現地時間の2月5日月曜に発表された、最新2月10日付米ビルボードソングチャート(集計期間：1月26日～2月1日)。ミーガン・ザ・スタリオン「Hiss」が初登場で首位を獲得しました。
.@theestallion’s ‘Hiss’ Debuts at No. 1 on Billboard #Hot100 https://t.co/AXdZJum6wp
— billboard (@billboard) 2024年2月5日
(※なおこのブログではすべて大文字の作品、またすべて小文字の作品について、米ビルボードの表記に倣い頭文字のみ大文字という表記で統一します(ただしカーディ・Bに客演参加した「WAP」については全て大文字で記載します)。またMegan Thee Stallionのカタカナ表記については日本のメディアで対応が分かれていますが、ワーナーミュージックジャパンやビルボードジャパンによる表記を用います。)
ミーガン・ザ・スタリオン「Hiss」は米ビルボードソングチャート65年の歴史において1,163曲目の首位、初登場での首位到達は75曲目となります。
ミーガン・ザ・スタリオンは総合ソングチャートで通算3曲目の首位を獲得。ビヨンセとの「Savage」が2020年5月に1週、カーディ・Bに客演参加した「WAP」が同年8月以降通算4週首位を獲得していました。
(なお記事にて詳細は記されていませんが、「Hiss」はミーガン・ザ・スタリオンがニッキー・ミナージュ等に向けたいわゆるディスソングであり、ニッキーはそれに返答する形で「Big Foot」を1月29日にリリースしています。また米ビルボードは「Hiss」の首位到達アナウンス後、ミーガンとニッキーによる関係性を時系列に沿ってまとめた記事も公開しています。これらについては下記ポスト内記事をご参照ください。)
ニッキー・ミナージュ、ミーガン・ザ・スタリオンのディス・トラックに対するアンサー・トラック「Big Foot」公開 https://t.co/0CsHGjh000
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2024年1月30日
A Timeline of Nicki Minaj & Megan Thee Stallion’s Friendship-Turned-Feudhttps://t.co/SBQG51CbPZ
— billboard (@billboard) 2024年2月5日
ミーガン・ザ・スタリオン「Hiss」はストリーミング2920万(同指標首位)、ダウンロード104,000(同指標首位)、ラジオ290万(同指標50位未満)をそれぞれ記録しています。同曲は1月26日にオリジナルバージョンやクリーンバージョンがリリースされ、1月31日にはインストゥルメンタルバージョンや、オリジナルおよびクリーンバージョンの”Chopped 'N Screwed”ミックスが登場。また記事にはありませんが、オリジナルおよびクリーンバージョンの”DJ Edit”も用意されています(下記Spotifyの曲目一覧をご参照ください)。
ミーガン・ザ・スタリオンはストリーミング指標にて、ビヨンセとの「Savage」(2020年 1週)、カーディ・Bに客演参加した「WAP」(2020年 10週)および単独での「Body」(2020年 1週)に続く4曲目の首位を獲得。ダウンロード指標においては「Savage」(2020年 3週)、「WAP」(2020年 2週)および単独での「Bongos」(2023年9月 1週)に続き、こちらも4曲目の首位となっています。
なお「Hiss」はホットガールプロダクションからリリースされていますが、ミーガン・ザ・スタリオンは今月2日にワーナーミュージックグループと契約しています。詳細はチャート記事には記されていませんが、音楽プロモーション、流通そしてグローバルでのマーケティングについてワーナーミュージックグループのサービスが利用でき、またホットガールプロダクションからインディペンデントの形でリリースを続けながらワーナーミュージックグループと共同で活動が可能。さらにミーガンは原盤の所有権と出版権を保持することもできるという契約形態となっています。契約形態については下記ポスト内記事をご参照ください。
Megan Thee Stallion Signs Distribution Deal With Warner Music Group While Maintaining Independence https://t.co/hOy0vQ4Joi
— billboard (@billboard) 2024年2月2日
なお、ミーガン・ザ・スタリオンは「Hiss」の首位獲得について、喜びのコメントをポストしています。
Thank you thank you thank you ! Thank you GOD, Thank you MAMA HOLLY, Thank you to EVERYONEEEEE that took the time out of their week to go hard and make this happen! I love you I appreciate you I’m so grateful 🥹🥹🥹🥹🥹💙💙💙💙 likeeee #HISS is number 1 !!! Thank you for RUNNING…
— TINA SNOW (@theestallion) 2024年2月5日
通算4週首位を獲得していたジャック・ハーロウ「Lovin On Me」は2位に後退するも、ラジオは前週比3％アップの7590万を記録。同指標3週目の首位を獲得しています。
ベンソン・ブーン「Beautiful Things」が登場2週目にして15→8位に到達。ストリーミングは前週比18％アップの1850万、ダウンロードは同21％アップの8,000、ラジオは同393％アップの80万を記録しています。
21歳、ワシントン州モンロー出身のベンソン・ブーンはこれまで「Ghost Town」(2021年11月 100位)、「In The Stars」(2022年5月 82位)がランクインしながら、2曲とも100位以内ランクインは1週にとどまっていました。今作はワーナーレコード内のナイトストリートレコードからリリースされていますが、同レーベル発のトップ10ヒットは「Beautiful Things」が初となります。ナイトストリートレコードは、イマジン・ドラゴンズのフロントマンであるダン・レイノルズがワーナーレコードとのパートナーシップにて指揮を執っています。なお、イマジン・ドラゴンズ自体はこれまで5曲のトップ10ヒットを有しています。
最新のトップ10はこちら。
This week's #Hot100 top 10 (chart dated Feb. 10, 2024)
— billboard charts (@billboardcharts) 2024年2月5日
［今週 (前週) 歌手名・曲名］
1位 (初登場) ミーガン・ザ・スタリオン「Hiss」
2位 (1位) ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」
3位 (2位) テイラー・スウィフト「Cruel Summer」
4位 (4位) テディ・スウィムズ「Lose Control」
5位 (3位) テイト・マクレー「Greedy」
6位 (5位) ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス「I Remember Everything」
7位 (7位) ドージャ・キャット「Agora Hills」
8位 (15位) ベンソン・ブーン「Beautiful Things」
9位 (10位) 21サヴェージ「Redrum」
10位 (9位) シザ「Snooze」
米ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。2月10日付ではGlobal 200においてミーガン・ザ・スタリオン「Hiss」が初登場で首位を獲得、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではテイト・マクレー「Greedy」が通算4週目となる首位に達しています。
.@theestallion’s ‘Hiss’ Slithers Onto Billboard Global 200 at No. 1 https://t.co/Zv7xHAHMCa
— billboard (@billboard) 2024年2月5日
(米ビルボードのチャート専用XアカウントによるGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.のトップ10ラインナップの画像入りポストは現時点で発信されていません。発信され次第掲載します。)
Global 200ではミーガン・ザ・スタリオン「Hiss」が首位に初登場。ストリーミング3960万、ダウンロード99,000をそれぞれ記録しています。先述したように、「Hiss」では様々なバージョンがリリースされています。
ミーガン・ザ・スタリオンは2020年9月に始まったグローバルチャートのうちGlobal 200において、主演曲にて初登場で首位に送り込んだ最初の女性ラッパーに。ミーガンはカーディ・Bに客演参加した「WAP」が2020年9月から10月にかけて、通算3週に渡り首位を獲得しています。なお女性ラッパーにおいてはラトーも、ジョングクに招かれた「Seven」にて2023年7月以降、通算7週首位を獲得しています。
ベンソン・ブーン「Beautiful Things」がGlobal 200で13→6位に上昇し、キャリア初のトップ10ヒットに。ストリーミングは前週比31％アップの4040万、ダウンロードは同20％アップの10,000を記録しています。
Global Excl. U.S.ではテイト・マクレー「Greedy」が3週ぶり、通算4週目の首位を獲得。ストリーミングは前週比3％ダウンの3960万、ダウンロードは同4％ダウンの1,000を記録しています。
ザ・ウィークエンド、JENNIE(BLACKPINK) ＆リリー＝ローズ・デップ「One Of The Girls」はストリーミングが前週比2％アップとなる3860万を記録し、7→5位に上昇しています。
Global Excl. U.S.では3曲が、いずれもキャリア初となるトップ10入りを達成。その最高位はCreepy Nutsによる「Bling-Bang-Bang-Born」(16→7位)。ストリーミングは前週比45％アップの2190万、ダウンロードは同46％アップの7,000を記録しています。記事にはありませんが、日本の楽曲におけるGlobal Excl. U.S.トップ10入りは、King Gnu「SPECIALZ」(2023年9月16日付 8位)以来となります。
(なお「Bling-Bang-Bang-Born」については記事にて動画が未掲載となっており、貼付欄には”Video unavailable This video is not available”と表示されています。これは現時点で同曲の公式動画がないためと思われます。もしくは、公開されているもののYouTube有料会員のみの公開にとどめている可能性も考えられます。)
テディ・スウィムズ「Lose Control」がGlobal Excl. U.S.で15→9位に。ストリーミングは前週比18％アップの2250万、ダウンロードは同13％アップの6,000を記録しています。
ノア・カーン「Stick Season」がGlobal Excl. U.S.で12→10位に。ストリーミングは前週比8％アップの2380万、ダウンロードは同11％アップの3,000を記録しています。
