イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

『NHK紅白歌合戦』はSpotifyにどう影響を及ぼしたか? 年末年始の動向を追う

昨年大晦日放送の『NHK紅白歌合戦』、後半のリアルタイム視聴率が前年を上回りました。

裏番組、さらに前日放送の『輝く!日本レコード大賞』(TBS)も視聴率が前年を超えたことから、在宅率の高さが伺えます。

 

年末の音楽番組、特にこの『NHK紅白歌合戦』は年明けの音楽チャートに、とりわけサブスク再生回数に大きな影響を及ぼします。一昨年の影響力については下記リンク先に記載しています。

では、今回はどうなるでしょうか。1月6日のビルボードジャパンソングスチャート発表を前に、ストリーミング指標のデータ提供元であるSpotifyの動向をみてみましょう。

 

NHK紅白歌合戦』で披露された曲のうち、日本のSpotifyデイリーチャート200位以内に登場した分の再生回数推移はこちら。

f:id:face_urbansoul:20210103080417j:plain

12月30日→大晦日→元日と、再生回数が減少していくのは前年と同様です。

f:id:face_urbansoul:20210103080847j:plain

上記表に掲載された曲の推移を表示し、一方で年末の地上波音楽番組に出演しなかった優里「ドライフラワー」を参照として点線表示。デイリー10万再生を超える作品はやはり12月30日→大晦日→元日と再生回数が減少し、その下落率は元日にかけて高まっています。

f:id:face_urbansoul:20210103081133j:plain

下落が多い中にあって、元日に嵐「カイト」が前日超えを果たし、GReeeeN関連曲が9割前後を推移。そしてYOASOBI「夜に駆ける」は8割を超えています。嵐の場合は活動休止前最終日にあたることや配信ライブの影響もありますが、GReeeeNそしてYOASOBIも高い注目を集めたことがSpotifyの動向から見えてくるのです。

 

ちなみにYOASOBIについては、今年に入り連日ブログエントリーにてその取組の素晴らしさを紹介していますが、昨日紹介した件に関連したスタッフによるツイートもただただ見事としか言いようがありません。

NHK紅白歌合戦』の出演、パフォーマンスへの高い注目に加えて、出演後のフォローアップの巧さが再生回数の維持、そして上昇につながっていくはずです。