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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

「Mood」強し、そしてYOASOBIが…1月16日付米ビルボードおよびグローバルソングスチャートをチェック

ビルボードソングスチャート、現地時間の1月11日月曜に発表された最新1月16日付ソングスチャート(Hot 100)。24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」が通算8週目の首位を獲得しました。

クリスマスソングのランクダウンに伴い前週首位に復帰した24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」。ストリーミングは前週とほぼ変わらず1750万(同指標1位)、ダウンロードは前週比11%ダウンの6000(同指標10位)、そしてラジオエアプレイは前週比2%アップの8420万(同指標1位)。特にラジオエアプレイについては今週が11週目の首位となり、前週から数字を伸ばしています。

ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」は前週100位以内に復帰し、今週は3位をキープ。これによりソングスチャート(Hot 100)では57週目のエントリーとなり、トップ10入りは史上最長記録を伸ばし44週、トップ5入りも同様に35週となっています。

前週に昨年8月以来となるトップ10入りを果たし最高位を更新したクリス・ブラウン feat. ヤング・サグ「Go Crazy」が、今週は1ランクアップし5位に到達。ストリーミングは820万、ダウンロードは2000、そしてラジオエアプレイは7960万を獲得しています。登場35週目での遅咲きトップ5入りはギャビー・バレット feat. チャーリー・プース「I Hope」(2020 45週)、イマジン・ドラゴンズ「Radioactive」(2012-2013 42週)に次ぐ3位の記録となります。

チャンス・ザ・ラッパーを迎えた「Holy」が4位をキープしているジャスティン・ビーバーは、新曲「Anyone」を初登場で6位に送り込みました。ストリーミングは1650万(同指標2位)、ダウンロードは22000(同指標1位)、ラジオエアプレイは1420万(同指標50位未満)となり、ダウンロードでは13曲目の首位に。この指標ではドレイクの12曲を抜き男性ソロ歌手でトップに立ち、全歌手ではテイラー・スウィフト(21曲)、リアーナ(14曲)に次ぐ3位となっています。またジャスティン・ビーバーは今作が22曲目のトップ10入りとなりました。

ジャスティン・ビーバー「Anyone」が1月1日のリリースで初登場にてトップ10入りを果たしたのとは対照的に、昨年2月12日リリースのAJR「Bang!」が9位に入り、遂にトップ10入りを達成。ストリーミングは860万、ダウンロードは11000(同指標2位)、ラジオエアプレイは5250万(同指標9位)を獲得しています。アダム、ジャックおよびライアンの3兄弟から成るAJRはこの「Bang!」が4曲目のソングスチャートエントリーとなりますが、「Bang!」は昨年度においては26位が最高。じわりじわりとランクを上げた形です。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) 24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」

2位 (2位) アリアナ・グランデ「Positions」

3位 (3位) ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」

4位 (4位) ジャスティン・ビーバー feat. チャンス・ザ・ラッパー「Holy」

5位 (6位) クリス・ブラウン feat. ヤング・サグ「Go Crazy」

6位 (初登場) ジャスティン・ビーバー「Anyone」

7位 (10位) デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」

8位 (7位) ドレイク feat. リル・ダーク「Laugh Now Cry Later」

9位 (11位) AJR「Bang!」

10位 (8位) ギャビー・バレット feat. チャーリー・プース「I Hope」 

 

 

グローバルチャート速報も紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。1月16日付ではGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.(Global 200からアメリカの分を除く)共に、BTS「Dynamite」が制しました。

BTS「Dynamite」はGlobal 200においてストリーミングは前週比3%ダウンの5560万、ダウンロードは同15%ダウンの18000を記録しこのチャート4週目となる首位の座に就いています。Global Excl. U.S.においてはストリーミングが前週比3%ダウンの4830万、ダウンロードが同7%ダウンの15000となり、こちらでは通算8週目の首位を獲得しました。Global 200およびGlobal Excl. U.S.の同時制覇はこれで通算4週目となり、バッド・バニー & ジェイ・コルテス「Dákiti」を抜いて単独トップとなっています(その「Dákiti」はGlobal 200、Global Excl. U.S.共に今週2位を記録)。

ジャスティン・ビーバー「Anyone」はGlobal 200で3位に初登場。ストリーミングは4540万、ダウンロードは33000を獲得し、ジャスティンはBTSおよびアリアナ・グランデを抜いて同チャート最多となる4曲目のトップ10入りを果たしています。またGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが3000万、ダウンロードが11000を獲得し6位に初登場。こちらでも4曲目のトップ10入りを果たしました。

デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」がGlobal 200で8位、Global Excl. U.S.で10位に入り両チャートで初のトップ10入り。前者ではストリーミング3330万、ダウンロード11000を、後者ではストリーミング2300万、ダウンロード3000を獲得。またGlobal 200ではCJ「Whoopty」も初のトップ10入りを果たしました(ストリーミング3400万、ダウンロード4000を獲得し10位に到達)。

そしてGlobal Excl. U.S.において、YOASOBI「夜に駆ける」がトップ10内に初登場。前週から20ランクアップし9位に到達しています。ストリーミングは1540万、ダウンロードは27000となり他の曲よりもダウンロードが強いのですが、これは日本が他国と比べてダウンロード指標が高いという特徴が表れたゆえ。Global Excl. U.S.でのJ-PopのランクインはLiSA「炎」以来2曲目の快挙達成です。

この「夜に駆ける」のトップ10入りの理由は、集計期間が1月1~7日ゆえに『NHK紅白歌合戦』の影響を反映したこと、集計期間中に同曲を収録したEP『THE BOOK』をリリースしたことによる注目度の上昇が挙げられます。日本での強さが目立つ「夜に駆ける」ですが、香港や台湾、シンガポールSpotifyデイリーチャートでも集計期間中200位以内に入っており、アジア中心とはなりますが日本以外でも聴かれていることがチャート上昇に寄与したと言えるでしょう。