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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

オーディション企画THE FIRSTから誕生したBE:FIRSTが「Shining One」を解禁…課題曲の動向から拡充すべき指標が見えてくる

来週水曜に発表される8月25日公開(8月30日付)ビルボードジャパンソングスチャート。本日解禁されたBE:FIRST「Shining One」の動向に注目です。

上記ミュージックビデオは本日20時にプレミア公開。月曜解禁はビルボードジャパンソングスチャートの集計開始日にあたるため、より好い結果を残すにはどうすべきかを熟知したアクションと言えます。

 

SKY-HIさんによるオーディション企画、THE FIRSTから登場した7人組であるBE:FIRST。3日前のデビューメンバー発表時には5人の予定が7人となる等サプライズが多く、人生を賭けて日本の音楽業界を変えんとするSKY-HIさんの強固な意志を感じます。その意志等についてはhuluやYouTubeで確認できますので是非そちらにてご確認いただきつつ、ここではチャート面をメインに記載します。

 

 

THE FIRSTからはこれまで、オーディション課題曲の3曲がTHE FIRST名義にてデジタル解禁されています。

3曲中2曲がビルボードジャパンソングスチャートで100位以内に登場しておりオーディションへの注目の高さがうかがえますが、一方で気になる指標の存在を感じています。

・THE FIRST「Be Free -from Audition THE FIRST-」(CHART insightはこちら)

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・THE FIRST「Move On -from Audition THE FIRST-」(CHART insightはこちら)

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・THE FIRST「To The First -from Audition THE FIRST-」(CHART insightはこちら)

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3曲ともにダウンロード指標がトップ10入りを果たしています。初週セールスは「Be Free」が7846DL、「Move On」が6585DL、「To The First」が10646DLであり、好調を示しています。

一方で気になるのは接触指標であるストリーミングの高くなさ。サブスク再生回数等に基づく当該指標においてはすべて100位以内に到達していません。300位圏内となれば加算対象となるのですが、「Be Free」は2週、「Move On」および「To The First」は1週にとどまっています。初週1万ダウンロードを超えた「To The First」のストリーミング指標加算がわずか1週にとどまったのは気掛かりといえます。 

 

このストリーミングに強いのがNiziUでした。THE FIRSTの前年に『スッキリ』(日本テレビ)で取り上げられたオーディション企画、Nizi ProjectからデビューしたNiziUはプレデビュー曲「Make you happy」および同名ミニアルバムで結果を残します。

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昨年7月8日公開(7月13日付)ビルボードジャパンソングスチャートでは「Make you happy 」が2位に初登場。ミニアルバムも首位に登場するのですが、特筆すべきはそのミニアルバムに収録された4曲すべてがストリーミング指標で初週トップ10入りを果たし、総合チャートでもすべて20位以内に入っていること(上記参照)。

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「Make you happy」のCHART insightはこちら。同曲は2位に登場して以降最新8月11日公開(8月16日付)まで、58週連続でビルボードジャパンソングスチャート100位以内に在籍。ダウンロード指標は既に300位を割り込むこともある一方でストリーミングおよび動画再生が100位以内をキープしており、これらが曲を牽引していることが解ります。接触指標の拡充こそ大ヒットやロングヒットの条件と言えるのです。

 

自分はBE:FIRSTメンバーおよび歌手名決定時にこのようなツイートを発信しました。

日本の音楽業界においては高い実力を誇る男性ダンスボーカルグループやアイドルが活躍の場を十分与えられていないと考え、ブログにて幾度となく疑問を呈しています。最新8月11日公開(8月16日付)ビルボードジャパンソングスチャートでストリーミング指標20位以内に到達した「CITRUS」を歌うDa-iCEの状況をみても明らかでしょう。

一方で、ここ最近ではDA PUMPDISH//が違和感なく出演できる環境が生まれています。前者は「U.S.A.」、後者は「猫」(THE FIRST TAKE ver.含む)が接触指標主体に大ヒットし社会に浸透したことで、音楽業界にとって無視できない存在に成ったため出演に至れたというのが自分の考えです(だからこそDa-iCECITRUS」が十分なメディア出演に至れていない現状には尚の事違和感を覚えるのですが)。

DA PUMP「U.S.A.」(CHART insightはこちら)

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(上記CHART insightは300位以内初登場時からの60週分を表示。)

DISH//「猫」(CHART insightはこちら)

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(上記CHART insightは直近90週分を表示。)

DISH//「猫 ~THE FIRST TAKE ver.~」(CHART insightはこちら)

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たとえばEXILE TRIBEが地上波テレビ局、特にゴールデンタイムの音楽番組に出演できているような環境がBE:FIRSTにも生まれれば好いのですが、仮にそれが叶わないならば自ら実績を作り、音楽メディアが無視できない状況を築き上げるのが最善と考えます。その際には接触指標の拡充が必須というのがチャート分析者による見方です。無論、出演できる/できないの枷はないに越したことはないのですが。

 

実際、BE:FIRST側は「Shining One」において様々な施策を用意しています。

この中にはLINE MUSICにおける再生回数キャンペーンも。当該キャンペーンは先述したNiziUも「Make you happy 」にて実施していましたが(詳細はこちら)、今回は上位21名が当選するという特性上、コアなファンの熱量はより高まるものと考えます。

2021年8月16日(月)配信 BE:FIRST「Shining One」をたくさん聴いていただいた方の中から上位21名様に、「直筆でのメンバーの名前入り個別チェキ(全7種ランダム)」が当たるキャンペーンを実施いたします

※メジャーデビュー前なのでサインではありません

※サインが出来る前の直筆署名入り特典がもらえるのは今だけ!キャンペーン詳細をよくお読みください

LINE MUSIC再生回数キャンペーンの成果もあり、NiziU「Make you happy」は当時のストリーミング週間再生回数で新記録を樹立(ビルボードジャパンの記事はこちら)。「Make you happy」は最終的に社会的なヒットとなったと言えますが、他のサブスクサービスでもヒットに至れなければ、キャンペーン終了後に再生回数が急落してしまいかねません。直近においては超特急「CARNAVAL」が例として挙げられます。

 

本日解禁されたBE:FIRST「Shining One」の出足は好調のようです。この結果が1週間続き動画再生も注目を集めれば、8月25日公開(8月30日付)ビルボードジャパンソングスチャートでの上位登場も期待できます。

一方で、サブスクサービスにおいてLINE MUSIC以外にもヒットに至れなければ、瞬間風速的なヒットに終わってしまいかねません。仮にそうなれば、フィジカルに長けながら他指標が伴わずフィジカル関連指標加算2週目に急落する曲と状況は変わらないと言えるでしょう。

 

プレデビューに至るまで様々な施策を用意したBE:FIRST、そしてSKY-HIさん側はこの点をきちんと意識されているものと捉えています。オーディションの意義そしてそこから生まれたBE:FIRSTの日本の音楽業界における重要性を業界や広く世間に浸透させ、世界においても輝ける存在に成ることを目指すならば、接触指標の大ヒットは必須課題と考えます。曲の大ヒットおよびロングヒットでもって実証してほしいと願っています。