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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(訂正あり)【海外ビルボード】BTS「Butter」、米チャートで今年度単独最長となる9週目の首位を獲得

(※追記(8月31日):弊ブログにてこれまで、「Stay」の表記をザ・キッド・ラロイ feat. ジャスティン・ビーバーと記載しておりましたが、正しくはザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバーでした。訂正してお詫びいたします。)

(※追記(9月28日):弊ブログにてこれまで、「Industry Baby」の表記をリル・ナズ・X feat. ジャック・ハーロウと表記しておりましたが、正しくはリル・ナズ・X & ジャック・ハーロウでした。訂正してお詫びいたします。)

 

 

 

毎週火曜は、最新米ビルボードおよびグローバルチャートの速報をお伝えします。

 

現地時間の8月2日月曜に発表された最新8月7日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)。前週首位に返り咲いたBTS「Butter」がその座をキープ、オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」を上回り今年度単独最長となる9週目の首位を達成しました。

BTS「Butter」はストリーミングが前週比8%ダウンの810万(同指標44位)、ダウンロードが同2%ダウンの112900(同指標1位)、ラジオが同1%ダウンの3050万(同指標21位)となっています。

2位にはリル・ナズ・X & ジャック・ハーロウ「Industry Baby」が初登場。ストリーミングは4060万を獲得し同指標首位、ダウンロードは10900(同指標6位)、ラジオは290万(同指標50位未満)となっています。

リル・ナズ・Xにとっては史上最長となる19週首位を獲得したビリー・レイ・サイラスとの「Old Town Road」(2019)、「Panini」(2019 5位)、そして今年首位を獲得した「Montero (Call Me By Your Name)」に続く4曲目、ジャック・ハーロウはダベイビー、トリー・レーンズ & リル・ウェインを迎えた「Whats Poppin」(2020 2位)に次ぐ2曲目のトップ10ヒットとなります。

また「Industry Baby」のプロデューサーのひとりにクレジットされているカニエ・ウェストにとっては、プロデュース作で22曲目となるトップ10ヒットとなりました。ジェイ・Z「Izzo (H.O.V.A.)」(2001 8位)を皮切りに自身の「Follow God」(2019 7位)まで、2000年代に14曲、2010年代に7曲をトップ10に送り込みましたが、2020年代では初となります。

 

デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」は2ランクダウンし5位に。ラジオは前週比1%ダウンとなる8040万を獲得し同指標首位をキープしています。客演参加のダベイビーは7月25日のライブでLGBTQやHIV/エイズに関する差別発言を行っており、ラジオでは7月25日にダベイビー参加版のOA率が71%だったのに対し集計期間最終日となる7月29日には59%にダウンしています。デュア・リパはこの差別発言を非難しています。

(※米チャートではオリジナルバージョンとリミックス版は合算されます。またリミックス版が客演追加である場合、獲得ポイント全体に占めるリミックスの割合がオリジナルバージョンを上回れば客演参加版がクレジットとなります。)

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) BTS「Butter」

2位 (初登場) リル・ナズ・X & ジャック・ハーロウ「Industry Baby」

3位 (2位) オリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」

4位 (4位) ザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバー「Stay」

5位 (3位) デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」

6位 (5位) ドージャ・キャット feat. シザ「Kiss Me More」 

7位 (6位) エド・シーラン「Bad Habits」

8位 (8位) リル・ナズ・X「Montero (Call Me By Your Name)」

9位 (7位) BTS「Permission To Dance」

10位 (9位) オリヴィア・ロドリゴDeja Vu

ザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバー「Stay」(総合4位)はラジオおよびダウンロードの2指標でトップゲイナーを獲得。ラジオは前週比25%アップの2760万、ダウンロードは同11%アップの8500を記録しています。またオリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」は3位に後退。記事では3指標すべて未記載となっています。

 

 

昨年秋に新設されたグローバルチャート速報。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。8月7日付ではエド・シーラン「Bad Habits」がGlobal Excl. U.S.で通算4週目の首位を記録、Global 200ではザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバー「Stay」が初の首位に輝きました。

2週前に初登場し2位が続いていたザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバー「Stay」がGlobal 200で遂に頂点に。ストリーミングは前週比6%アップの7510万、ダウンロードは同11%アップの13900を記録しています。

ザ・キッド・ラロイはGlobal 200ではマイリー・サイラスとの「Without You」(最高10位)に次ぐ2曲目のトップ10入りにして遂に首位を記録。オーストラリア育ちの歌手がこのチャートを制するのは韓国の歌手ロゼ(メルボルン育ち)による「On The Ground」以来2組目となります。また客演のジャスティン・ビーバーにとっては、自身の主演曲でダニエル・シーザーとギヴィオンを招いた「Peaches」以来2曲目となります。

前週Global 200で初めて首位を獲得したエド・シーラン「Bad Habits」は同チャートで2位に後退しましたが、Global Excl. U.S.では首位をキープ。一方でストリーミングが前週比3%ダウンの5230万、ダウンロードが同7%ダウンの23300と、2指標ともにダウンしています。

また米チャートで2位に初登場したリル・ナズ・X & ジャック・ハーロウ「Industry Baby」はGlobal 200で3位、Global Excl. U.S.では8位に初登場。リル・ナズ・Xは両チャートで首位を獲得した「Montero (Call Me By Your Name)」に次ぐ2曲目のトップ10入り、ジャック・ハーロウは両チャートでのトップ10入りが初となります。

 

 

次週はニューアルバムがチャート初登場予定のビリー・アイリッシュがソングスチャートでどこまで旋風を巻き起こすか、注目です。