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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

Snow Man「HELLO HELLO」に続きSixTONES「マスカラ」もストリーミング指標を獲得…加算の要因と傾向を考える

8月18日付(8月23日公開)ビルボードジャパンソングスチャートでフィジカル関連指標が初加算となり上位進出が見込まれるのがSixTONES「マスカラ」です。

King Gnu / millennium paradeの常田大希さんが手掛けるとあって、King Gnu「白日」がサブスクを武器に大ヒットしたことを踏まえ「マスカラ」もサブスク解禁を…と望む声が散見されます。その可能性は高いと言い難いものの、しかしビルボードジャパンソングスチャートではサブスクに関連した興味深い事象が発生しています。

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(「マスカラ」におけるふたつのCHART insightのうち、下側はストリーミング指標のみ抜き出したもの。CHART insightはビルボードジャパンのホームページにて確認できます。)

最新7月28日公開(8月2日付)ビルボードジャパンソングスチャートにおいて、「マスカラ」はストリーミング指標が初加算。グラフにおける濃い青が、サブスク再生回数等に基づく同指標を示します。「マスカラ」はサブスク未解禁ですが、ニールセンが提供するYouTube Musicの再生回数のみでストリーミング指標300位以内に入り、加点されているものと思われます。

 

実はこの傾向、SixTONESと同日にフィジカルデビューを果たしたSnow Man「HELLO HELLO」でもみられています。

「HELLO HELLO」はフィジカル関連指標が初加算された前週に総合首位を獲得していますが、その首位獲得週にストリーミング指標でのポイント加算が一旦途切れています。これもまた興味深い動きです。

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ジャニーズ事務所所属歌手の動画再生指標は、短尺版ながらミュージックビデオ公開を徹底しはじめたことで、多くの作品で加点されるようになりました。とりわけ昨年デビューのSixTONESおよびSnow ManYouTubeチャンネルを設けていることもあり、この指標が一段と高いと言えます。

しかしながら「HELLO HELLO」はフィジカル初加算週に一度ストリーミング指標が途切れています。これには驚きつつも、しかし予想できたことかもしれません。

昨年秋のブログエントリーにて、『コアなファンがCDリリースのタイミングでCDに同梱される映像盤に視聴先を移行することで、CDセールス初加算週の動画再生が解禁時より減る』と記載しました。おそらくはこの傾向が「HELLO HELLO」にもみられたものと考えます。

(なお、昨年秋のブログエントリーではSixTONESおよびSnow Manにおいては異なると書きましたが、デビュー一年目ゆえフィジカルデビュー後の知名度や注目度の上昇に合わせて動画再生が維持できたためと思われます。また、先月「HELLO HELLO」がストリーミング指標を獲得したタイミングで、『広くライト層にも届いていると推測できます』と書きましたが、その認識は必ずしも正しいとは言えなかったものと省みています。)

一方で、「HELLO HELLO」はフィジカル関連指標が加算2週目となった最新チャートにおいて、ストリーミング指標が復活しています。カラオケ指標も初の300位以内に入っており、ヒット中の映画の主題歌に起用された影響でライト層の支持も徐々に集めていることがこれら指標群に表れていると言えます。ルックアップもKinKi Kids「アン/ペア」を抑えて1位となっており、レンタル数の多さも予想できます。

 

「HELLO HELLO」はリリース後、ライト層の支持が動画視聴につながり、ストリーミング指標にも表れたと考えるのですが如何でしょう。ただしフィジカルリリース前まではコアなファンによる視聴がおそらくは主体であり、そしてそれらファンの視聴がフィジカル初加算週においては映像盤に移行したことで狭間が生まれてしまったと考えれば、このことは歌手側(運営側)が考慮する必要があるかもしれません。

尤も、これまで「HELLO HELLO」のストリーミング指標が加点対象となる300位以内をなんとか保っていて、フィジカル初加算週のみ300位を下回ったという可能性もありますが、最新週においては下記の動画が大きく功を奏したと言えるでしょう。

最新チャートの集計期間内に公開されたこちらの動画も、動画再生そしてストリーミング指標加算に寄与しているものと思われます。これがチャート対策を伴うものならば、歌手側(運営側)が動画投稿を如何に重要と考えているかが解ります。ストリーミング指標にも影響を及ぼすことを彼らが理解すれば、この指標をより押し上げることがロングヒットに繋がることもまた認識し、同指標拡大策を講じるのではないでしょうか。