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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】米でテイラー・スウィフトが6連覇達成、クリスマスソングが6曲トップ10入り

現地時間の12月5日月曜に発表された最新12月10日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)は、テイラー・スウィフトAnti-Hero」が初登場から6週連続で首位をキープ。またクリスマスソングが新たに2曲、トップ10内に再浮上を果たしました。

11月25日から12月1日までを集計期間とする12月10日付米ビルボードソングチャートにおいて首位をキープしたテイラー・スウィフトAnti-Hero」は、ストリーミングが前週比19%ダウンの2090万(同指標6位)、ダウンロードが同15%アップの13,000(同指標通算3週目の首位)、ラジオが同6%アップの6890万(同指標2位)を記録しています。

ダウンロードにおいては、オリジナルバージョンを含む10のバージョン(アコースティック、インストゥルメンタルバージョンやブリーチャーズ客演参加版、イレニアム、ジェイダ・G、クングスおよびルーズベルトによるリミックス等)が再度テイラー・スウィフトのホームページに登場し、11月30日深夜から12月1日まで69セント(0.69ドル)にて安価販売。これがダウンロード指標の上昇に貢献しています。

Anti-Hero」はテイラー・スウィフトにとって、「Blank Space」の7週首位(2014-2015)に続く、6週目の首位獲得曲となりました。また米ビルボード64年の歴史において初登場での首位獲得曲は64曲となりますが、そのうち初登場から6週以上首位をキープしたのは「Anti-Hero」が10曲目となります。

<初登場から6週以上首位を獲得した曲>

テイラー・スウィフトAnti-Hero」 (連続6週/通算10週)

BTS「Butter」(2021 7週/10週)

・オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」(2021 8週/8週)

・ドレイク「God's Plan」(2018 11週/11週)

・アデル「Hello」(2015-2016 10週/10週)

・レディーガガ「Born This Way」(2011 6週/6週)

エルトン・ジョン「Candle In The Wind 1997」「Something About The Way You Look Tonight」(1997-1998 14週/14週)

・パフ・ダディ & フェイス・エヴァンス feat. 112「I'll Be Missing You」(1997 11週/11週)

マライア・キャリーボーイズIIメン「One Sweet Day」(1995-1996 16週/16週)

マライア・キャリー「Fantasy」(1995 8週/8週)

 

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You (邦題:恋人たちのクリスマス)」は5→2位へ。ストリーミングは前週比41%アップの3030万(同指標通算16週目の首位)、ダウンロードは同59%アップの5,000(同意指標7位)、ラジオは同45%アップの2980万(同指標23位)となり、ラジオにおいてはトップエアプレイゲイナーを獲得しています。

最新週において「All I Want For Christmas Is You」は、米ビルボードが2011年に開始したHoliday 100(クリスマスソングのみのソングチャートで、最新週が58週目)において53週目の頂点に立ち、また2015年のクリスマスシーズン以降は38週連続で首位に立っています。同曲はクリスマスソングチャートにおけるGreatest Of All Timeソングチャートでも首位となっています。

「All I Want For Christmas Is You」は1994年、マライア・キャリークリスマスアルバム『Merry Christmas』に収録され、ストリーミングの興隆や同サービスでのクリスマスプレイリストの多数登場等も相俟って総合ソングチャートにもランクイン。初のトップ10入りは2017年12月の9位であり、翌年に3位を獲得すると、2019年のクリスマスシーズンにはデヴィッド・セヴィル & ザ・チップマンクス「The Chipmunk Song」(1958年12月に首位獲得)以来、クリスマスソングでは2曲目となる首位の座に就いています。

「All I Want For Christmas Is You」はマライア・キャリーにとって19曲目の総合ソングチャート首位獲得曲であり、ソロ歌手では最多の首位獲得数を誇ります。なお全体ではザ・ビートルズの20曲が最多となります。

また「All I Want For Christmas Is You」が2019年のクリスマスシーズン以降毎年首位を獲得したことで、マライア・キャリーは1990年代以降4つのディケイドで首位を獲得。異なる4つのディケイドすべてで首位に立った歌手はマライアが初となります。「All I Want For Christmas Is You」はこれまでに通算8週首位を獲得し、クリスマスソングの首位獲得週数でデヴィッド・セヴィル & ザ・チップマンクス「The Chipmunk Song」を上回っています。

 

1958年リリースのブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」が6→3位に。2021年のクリスマスシーズンまで3年連続で最高2位を記録したこの曲はストリーミングが前週比51%アップの2990万、ダウンロードが同292%アップの4,000、ラジオが同30%アップの2620万を記録し、トップストリーミングゲイナーおよびトップセールスゲイナーを獲得しています。

クリスマスソングは前週4曲がトップ10内に再浮上し、今週いずれも順位を上げています。さらに今週は2曲がトップ10内に返り咲きを果たしました。

2020年のクリスマスシーズンに最高5位を記録したアンディ・ウィリアムスによる1963年リリースの「It's The Most Wonderful Time Of The Year」が19→9位に。アンディはこの曲のトップ10返り咲きの結果、自身が持つ初のトップ10入りからの登場期間最長記録を63年と2ヶ月に伸ばしました。なお初のトップ10入りは1959年10月12日付における「Lonely Street」となります。

また、2020年のクリスマスシーズンに初のトップ10入りを果たし、翌年のシーズンに最高7位を記録した1984年リリースのワム!Last Christmas」が23→10位に上昇しました。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) テイラー・スウィフトAnti-Hero

2位 (5位) マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」

3位 (6位) ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」

4位 (3位) サム・スミス & キム・ペトラス「Unholy」

5位 (9位) ボビー・ヘルムズ「Jingle Bell Rock」

6位 (10位) バール・アイヴス「A Holly Jolly Christmas」

7位 (2位) ドレイク & 21サヴェージ「Rich Flex

8位 (4位) スティーヴ・レイシー「Bad Habit」

9位 (19位) アンディ・ウィリアムス「It's The Most Wonderful Time Of The Year」

10位 (23位) ワム!Last Christmas

ラジオ指標を制したのはサム・スミス & キム・ペトラス「Unholy」(総合4位)。前週比8%アップの7740万となり、ラジオ指標3週目の首位を獲得しています。

また今週はクリスマスソングが100位以内に25曲エントリー。全体の4分の1を占めています。

 

 

ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。12月10日付ではマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」が首位に返り咲き、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではサム・スミス & キム・ペトラス「Unholy」が4週連続、通算8週目の首位を獲得しています。

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」はGlobal 200においてストリーミングが前週比47%アップの6450万、ダウンロードが同62%アップの8,000を記録し前週の5位から上昇。2020年のクリスマスシーズンに4週、翌年にも4週首位となったこの曲が通算9週目の首位を獲得しました。一昨年は12月19日付で、昨年は12月18日付でシーズン初の首位に立った「All I Want For Christmas Is You」は、今シーズンにおいてはこれまでより1週早くその座に就いています。

なお「All I Want For Christmas Is You」は、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.においてストリーミングが前週比53%アップの3740万、ダウンロードが同67%アップの3,000をそれぞれ記録し、16→3位へ上昇しています。Global Excl. U.S.において「All I Want For Christmas Is You」は2020年のクリスマスシーズンに1週、翌年には3週首位を獲得しています。

サム・スミス & キム・ペトラス「Unholy」がGlobal Excl. U.S.で通算8週目の首位に。ストリーミングは前週比3%ダウンの5100万、ダウンロードは同10%ダウンの5,000を記録しています。Global 200においては2位をキープしました。

Global 200においてはクリスマスソングが躍進。2020年および2021年のクリスマスシーズンに最高3位を記録したブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」が19→4位、2シーズン連続で最高2位となったワム!Last Christmas」が21→5位、同じく2シーズン連続で最高4位を記録したボビー・ヘルムズによる1957年リリースの「Jingle Bell Rock」が23→8位に、それぞれ上昇しています。なお「Last Christmas」はGlobal Excl. U.S.においても27→9位に上昇しています(同チャートの最高位は2位)。