イマオト - 今の音楽を追うブログ -

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早くもSpotifyでトップ10入りを果たしたBTS「Film out」、サブスク再生回数はどちらの道をたどるのか

BTSの新曲「Film out」の勢いが凄まじいのです。

各デジタルプラットフォームにおいて、4月4日午前6時の段階でiTunes StoreのダウンロードおよびLINE MUSICでは首位、Apple Musicでは9位に。そしてSpotifyでは4月2日付デイリーチャートで6位に急上昇しています。

CANVASとは再生中に3~8秒の動画が流れる機能。実は宇多田ヒカル「One Last Kiss」もCANVAS機能を活用し、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の映像がみられるようになったのですが、再生回数の跳ね上がり(もしくは回復)にはつながっていません(宇多田ヒカル「One Last Kiss」登場3週目の伸び悩みへの疑問…「廻廻奇譚」やYOASOBIと異なる点とは(3月29日付)参照)。「Film out」については数日追いかけてみてこの効果を確かめる必要がありますが、BTSは毎回きちんとCANVAS機能を活用しており、再生回数が常時高いと言えるかもしれません。

 

宇多田ヒカル「One Last Kiss」の話題が出たところで、Spotifyにおけるデイリー再生回数を、登場から間もなく数値が急上昇した曲に絞ってまとめてみました。

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このグラフは先月末のブログエントリーで掲載したものから、一部曲を入れ替えています。

登場直後から高位置につける曲は、その後の動向次第で勢いをキープもしくはさらなる上昇に転じロングヒットに至れるか、それとも右肩下がりとなるかに二分されます。先述した「One Last Kiss」は4月2日にデイリー20万回再生を割り込み、上記ブログエントリーで紹介したダウン傾向は変わりません。

BTS「Film out」が今後どちらの道をたどるかは、主題歌となった映画『シグナル 長期未解決事件捜査班』の成績や評判、同曲が収録されるベストアルバム『BTS, THE BEST』(6月16日発売)を踏まえて判断する必要があり、少なくとも3ヶ月は動向を観察する必要があります。その中で、4月2~8日を集計期間とする4月17日付グローバルチャート(日本時間で4月13日公開予定)において「Film out」が高位置に初登場を果たすならば、日本でもそのチャートアクションを受けてさらに注目を集めることでしょう。グローバルチャートについては以前ブログに特徴をまとめています。

 

最後に、気になるのが星野源「創造」の動向。Spotifyでは登場8日目にピークを迎え、その後緩やかにダウンしていたのですが、3月29日から30日にかけては3万2千もダウン、最新4月2日付ではデイリー5万回を下回りました。平日は金曜こそ他曜日に比べてダウンする傾向があるものの、月→火曜で3万ダウンは記憶にありません。