イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】モーガン・ウォレン「Last Night」が米で首位キープ、FIFTY FIFTYがGlobal 200でトップ5入り

現地時間の5月8日月曜に発表された、最新5月13日付米ビルボードソングチャート(集計期間:4月28日~5月4日)。モーガン・ウォレン「Last Night」が2週連続、通算5週目の首位を獲得しました。

モーガン・ウォレン「Last Night」はストリーミングが前週比4%ダウンの3240万(同指標2位)、ダウンロードが同7%ダウンの9,000(同指標2位)、ラジオが同17%アップの5590万(同指標5位)を記録しています。

「Last Night」はカントリーエアプレイチャートにおいて5→1位となり、カントリーエアプレイチャートが1990年1月にスタートして以降、総合ソングチャートとカントリーエアプレイチャートの双方を同時に制した初の作品となりました。また同時にという点を除けば、ローンスター「Amazed」が総合ソングチャートで2000年3月に2週、カントリーエアプレイチャートでは1999年7~9月に8週首位を獲得しており、「Last Night」が2曲目となります。

「Last Night」はホットカントリーソングチャートにおいて13週目の首位を獲得。総合ソングチャートおよびホットカントリーソングチャートの双方を制したのは20曲目となりますが、ふたつのチャートにおける首位獲得週数の合計において「Last Night」は20曲中最長を更新しています。

<米ビルボードソングチャートおよびホットカントリーソングチャートの双方を制した曲における、ふたつのチャートの合計首位獲得週数>

18週 モーガン・ウォレン「Last Night」(2023)(ソングチャート5週首位/ホットカントリーソングチャート13週首位)

16週 ジョニー・ホートン「The Battle Of New Orleans」(1959)(6週/10週)

13週 テイラー・スウィフト「We Are Never Ever Getting Back Together」(2012)(3週/10週)

10週 ローンスター「Amazed」(1999-2000)(2週/8週)

9週 マーティ・ロビンス「El Paso」(1959-1960)(2週/7週)

8週 ボビー・ゴールズボロ「Honey」(1968)(5週/3週)

7週 ケニー・ロジャース「Lady」(1980)(6週/1週)

7週 C.W.マッコール「Convoy」(1975-1976)(1週/6週)

7週 ジミー・ディーン「Big Bad John」(1961)(5週/2週)

5週 グレン・キャンベル「Rhinestone Cowboy」(1975)(2週/3週)

5週 チャーリー・リッチ「The Most Beautiful Girl」(1973)(2週/3週)

4週 テイラー・スウィフト「All Too Well (Taylor's Version)」(2021)(1週/3週)

4週 ケニー・ロジャース duet with ドリー・パートン「Islands In The Stream」(1983)(2週/2週)

3週 エディ・ラビット「I Love A Rainy Night」(1981)(2週/1週)

3週 ドリー・パートン「9 To 5」(1981)(2週/1週)

3週 グレン・キャンベル「Southern Nights」(1977)(1週/2週)

3週 フレディ・フェンダー「Before The Next Teardrop Falls」(1975)(1週/2週)

2週 ジョン・デンバー「I'm Sorry」(1975)(1週/1週)

2週 ジョン・デンバー「Thank God I'm A Country Boy」(1975)(1週/1週)

2週 B.J.トーマス「(Hey Won’t You Play) Another Somebody Done Somebody Wrong Song」(1975)(1週/1週)

 

シザ「Kill Bill」は2位をキープ。同曲はホットR&B/ヒップホップソングチャートで19週目、ホットR&Bソングチャートで20週目の首位を獲得。前者においては首位獲得週数が歴代単独2位となりました。

<ホットR&B/ヒップホップソングチャート 15週以上首位獲得曲>

20週 リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」(2019)

19週 シザ「Kill Bill」(2022-2023)

18週 リル・ナズ・X & ジャック・ハーロウ「Industry Baby」(2021-2022)

18週 ドレイク feat. ウィズキッド & カイラ「One Dance」(2016)

16週 ロビン・シック feat. T.I. & ファレル「Blurred Lines」(2013)

15週 メアリー・J. ブライジ「Be Without You」(2006)

 

3位のマイリー・サイラス「Flowers」はラジオにおいて前週比1%ダウンの9070万となり、同指標12週目の首位を獲得しています。

 

エスラボン・アーマード & ペソ・プルマ「Ella Baila Sola」は4位となり、メキシコの曲として総合ソングチャートにおける最高位を引き続きキープしています。またストリーミングは前週比2%アップの3460万を記録し、メキシコの曲として同指標初制覇を果たしました。

 

レマ & セレーナ・ゴメス「Calm Down」は6→5位に上昇。ストリーミングは前週比1%アップの1570万、ダウンロードは同3%アップの5,000、ラジオは同19%アップの7890万をそれぞれ記録しています。この曲は2022年2月にレマ単独によるオリジナルバージョンがリリースされ、8月にはセレーナ・ゴメス参加のリミックスバージョンが登場。またリミックスバージョンのミュージックビデオは昨年9月に公開されています。

レマは今回のトップ5入りがキャリア初となり、セレーナ・ゴメスにとってはエイサップ・ロッキーを迎えた「Good For You」(2015年10月 5位)、「Same Old Love」(2016年1月 5位)、「Lose You To Love Me」(2019年11月 1週1位)に続く4曲目のトップ5入りとなります。

Calm Down」は昨年4月に始まったU.S.アフロビートソングチャートで36週目の首位を獲得。また今回ポップエアプレイチャートでも首位となり、この2つのチャートを共に制した初の曲となりました。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) モーガン・ウォレン「Last Night」

2位 (2位) シザ「Kill Bill

3位 (3位) マイリー・サイラス「Flowers」

4位 (4位) エスラボン・アーマード & ペソ・プルマ「Ella Baila Sola

5位 (6位) レマ & セレーナ・ゴメス「Calm Down」

6位 (7位) メトロ・ブーミン、ザ・ウィークエンド & 21サヴェージ「Creepin'」

7位 (5位) グルーポ・フロンテラ & バッド・バニー「Un x100to」

8位 (8位) ザ・ウィークエンド & アリアナ・グランデ「Die For You」

9位 (9位) ピンクパンサレス & アイス・スパイス「Boy's A Liar Pt.2」

10位 (10位) テイラー・スウィフトAnti-Hero

 

 

ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート、5月13日付ではGlobal 200、およびGlobal 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.の双方でグルーポ・フロンテラ & バッド・バニー「Un x100to」が連覇を達成しました。

グルーポ・フロンテラ & バッド・バニー「Un x100to」はGlobal 200においてストリーミングが前週比10%ダウンの9950万、ダウンロードが同28%ダウンの3,000を、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比8%ダウンの7540万を、それぞれ記録しています(Global Excl. U.S.におけるダウンロード数は記事未掲載)。

Global 200においてはエスラボン・アーマード & ペソ・プルマ「Ella Baila Sola」が2位、ヤング・ルキャス & ペソ・プルマ「La Bebe」が3位をそれぞれキープ。Global Excl. U.S.では「Ella Baila Sola」と「La Bebe」が入れ替わりますが、双方のチャートでメキシコの曲(およびスペイン語曲)が2週続けてトップ3を独占したことになります。

 

FIFTY FIFTY「Cupid」がGlobal 200で8→5位に上昇し、最高位を更新。ストリーミングは前週比38%アップの7770万、ダウンロードは同54%アップの4,000を記録しています。K-POPのグループによるGlobal 200でのトップ5入りはBTS(8曲)、BLACKPINK(3曲)に続き3組目となります。またGlobal Excl. U.S.では8→6位に上昇しています。

なお最新の英ソングチャートでは「Cupid」が18→9位となり、FIFTY FIFTYは勿論のこと所属事務所のアトラクト、そしてK-POP女性ダンスボーカルグループにおいても初のトップ10入りを果たしています。

 

YOASOBI「アイドル」はGlobal 200で10→9位、Global Excl. U.S.では5→4位となり、双方のチャートで上昇しています。