場所を用意しています。世界観に合った会場、話題性の高い場所を如何に用意するか、今後問われてくるものと考えます。)

 

 

さて、Official髭男dismのニューアルバム『Editorial』はSpotifyで世界の6位を獲得しています。

8月20日金曜からの3日間を集計期間とした、同週リリースのアルバム収録曲における合計再生回数ランキング(と思われます。解釈が誤っていたならば申し訳ございません)で『Editorial』は6位に登場。トリッピー・レッドやロードといった作品と並んでトップ10入りしているのは素晴らしいことです。

その一方で、集計期間が金曜を起点としていることに注目。海外のリリース日は基本的に金曜であり、Spotifyさらには米ビルボードやグローバルチャートも金曜が集計期間初日となります。日本は未だ水曜リリースが標準ですが、仮に金曜リリースが標準化されていたならば『Editorial』はより高位置に登場したはず。グローバルチャート対策も含め、日本の音楽業界は金曜リリースを標準化すべきではないかと問いかけていきます。

 

 

Official髭男dismは明日放送の『CDTVライブ!ライブ!』(TBS)にて「Cry Baby」と「アポトーシス」を披露、そしてライブツアーに突入します。オンラインライブからテレビ出演までの間にデジタルでどこまで伸ばし、サブスクで安定した再生回数を獲得できるのか、注目しましょう。