現地時間の7月4日月曜が祝日のため、翌5日に発表された最新7月9日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)。前週初登場で首位を獲得したドレイク feat. トゥエニーワン・サヴェジ「Jimmy Cooks」が5位に後退、ハリー・スタイルズ「As It Was」が首位に返り咲きを果たしました。
.@Harry_Styles "As It Was" is No. 1 on the #Hot100 for an eighth total week! 🙌 https://t.co/DgNLHKsVTx
— billboard (@billboard) 2022年7月5日
ハリー・スタイルズ「As It Was」はストリーミングが前週比10%ダウンの1860万(同指標7位)、ダウンロードが同14%ダウンの5000(同指標8位)、ラジオが同1%アップの7710万(同指標3位)を記録し、2週ぶりに首位に返り咲きました。
4月16日付で初登場首位を獲得した「As It Was」は、ジャック・ハーロウ「First Class」(4月23日付、5月21日付および5月28日付)、フューチャー feat. ドレイク & テムズ「Wait For U」(5月14日付)、ドレイク feat. トゥエニーワン・サヴェジ「Jimmy Cooks」(7月2日付)に一時首位を明け渡しながら、今回が3回目の返り咲きとなります。この3回の返り咲きはマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」(首位獲得は2019-2022)、24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」(2020-2021)およびドレイク「Nice For What」(2018)に続く記録達成です。
3週首位を記録しているジャック・ハーロウ「First Class」は2位に浮上。ラジオは前週比4%アップの8550万を記録し、同指標4週目の首位に。一方で前週総合首位に初登場したドレイク feat. トゥエニーワン・サヴェジ「Jimmy Cooks」は5位に後退。ストリーミングは前週比42%ダウンの2470万(同指標1位)、ダウンロードは同68%ダウンの2000(同指標47位)、ラジオは同13%ダウンの260万(同指標50位未満)を記録しています。
(上記はリリックビデオ。)
ビヨンセ「Break My Soul」が8ランクアップし7位に到達。6月20日月曜、東部標準時の午後9時にTidal先行でリリースされ、3時間後に他のサブスクサービスでも解禁。前週は3日あまりの集計期間で15位に初登場し、今回初の1週間フル加算となったことでストリーミングは1400万→1660万(同指標17→8位)、ダウンロードは22,000→11,000(同指標1→4位)、ラジオは1070万→2300万(同指標50位未満→28位)を記録しています。
「Break My Soul」はビヨンセにとってメーガン・ザ・スタリオン(一部ではミーガン・ザ・スタリオンと表記)にフィーチャーされた「Savage」で2020年5月に首位を獲得して以来となるトップ10入り(「Savage」はビヨンセにとって7曲目の首位獲得作品)。主演曲では「Formation」が初登場で10位にランクインした2016年5月以来となり、今作で記念すべき20曲目のトップ10入り達成です。
<米ビルボードソングスチャート 20曲以上のトップ10ヒット輩出歌手>
・58曲 ドレイク
・38曲 マドンナ
・34曲 ザ・ビートルズ
・31曲 リアーナ
・30曲 マイケル・ジャクソン、テイラー・スウィフト
・28曲 エルトン・ジョン、マライア・キャリー、スティーヴィー・ワンダー
・27曲 ジャネット・ジャクソン
・26曲 ジャスティン・ビーバー
・25曲 エルヴィス・プレスリー(※)、リル・ウェイン
・23曲 ホイットニー・ヒューストン、ポール・マッカートニー、ザ・ローリング・ストーンズ
・22曲 エミネム、ジェイ・Z
・20曲 ビヨンセ、シカゴ、ニッキー・ミナージュ、シュープリームス、カニエ・ウェスト
※エルヴィス・プレスリーについては、米ビルボードソングスチャートが始まった1958年8月4日付以降にランクインした作品のみカウント対象。
ビヨンセの初のトップ10ヒットはジェイ・Zに客演参加した「'03 Bonnie & Clyde」で、2002年12月7日付で前週より3ランクアップし8位に登場。またデスティニーズ・チャイルドとしては1998年から2005年にかけて、4曲の首位を含む10曲のトップ10ヒットを輩出しています。
ソロとして20曲以上、グループとして10曲以上のトップ10ヒットを輩出したのはビヨンセが女性では初。ポール・マッカートニーはザ・ビートルズとして34曲、ソロとして23曲(ウィングスとの共同名義を含む)を、またマイケル・ジャクソンはソロとして30曲、ジャクソン5/ジャクソンズとしては11曲のトップ10ヒットを放っています。
ビヨンセ「Break My Soul」はロビンS「Show Me Love」を使用しており、同曲のソングライターであるアレン・ジョージおよびフレッド・マクファーレンは「Break My Soul」にもクレジット。これにより2名はソングライターとして「Show Me Love」が1993年6月に5位を記録して以来のトップ10ヒットを記録しました。
グラス・アニマルズ「Heat Waves」が1ランクアップし9位に。同曲にとって76週目のエントリーとなり、米ビルボードソングスチャート歴代5位タイの最長記録を達成。76週目でのトップ10入りは初となります。
<米ビルボードソングスチャート 最長エントリー記録>
・90週 ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」(最高1位)
・87週 イマジン・ドラゴンズ「Radioactive」(最高3位)
・79週 エイウォルネイション「Sail」(最高17位)
・77週 デュア・リパ「Levitating」(最高2位)
・76週 グラス・アニマルズ「Heat Waves」(最高1位)、ジェイソン・ムラーズ「I'm Yours」(最高6位)
最新のトップ10はこちら。
The #Hot100 top 10 (chart dated July 9, 2022)
— billboard charts (@billboardcharts) 2022年7月5日
[今週 (前週) 歌手名・曲名]
1位 (2位) ハリー・スタイルズ「As It Was」
2位 (3位) ジャック・ハーロウ「First Class」
3位 (5位) リゾ「About Damn Time」
4位 (4位) フューチャー feat. ドレイク & テムズ「Wait For U」
5位 (1位) ドレイク feat. トゥエニーワン・サヴェジ「Jimmy Cooks」
6位 (9位) ケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal With God)」
7位 (15位) ビヨンセ「Break My Soul」
8位 (11位) バッド・バニー & チェンチョ・コルレオーネ「Me Porto Bonito」
9位 (10位) グラス・アニマルズ「Heat Waves」
10位 (8位) ジョージ「Glimpse Of Us」
ジョージ「Glimpse Of Us」(10位)は前週より2ランクダウンしましたが、ラジオは前週比208%アップとなる180万を記録しています。
米ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。7月9日付ではGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.の双方においてハリー・スタイルズ「As It Was」が、共に通算12週目となる首位を獲得しました。
This week, @Harry_Styles' "As It Was" makes history on the Billboard Global charts, as it leads each list for a 12th total week. 💯https://t.co/YgAEeBNrp1
— billboard (@billboard) 2022年7月5日
The #Global200 top 10 (chart dated July 9, 2022)
— billboard charts (@billboardcharts) 2022年7月5日
The Billboard Global Excl. U.S. top 10 (chart dated July 9, 2022)
— billboard charts (@billboardcharts) 2022年7月5日
ハリー・スタイルズ「As It Was」はGlobal 200においてストリーミングが前週比7%ダウンの7660万を、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比6%ダウンの5950万を記録しています(双方のチャートともダウンロードは未記載)。
「As It Was」はふたつのグローバルチャートで共に通算12週目の首位となり、Global Excl. U.S.では最長首位獲得記録を更新、そしてGlobal 200ではザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー「Stay」(2021)を抜き単独最長記録を達成しました。
チャーリー・プースとBTSのジョングクによる「Left And Right」がGlobal 200で5位、Global Excl. U.S.で2位に初登場。ストリーミングはGlobal 200で7260万を記録しています。Global 200ではチャーリー・プース、ジョングク(ソロ名義として)共に初のトップ10入りを果たし、ジョングクはBTSのソロ名義としては最高位タイを記録(5月14日付でBTSのSUGAがPSYに客演参加した「That That」が初登場5位)、さらに主演曲ではBTSのソロ名義として最高位に到達しました。またGlobal Excl. U.S.においてジョングクは「Stay Alive」(2022年2月 初登場8位)以来2曲目のトップ10入り(チャーリー・プースは初)。BTSメンバーのソロ曲としては「Stay Alive」(8位)、PSYに客演参加したSUGAの「That That」(2022年5月 2位)に続く3曲目のトップ10入りとなりました。なおBTSとしては双方のグローバルチャートで6曲の首位を輩出しています。
ビヨンセ「Break My Soul」がGlobal 200で12ランクアップし9位に到達。初の1週間フル加算に伴うもので、ストリーミングは2760万→3530万を記録。ビヨンセにとってはグローバルチャート開設以降、Global 200で初のトップ10ヒットとなりました。