イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり)【海外ビルボード】米は「Luther」が2連覇、「Lose Control」は史上4曲目の80週以上エントリー達成

(※追記(3月4日20時39分):Global 200における日本の楽曲動向を追記しています。)

(※追記(3月6日18時50分):グローバルチャート紹介時、冒頭にて『Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.ではロゼ& ブルーノ・マーズ「Die With A Smile」が、共に首位返り咲きを果たしています』と記しましたが、正しくは『Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.ではロゼ& ブルーノ・マーズ「APT.」が、共に首位返り咲きを果たしています』でした。つきましては訂正を実施しています。心よりお詫び申し上げます。)

 

 

 

現地時間の3月3日月曜に発表された、最新3月8日付米ビルボードソングチャート(集計期間:2月21~27日)。ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」が2連覇を果たしています。

ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」はストリーミングが前週比14%ダウンの3870万(同指標2週目の首位)、ダウンロードが同30%ダウンの4,000(同指標12位)およびラジオが同9%アップの5100万(同指標3位)を記録しています。

「Luther」はラジオにおいて、1993年開始のアダルトR&Bエアプレイおよび1999年開始のラップエアプレイの双方を制した初の作品となり、後者で首位を獲得した翌週に前者にて6位から首位に浮上しています。また「Luther」は全体でのR&B/ヒップホップエアプレイおよびメインストリームR&B/ヒップホップエアプレイの双方でも首位に立ち、加えて前週にはリズミックエアプレイでも首位を獲得、ポップエアプレイでは15位以内をキープしています(なおアダルトR&BエアプレイはアダルトR&Bフォーマットのラジオ局での再生を反映、ラップエアプレイはR&B/ヒップホップおよびリズミック局におけるラップタイトルのリスナーへのリーチを反映しています)。

「Luther」は総合ソングチャートと集計方法を同一とするホットR&B/ヒップホップソングチャートおよびホットラップソングチャートの双方で10週目の首位を獲得しています。

 

2020年リリースのチャペル・ローン「Pink Pony Club」が11→8位となり、トップ10に返り咲いたのみならず同曲最高位を更新(これまでの最高は9位)。ポップエアプレイにて「Good Luck, Babe!」(2024年9月 1週首位)、「Hot To Go!」(2024年10月 9位)に続く3曲目のトップ10入りを果たしており、このチャートに3曲をトップ10入りさせたのはオリヴィア・ロドリゴが2021年から2023年にかけて5曲をトップ5入りさせた以来の記録となります。

 

テディ・スウィムズ「Lose Control」が12→9位となり、トップ10内に返り咲き。2024年3月に1週首位を獲得し、2024年度の年間ソングチャートを制したこの曲は当週が80週目のチャートインとなり、1958年8月4日付でこのチャートがスタートして以降4曲目の記録を達成しています。この曲は78週目の首位獲得段階で、デュア・リパ「Levitating」を抜きワーナーレコード発の作品としての最長記録を達成していました。

<米ビルボードソングチャート 歴代最長エントリー記録>

 (※ 日付はピーク時を指します。)

・91週 グラス・アニマルズ「Heat Waves」(2022年3月12日付以降 5週1位)

・90週 ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」(2020年4月4日付以降 4週1位)

・87週 イマジン・ドラゴンズ「Radioactive」(2013年7月6日付 3位)

・80週 テディ・スウィムズ「Lose Control」(2024年3月30日付 1週1位)

・79週 エイウォルネイション「Sail」(2013年10月12日付 17位)

・77週 デュア・リパ「Levitating」(2021年5月22日付 2位)

・76週 ジェイソン・ムラーズ「I'm Yours」(2008年9月20日付 6位)

 

最新のトップ10はこちら。

1位 (前週1位) ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」

2位 (3位) レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」

3位 (2位) ケンドリック・ラマー「Not Like Us」

4位 (4位) ケンドリック・ラマー feat. レフティ・ガンプレイ「TV Off」

5位 (9位) シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」

6位 (7位) ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」

7位 (8位) ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」

8位 (11位) チャペル・ローン「Pink Pony Club」

9位 (12位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

10位 (5位) ケンドリック・ラマー「Squabble Up」

 

レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」は3→2位に上昇。ラジオは前週比1%近く上昇、6330万を記録し同指標4週目の首位を獲得しています。

 

ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」は8→7位に上昇。総合ソングチャートと集計方法を同一とするホットロック&オルタナティヴソングチャート、およびホットオルタナティヴソングチャートでは共に30週目の首位となり、30週以上の首位獲得作品としては前者にて女性歌手では初、後者では2曲目にして女性が主演名義の曲としては初となります(ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス「I Remember Everything」が2023年から翌年にかけて30週首位を獲得)。

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。3月8日付ではGlobal 200においてレディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」が、Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.ではロゼ& ブルーノ・マーズ「APT.」が、共に首位返り咲きを果たしています。

ビルボードの記事に倣い、今回はGlobal Excl. U.S.から紹介。ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」はストリーミングが前週比5%ダウンの8880万、ダウンロードが同5%ダウンの8,000を、それぞれ記録しています。これにより「APT.」は自身の持つ最多首位獲得記録を16週に伸ばしています。

 

Global 200で首位に返り咲いたレディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」は、ストリーミングが前週比7%ダウンの1億1930万、ダウンロードが同13%ダウンの8,000を記録。これにより同曲はチャート開始以降6曲目となる10週以上の首位獲得作品となりました。なお最長記録はマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」が保持しており、2020年12月以降通算19週に渡り首位を獲得しています。

 

 

※追記(3月4日20時39分)

 

日本時間の3月4日夜、Global 200の全容が発表されました。日本の楽曲動向については、Xにて発信しています。