昨年1月からはじめている【私的トップ10ソングス+α】企画、今回は2021年2月分です。前の月にリリースされた曲を中心に、しかしその縛りは出来る限り緩くした上で選んでみました。ミュージックビデオ等動画がない曲は巻末のプレイリスト(Spotify)でチェックしてみてください。
過去の私的トップ10ソングス、および2020年上・下半期の邦楽ベストソングスについてはこちらに。ちなみに個人的に毎回チェックしているプレイリストは現時点において主に、New Music Wednesday、New Music Friday Japan、New Music FridayおよびMonday Spinとなっています。
10位 ヴォイセズ・オブ・ファイア「Hit The Refresh」
【#イマオト 2021年2月の個人的レコメンド】
— Kei (@Kei_radio) 2021年2月8日
・ #ヴォイセズ・オブ・ファイア「#HitTheRefresh」
ゴスペルクワイアながら決して絶唱系ではない、熱くなりすぎないミディアム。不穏とも形容可能な音の作り手が #ファレル・ウィリアムス と聞いて納得。昨年ドキュメンタリーが公開された彼らのデビュー曲
9位 SIRUP「Overnight」
【#イマオト 2021年2月の個人的レコメンド】
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月5日
・SIRUP「Overnight」
イギリスのプロデューサー、ロムダーフル(ROMderful)が制作したダンストラック。THE FIRST TAKEでその凄まじい実力を証明してみせたSIRUPさんが3月にリリースする『cure』からの先行曲。
8位 ヴィクトリア・モネイ「F.U.C.K.」
【#イマオト 2021年2月の個人的レコメンド】
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月5日
・ヴィクトリア・モネイ「F.U.C.K.」
"Friend U(You) Can Keep"の略であり、タイトルが策士。プロデュースはあのDマイル。嵐「Whenever You Call」から、リリース直後にクラシック化したシルク・ソニック「Leave The Door Open」まで手掛ける才人。
1990年代R&Bを彷彿とさせるようで、敢えて?ドカドカ鳴らすパーカッションが得も言われぬ味わい深さを生み出すわけで。Dマイル、どれだけ引き出しを持っているのだと感心します。
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月5日
7位 Salyu「Taxi」
【#イマオト 2021年2月の個人的レコメンド】
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月5日
・Salyu「Taxi」
藤井風さん等を手掛けるYaffleさんと、宇多田ヒカルさん等とも組む小袋成彬さんが制作に関与。不安な感情が加速し(取り払い?)疾走を遂げる形へ変化する終盤の1分強が最高。ジャケットの犬?のレントゲンには違和感を抱きつつ…。
【#イマオト 2021年2月の個人的レコメンド】
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月5日
・シェリー (FKA DRAM)「Exposure」
かつてヒップホップアクトとして、リル・ヨッティをフィーチャーした「Broccoli」が米ビルボードソングスチャートで5位を記録したD.R.A.M.が改名。いなたさを持ち合わせつつ熱く歌い上げるラブソングが心地よく響きます
(上記は"THE FIRST TAKE FES vol.2"映像)
【#イマオト 2021年2月の個人的レコメンド】
— Kei (@Kei_radio) 2021年2月8日
・ #緑黄色社会「#LADYBUG」
ニュース番組テーマ曲や #THEFIRSTTAKEFES で既に披露されている曲が音源化。「アゲハ蝶」をはじめとするポルノグラフィティのラテンテイストと、いきものがかりのアップテンポの格好良さをかけ合わせたような逞しさたるや
緑黄色社会、正統派のソニーミュージック継承者ではないかと。そして時折J-Popに登場するラテンミュージックの香り、めちゃめちゃ好みです
— Kei (@Kei_radio) 2021年2月8日
4位 ドーン・リチャード「Bussifame」
【#イマオト 2021年2月の個人的レコメンド】
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月5日
・ドーン・リチャード「Bussifame」
ただひたすらに格好いい、R&Bの枠を飛び越えたダンスミュージック。曲が終わった後に飛び出す民族音楽的アプローチもまた面白いですね。春登場予定のアルバムはジャンルを超越した、ドーンしか出せない作品になりそう
3位 星野源「創造」
【#イマオト 2021年2月の個人的レコメンド】
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月5日
・星野源「創造」
彼ほど音を純粋に楽しんでいる歌手はいないのでは? 任天堂への愛が曲全体に溢れ、アレンジは相当にアグレッシブ。一方で多様な人を救い上げる歌詞にもグッときます。プロモーションの新機軸にも注目です https://t.co/mRjB6PLgfR
2位 冨田ラボ「MIXTAPE」
【#イマオト 2021年2月の個人的レコメンド】
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月4日
・冨田ラボ「MIXTAPE】
3月3日放送の #関ジャムゴールデンSP で2000年代の重要曲に選ばれた #キリンジ「#エイリアンズ」や #MISIA「#Everything」を手掛けた冨田恵一さん。歌手名義での新曲はどこを切り取っても冨田節炸裂の10分の大作。それでいて実に軽快
1位 Awesome City Club「勿忘」
【#イマオト 2021年2月の個人的レコメンド】
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月4日
・Awesome City Club「勿忘」
リリースは1月末ながら日が経つにつれて脳内再生率上昇。デュエットでありながら目線を合わせないふたりの姿勢が曲を立体的に魅せることに成功。歌詞的に現代版「I Will Always Love You」と思うのは自分だけでしょうか
大ヒット映画『花束みたいな恋をした』のインスパイアソング。映画の素晴らしさは様々なところで語られているので省略しますが、映像作品から生まれた"インスパイアソング"がヒットしたことは今後の音楽業界にとって新たな鉱脈になるものと考えます。
またこのライブ映像を見る限り、ボーカルのふたりは決して目線を合わせることはなく、その姿が相手を思いやりながらもそれぞれの未来を進むという曲の世界観、そして映画の余韻をもより立体的に魅せることに成功していると思うのです。別れの場面を切り取ったデュエットソングもありますがここまで目線を合わせないのは珍しく、デュエットの体をなしていながら新しいスタイルをもたらした点においても見事です。
また、特に弦楽の音が際立って聴こえ、主人公の感情がこれでもかというほど押し寄せてきます。しかもサブスクで他の曲と続けて聴くと、「勿忘」のボリュームの大きさが際立って感じられるのです。これは以前『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ)で特集された今の時代ならではのミックスではないでしょうか。
10/20(火)「『サブスク映え』する曲って、どんな曲?ポップミュージックの新たな形を決める『ラウドネス基準』とはなにか? 特集」podcastに更新されました!
— アフター6ジャンクション(聴くカルチャー番組) (@after6junction) 2020年10月27日
チェスター・ビーティーさんによる音源も聴けるので是非こちらからチェックしてみてください!https://t.co/RHuv1sOFtM#utamaru
チャート面ではラジオ指標が高いことが、近年のブレイク曲と異なる点であることは以前記載しました。ラジオという唯一の受動態接触指標がこの曲により大きな出会いをもたらしたものと捉えています。
映画と楽曲のこれまでにない結びつきゆえ『#花束みたいな恋をした』のヒットが #AwesomeCityClub「#勿忘」につながったのは確実。“口コミ”的に映画の良さが広がる様子は、ラジオにおける“偶然耳にしたら良かった”的な曲の認知の仕方に似ている気がするんですよね
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月5日
インスパイアソングという新定番、デュエットソングの新たなスタイル、新時代のミックス、ラジオ発ヒットと映画の口コミとの関係…ラジオにおいては以前からあった形の復刻と言えるでしょうが、「勿忘」は様々な"新しさ"をもたらしてくれたと思うのです。
以下、次点として10曲。
・ØMI「ANSWER...SHADOW」
・DURDN「捨てたらいい」
・どんぐりず「E-jan」
・向井太一「BABY CAKES」
・D・スモーク & E-40「Dreams」
・ジョイス・ライス feat. フレディ・ギブス「On One」
・リオン・ブリッジズ & キート・ヤング「Like A Ship」
・ミシェル「FYO」
・ロシェル・ジョーダン「All Along」
・SGルイス「Fall」
ジョイス・ライスもヴィクトリア・モネイ「F.U.C.K.」と同じDマイルによる仕事。ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるユニット、シルク・ソニックによる「Leave The Door Open」の素晴らしさはリリース日に様々な方が呟かれていましたが、Dマイルについてはもっともっと取り上げられないといけないと強く思います。
#ブルーノ・マーズ と #アンダーソン・パーク によるユニット、#シルク・ソニック による「#LeaveTheDoorOpen」の70年代ソウルへのオマージュが完璧…それでいてAメロはしっかり今の雰囲気を携えていて、単なる懐古趣味でないことが分かります。あまりにもスウィート… https://t.co/BbBtFRbaau
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月5日
プロデューサーには #ブルーノ・マーズ 共々、#Dマイル がクレジット。#嵐「#WheneverYouCall」もこのふたりによる作品。どちらもあまりに美しいバラード
— Kei (@Kei_radio) 2021年3月5日
また、登坂広臣さんことØMI「ANSWER...SHADOW」は、LDHグループのアグレッシブな姿勢を感じるに十分。1月のランキングでBALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE「Animal」を8位に選んだこともあり、今のLDHにはきちんと注目していかなければと思った次第です(1月のランキングはこちら)。
実は1曲、2月のトップ10クラスと捉えている作品があったのですが、サブスク未解禁であり下記プレイリストに掲載できないため、紹介を控えさせていただきます。サブスクをメインで利用するユーザーには、サブスク未解禁の歌手は半ば存在しないことになるわけで、それは激しく機会損失ではないかと思うのです。
Spotifyのプレイリストはこちらに。
今月も素晴らしい音楽に出逢えることを願っています。