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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

クリスマスソングが根強い人気、1月9日付米ビルボードおよびグローバルソングスチャートをチェック

ビルボードソングスチャート、現地時間の1月4日月曜に発表された最新1月9日付ソングスチャート(Hot 100)。24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」が4週ぶりに返り咲き、通算7週目の首位を獲得しました。

 

前週はクリスマスソングがトップ10内に9曲ランクインしていましたが、今週はストリーミングおよびダウンロードの集計期間が12月25日金曜から、ラジオエアプレイが12月28日月曜からの1週間であり、クリスマスソングはストリーミングおよびダウンロードの初日分のみ加算と言っても過言ではない状況。そんな中にあって前週首位のマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」は9位にとどまりました。ストリーミングは前週比59%ダウンの2270万ながら同指標通算10週目のトップとなっており、クリスマス当日のストリーミングが如何に凄まじかったかがよく解ります。ダウンロードは前週比66%ダウンの4000、そしてラジオエアプレイは140万となっています。

 

クリスマスソングが大きく後退したソングスチャートを制したのは24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」。ストリーミングは前週比4%ダップの1750万(同指標5位)、ダウンロードは同39%アップの7000(同指標6位)、そしてラジオエアプレイは同1%アップの8230万(同指標1位)となり、全指標が上昇。ラジオエアプレイは10週目の首位を獲得しています。「Mood」は昨年10月24日付で初の首位を獲得して以降、今回が3度目の返り咲きとなり、ドレイク「Nice For What」(2018)と並ぶ最多記録となります。

 

返り咲きといえば、前週100位圏外となっていたザ・ウィークエンド「Blinding Lights」が3位に戻ってきました。ストリーミングは前週比7%アップの1250万、ダウンロードは同82%アップの9000、そしてラジオエアプレイは同26%アップの5690万を獲得。年末年始が集計期間となるラジオエアプレイでは年末にその年のヒット曲を振り返る企画が多かったことで、年間チャートを制したこの曲が多くかかったことが上昇のきっかけと言えます。「Blinding Lights」はソングスチャート56週目のエントリーにして43週目のトップ10入りを果たしました。

ちなみに米ビルボードソングスチャートにはリカレントルールというものが存在します。これはチャートの新陳代謝を図ることを目的とし、一定週数ランクインした曲が一定順位を下回った場合にチャートから外れるというもの。「Blinding Lights」は前週、クリスマスソングに押し出されたことでこのルールが適用されています(52週を超えてランクインした曲が25位を下回れば適用。また20週を超える曲は50位を下回れば同じく適用されます)。ただしクリスマスソングの上昇に伴い適用された曲や、クリスマスソング自体は再ランクインできる模様です。

 

デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」が初のトップ10入りを果たしています(27→10位)。ストリーミングは前週比1%ダウンの1020万、ダウンロードは同2%アップの9000、そしてラジオエアプレイは同5%アップの4750万を獲得し、デュア・リパにとっては「New Rules」(2018 6位)、「Don't Start Now」(2020 2位)に次ぐ3曲目のトップ10入りとなりました。ダベイビーにとっては5曲目となります。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (7位) 24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」

2位 (14位) アリアナ・グランデ「Positions」

3位 (再登場) ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」

4位 (21位) ジャスティン・ビーバー feat. チャンス・ザ・ラッパー「Holy」

5位 (44位) BTS「Dynamite」

6位 (24位) クリス・ブラウン feat. ヤング・サグ「Go Crazy」

7位 (25位) ドレイク feat. リル・ダーク「Laugh Now Cry Later」

8位 (30位) ギャビー・バレット feat. チャーリー・プース「I Hope」

9位 (1位) マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」

10位 (27位) デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」

クリス・ブラウン feat. ヤング・サグ「Go Crazy」 は昨年8月22日付以来となるトップ10入りにして最高位を更新(これまでの最高は9位)。そしてBTS「Dynamite」はダウンロードが前週比183%アップの45000となり、同指標12週目の首位を獲得しています。

 

 

グローバルチャート速報も紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。1月9日付ではGlobal 200をマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」が、Global 200からアメリカの分を除いたGlobal Excl. U.S.をBTS「Dynamite」が制しました。

Global 200のほうがクリスマスソングが多くトップ10入りを果たしているのは、米が他国に比べてクリスマス当日にクリスマスソングをよく聴く傾向があるためと言えます。

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You (邦題:恋人たちのクリスマス)」はストリーミングが前週比55%ダウンの5830万、ダウンロードが同60%ダウンの11000ながら、12月25日からの一週間を集計期間とするGlobal 200を制し、昨年9月に新設された同チャートで最長となる4週目の首位を獲得しました。ちなみに3週首位を獲得しているのはバッド・バニー & ジェイ・コルテス「Dákiti」(今週2位)、BTS「Dynamite」(今週3位)、そしてカーディ・B feat. メーガン・ザ・スタリオン「WAP」(今週トップ10圏外)の3曲となります。Global 200では「All I Want For Christmas Is You」を筆頭に、クリスマスソングが4曲トップ10内にとどまっています。

Global 200で新たにトップ10入りを果たしたのはカロルG「Bichota」(21→9位)。ストリーミングが前週比8%ダウンの6360万、ダウンロードが同6%アップの1000を獲得しています。

Global Excl. U.S.ではマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」が3位にダウンし、BTS「Dynamite」が同チャート史上最長となる7週目の首位を獲得。ストリーミングは前週比10%ダウンの5000万、ダウンロードは同21%アップの16000を獲得しています。このGlobal Excl. U.S.ではマライア・キャリーの他、ワム!Last Christmas」が3ランクダウンながら10位に入りクリスマスソングは2曲登場。またエド・シーラン「Afterglow」は今週初めて1週間フルで集計されたことからストリーミング2050万およびダウンロード13000を獲得、前週から66ランクアップし10位に到達しています。